観光・飲食アプリ「SASSY」を活用した千代田区内回遊促進の取り組み(第33回優勝社 株式会社RelyonTrip)
千代田区とRelyonTripがキックオフミーティング
東京都はこれまでに開催したピッチイベント「UPGRADE with TOKYO」で優勝社に選ばれたスタートアップ各社の皆様と都政課題の解決に向けて協働を進めています。
今年度から区市町村にも協働の範囲を拡大しており、千代田区が主管した第33回ピッチイベントは、本事業における区市町村初の取り組みとなります。
本レポートでは、第33回優勝社である株式会社RelyonTripとの間で行われたキックオフミーティングについてお伝えします。
千代田区における地域「間」・地域「内」の回遊促進
千代田区では、大手町や丸の内といった日本屈指のビジネス街や、秋葉原のようなサブカルチャーを中心とした観光地等、皇居を中心として様々な特徴を有する地域が円状に集積しています。
各地域における来街者数もコロナ禍から回復しており、各地域で活気あるまちづくりを実現できている一方で、来街者の「回遊」という観点では大きく2つの課題があります。
一つは地域「間」の回遊で、来街者の移動は秋葉原、飯田橋、神保町といった各地域にとどまっており、別の地域への回遊はあまりされていません。
もう一つは地域「内」の回遊です。各地域内でも、国立劇場などのランドマークや観光スポットに来街者が集中し、近隣の商店街や飲食店への立ち寄りは今一歩という状況です。
RelyonTripとの協働事業では、同社が提供する観光・飲食アプリ「SASSY」を活用し、アプリで登録した各スポットをデジタルマップに表示する「まとめマップ」機能、登録したスポット情報から「モデルコース」がレコメンドされる「旅のしおり」機能などを候補として、区内回遊を促進する施策を展開していきます。
RelyonTripの提供する観光・飲食アプリ「SASSY」
SASSYでは、次々に表示される周辺スポットの写真をスワイプ操作し、行きたいと感じたスポットのみがアプリ上に集約されます。
アプリ上で表示されるスポット情報の登録においては、地域の大学生やインフルエンサーと協力し、スポットの発掘等が行われています。
また、店舗側から登録を依頼することも可能であるため、地域の商店街や飲食店が自発的にスポット登録や写真掲載等を実施することができます。
◆「SASSY」アプリイメージ
区内来街者の回遊促進と、商店街や飲食店等の活性化に向けて
11/14(火)に実施されたキックオフミーティングでは、千代田区・RelyonTrip双方における課題感・協働目的の再確認や協働スケジュールの認識合わせを行いました。
現在、地元大学生やホテル等との協業が検討されており、今後は実施施策の絞り込みや詳細なサービスイメージの検討を行い、2024年6月頃のβ版リリースを目指して、RelyonTripが有する知見や技術で課題をどのように解決していくのかを模索していきます。
◆キックオフの様子