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看護学生の身近な人へのインタビューから:守姉について祖母に聴いてみた

写真は、1959年子守する姉たち 波照間島 石垣市市史編集課:八重山写真帖から

インタビュー相手
性別:女性 年齢:60代後半 出身地:小浜島 居住地:北谷町 続柄:祖母

テーマ設定の理由 授業で守姉という沖縄独自の文化を学び、子供をみんなで見守るという文化がすごいと感じて、実際に体験した人に詳しく話を聞きたいと思ったため。

Q 守姉を知っている?

A あ~、子守をすることでしょ?ばあちゃんのところでは何か方言で言っていたけど、“守姉”っていう風にも言うんだね。

Q 守姉を実際にやっていた?

A ばあちゃんのときからもう消えかかっててそういう制度みたいな感じではなかったんだけど、毎日ではないけどよその家に行って、おんぶとかしてたよ。ばあちゃんの先輩とかはやってたし、おんぶしに行ったとか話もよく聞いていたよ。ばあちゃんは学校の昼休みに子守しに家に帰ってたね。その子はずっと家にいて暇だから私が帰ってきたら一緒に学校行くって追いかけられてたよ。

Q 社会学の講義の守姉の写真を見せた

A そうそう、ほんとにこんな感じでおんぶして、髪も長いから写真みたいに頭にタオルを巻いていたよ。冬とかは寒いからねんねこを着ておんぶしてたね。

Q ねんねことは?

A 分厚い布団みたいな着物のことだよ。長い袖があって前で結ぶの。赤ちゃんを抱っこしたまま着れるんだよ。これはあったかいから赤ちゃんはすぐ寝ちゃうんだよね。寝るけど、ずっと持ってると重くて大変さ。

Q どんなふうに赤ちゃんをあやしていた?

A 基本はもうおんぶなんだけど、子守歌とかもあったよ。でも大体おんぶしたら泣き止むから。そう、だからおんぶしても泣き止まなかったら、おしりをとんとんしたりしながら歩くんだけど、それが上手か下手かで子守できるか見られてたね。

Q 今、守姉という文化はほとんどないことについて

A そうだね、今は保育園とかあるからね。昔はなかったからこんな制度があったのかもね。でも、守姉っていう制度はとっても素晴らしいことだと思うよ。ばあちゃんも昔こんなことがあったって思いだすことができたし、ほんとはばあちゃんも上の世代の人に聞きたいけどもう亡くなってしまったから聞けないさ。だから今はその文化がなくてもこうやって聞ける人から聞いて知ることは大切なことだね。

考察
インタビューを通して、守姉はコミュニティを広げる存在でもあることが分かった。昔に「あのときおんぶしたよ」と言って会話をしてその子がまた子守に興味を持ち、目指す将来を思い描くことで沖縄の地域の繋がりが深まっていると感じた。

感想
昔の話を聞くいい機会だと思った。祖母もこんなことがあったと思い出しながら懐かしいと言って、楽しそうに話してくれてこちらもとても楽しいインタビューになったと思う。
守姉を講義で学び、実際に話を聞いたことによって、とてもいい習慣だと改めて感じ、今の時代にないことがもったいないなと感じた。また、守姉は子守をして成長をするだけでなく、家族や地域など様々なコミュニティを繋げる存在だった。昔はこのように地域の輪の広がりが今よりもずっと多いことが分かり、沖縄の人の心が表れていると感じることができた。

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