20240913:懐中電灯の光はどこまで進むのか知りたかった
めちゃめちゃ田舎に住んでいたので、夏になったら天の川が見えた。
なんなら家の前の用水路に蛍が飛んでいる。他にも探せばいたのかもしれないけど、全然珍しくなかったので探さなかった。別に捕まえてもカブトムシみたいに楽しいものじゃないし。
カブトムシを捕まえて楽しいのってなんだろうな、子どもの頃は単にコレクターアイテムという感じだった。遊戯王カードなんてない時代だから、何かを集めるとなったときに資本主義とは関係なく、近所の野山に住み着いているクワガタやカブトムシがターゲットになったのかもしれない。
ファミコンカセットが徐々に影響力を与えるアイテムになりつつあった時代に、持っていることで他人に影響するものが虫だったのかな。
蛍が珍しくないとはいっても表れるのは6月や7月の一時期なので、出てくれば懐中電灯を持って見に行った。家の庭のさらに先に5×10mくらいの敷地があって、その用水路に蛍がいる。
今の東京みたいにどこにでも電灯がついている時代ではないので、月明かりと懐中電灯しか夜に光るものがない。それと蛍。一晩に50匹くらいはいたかな。最初のうちはきれいだと思うけど、すぐに飽きる。
小学3年のときに買い換えた赤い懐中電灯はけっこう強力で、空中にかざすと光の線が見えた。
確か光の速度だと月まで1秒ちょっとで届くというから、この懐中電灯で月を照らせば月の表面が明るくなるかもしれない、と信じていた。
かざしてみても、月の明るさが変わったようには見えない。
なぜだ?
親に聞いたような記憶はあるけど「そんな小さな光じゃ無理」としか答えてもらえなかったような気がする。どれだけ大きな光だったらいけるんだろう。
そして今日までこの話を誰にもしたことがなかった。
今となっては空気中のホコリや水分などで光が拡散してしまうと解釈してるけど、実際どうなんだろ。どのくらい強い光なら地球上から月を照らすことができるのかは、大人になってもまだ知らない。