父殺しの物語

こんにちウ。最近、美味しんぼを読んでるんですが、登場人物の倫理観が無さすぎて面白い。美食家と呼ばれる人達が出てくるのですが、料理が気に入った味じゃないだけで机からひっくり返したり、信じられないほど食べ物を粗末にするんですよね。主人公の山岡は、父親の海原という有名な美食家の息子で絶縁関係にあって、美食家と宣う父親を嫌ってて、その関係も面白い。まだ全然序盤しか読んでないんですけどね。
この時代の漫画はやはり父殺しがテーマにありますよね。
山岡は、たかが料理の好みにごちゃごちゃ文句を付ける連中を見ると反吐が出る、という事を言いながらも、料理を食べると語り出してしまう自分自身を嫌っている描写があって、血は争えないことが分かりますよね。
ジャンプ漫画の主人公はだいたい血筋のおかげで優秀ですが、ある種血筋というのは呪いに近いものだと思います。今の時代は逆に、父性が無いことが主体性の無さに繋がるといった言説をよく見ますよね。
私の父親は一生懸命働いて今の母親に不倫されて離婚しているので、私が一生懸命に働かない理由は父性の無さにも繋がっていて、私が本当の意味で自立する時は、父も母もある種殺さなきゃいけないと思う。精神的に。

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