先端技術を活用した土地等の状況監視や異常検出(第27回優勝社 一般社団法人MIKATAプロフェッショナルズ)
一般社団法人MIKATAプロフェッショナルズ(神奈川県川崎市)との連携
東京都では、行政目的での利用が終了した土地等の財産を、次に利用されるまでの間、管理を行っており、山間部や急こう配の傾斜地も含まれています。このような土地は台風や集中豪雨などによって引き起こされる土砂崩れや崖崩れにより、大きな災害に繋がりかねません。被害を最小限に留めるためには、土地の異常を的確に把握することが重要となります。
一般社団法人MIKATAプロフェッショナルズ(神奈川県川崎市)との連携では、通信デバイスとセンサー、バッテリーが一体化した杭のネットワーク及び遠隔カメラ映像よる土地等のモニタリングを行っております。
杭を活用した遠隔監視
MIKATAプロフェッショナルズが有する高機能な杭は、通信デバイスとセンサー、バッテリーが一体化しており、地面に刺すだけで現場の異常の検知が可能なため、手間やコストをかげずに設置することができ、遠隔でのモニタリングが可能となります。また、山間部や急傾斜地は通信状況が悪い場合が多く遠隔監視ができないケースが想定されますが、同社の杭はリレー式に無線でつながり携帯が届かない山間の奥地でも通信を可能にし、映像などを送受信することができます。
一般社団法人MIKATAプロフェッショナルズとの協働について東京都財務局へインタビュー
「ICT技術を活用した都有地のモニタリング」をテーマとしたUPGRADE with TOKYO第27回。テーマ設定の背景や優勝社が選ばれたポイントについて、東京都財務局の担当者に話を聞きました。
第27回のテーマを「ICT技術を活用した都有地のモニタリング」とした理由は何か
東京都財務局では、行政目的での利用が終了した土地等の財産を、次に利用されるまでの間、管理しています。こうした財産は都内全域にあり、中には、山間部に位置していたり、急傾斜地等が含まれているものもあります。
近年、大型台風や線状降水帯の発生など、大規模な風水害が頻発しており、山間部における崩落や急傾斜地での崖崩れなどにより、人的物的被害が多く発生していますが、こうした被害を最小限に留めるには、土地の異常を早期かつ的確に把握することが重要です。
そこで、ICT技術を活用した土地等の状況監視や異常検出による危険性分析を
行うサービスを募集しました。
一般社団法人MIKATAプロフェッショナルズが優勝した要因は
土地の異常が発生した際に即時に状況把握でき、また、できる限り早期に本格運用できる実用的なサービスを期待してソリューションを募集しました。どの参加者からも魅力的な提案を頂きましたが、特にMIKATAプロフェッショナルズは、斜面監視や工事に伴う斜面影響のモニタリング等、多くの実績があり、早期の運用開始が期待されたためです。
今後はどのような取組を予定しているか。
2023年8月末よりモニタリングを開始しており、現状はまだ運用を開始したばかりなので、改善点の洗い出しや修正等を通じ、有用なシステムとなるよう事業者と協力し、適切な財産管理に繋げたいと思います。