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2024年11月30日: 注目の海外スタートアップニュース6選

2024年11月30日、世界ではさまざまな分野で注目すべき出来事が報じられました。技術革新、環境問題、そして社会の変化が交錯する中、これらのニュースは未来への指針を示しています。

1.Jocoの成功と拡大

eバイクデリバリーの新たな形を提案するJocoは、ニューヨークを拠点に急成長中です。同社は元々、個人利用向けのeバイクシェアを提供していましたが、規制の壁に直面し、デリバリー市場に特化する方向へ舵を切りました。現在では、GrubhubやFresh Directなど18社の大手企業と提携し、ニューヨーク、シカゴ、マイアミの都市圏で事業を展開中。

特に注目すべきは、配達員向けの充電設備や休憩所を提供し、利便性とコミュニティ形成に注力している点です。また、FDNY認証のバッテリー充電キャビネットを設置し、安全なeバイク利用を推進。2025年末までに車両数を現在の3,000台から10,000台に拡大し、BrooklynやQueensに新たな施設を建設予定です。

Jocoの特徴は、徹底した顧客サービス。ヘルメットや保温バッグの無料配布など、配達員のニーズを最優先にする姿勢がブランドロイヤリティを築いています。さらなる拡大を目指し、国際展開も計画中です。

持続可能で便利なeバイクのレンタルプラットフォームを運営する企業です。同社のプラットフォームは、ギグワーカーや企業向けにラストマイル配送を支える軽量電動車両、ニューヨーク消防局(FDNY)認定の充電キャビネット、独自の先進技術を提供し、手頃で環境に優しい次世代型の交通ソリューションを実現します。

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2.ブラックフライデーのオンライン売上が新記録を達成

2024年のブラックフライデーでは、世界全体で744億ドルのオンライン売上を記録。前年から5%の成長を見せました。米国内では、Adobeの調査によると10.8億ドルがオンラインで消費され、前年比10.2%増加。一方でSalesforceは、さらに高い17.5億ドルの推定売上を発表しています。

成長を支えた要因として、モバイルショッピングの普及が挙げられます。オンライン購入の55%がモバイル端末から行われており、特におもちゃ(27.8%割引)や電子機器(27.4%割引)が人気でした。さらに、チャットボットを活用した買い物が1800%の増加を記録し、AIを活用したショッピング支援が注目を集めています。

この動向は、年末商戦が重要な売上機会であることを再確認させるものです。リアルタイムのデータ追跡や消費者行動分析が進む中、Eコマースの成長が続く見通しです。

3.トランプ再選と気候テック産業の未来

トランプ氏の再選により、気候変動政策に逆風が予想される中、気候テック投資家は意外にも楽観的な見方を示しています。トランプ政権の「規制緩和」政策が、地熱エネルギーや地質水素のような新技術の進展を後押しする可能性があるためです。

一方で、再生可能エネルギー産業や連邦補助金に依存する企業は苦戦する可能性があります。特に風力発電やEPA(環境保護庁)の予算削減が懸念されています。それでも、AIデータセンター需要の増加による電力不足への対応が求められる中、小型モジュール原子炉(SMR)や地熱エネルギーが注目されています。

気候テックは短期的な政策変化には左右されない長期的なトレンド」と投資家は指摘しており、経済的価値を提供できる企業が生き残る展開が予想されます。

4.Skarperの画期的なeバイク変換キット

元オリンピック金メダリストのクリス・ホイ氏が支援する英国のスタートアップ、Skarperが注目を集めています。同社は、従来の自転車を簡単にeバイクに変換できる「クリックオン」システムを開発しました。このシステムは、ディスクブレーキを改造し、取り外し可能なモーターを装着する仕組みで、既存の自転車のデザインを損なうことなく使用可能です。

充電時間は約2.5時間で、最大50kmの航続距離を提供。価格は約1,900ドルと高額ですが、長期的な使用でのコストパフォーマンスが高いとされています。また、防犯性にも優れ、高価な専用eバイクの代替としても魅力的です。

現在は英国市場限定ですが、2025年にはヨーロッパ本土や米国にも進出予定。Skarperの革新技術は、サステナブルな移動手段としてのeバイク市場に新風を吹き込んでいます。

通常の自転車を高性能なeバイクに変えるパフォーマンス向上デバイスを開発する企業です。同社は、自転車用クリップオン駆動システム技術に特化した電動ドライブ「DiskDrive」を開発しており、顧客が後輪ディスクローターを交換するだけで、ワンクリックで自転車をeバイクに変換できる革新的なソリューションを提供しています。

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5.イーロン・マスク vs OpenAI、法廷で激突

イーロン・マスク氏は、OpenAIの営利化を阻止するために仮処分命令を申請しました。同氏は、OpenAIが設立時の非営利ミッションを逸脱し、競争を妨害していると主張。訴訟の対象には、Microsoftや元取締役のリード・ホフマン氏も含まれています。

マスク氏は、OpenAIが投資家に対し競合他社(自身のxAIを含む)への資金提供を控えるよう求めたと主張。また、営利化が進めば市場競争が歪められると警鐘を鳴らしています。対するOpenAIはこれを「根拠のない訴訟」として却下を求めています。

一方で、xAIは順調に資金調達を進め、約50億ドルを調達済み。AI業界内での競争と規制の議論が一層激化する見通しです。

6.Bluesky、認証機能を強化

急成長中のソーシャルメディアプラットフォームBlueskyは、「なりすまし」アカウント対策を強化し、ユーザー認証機能の改善を進めています。これにより、パロディやファンアカウントは、明確な表示が必須となります。また、Bluesky企業や著名人向けのドメイン認証機能を拡充し、より信頼性の高いアカウント認証を提供。

今後、独自の認証システムだけでなく、外部機関や他のアプリによる認証の統合も視野に入れており、ユーザーの安全性向上を目指しています。この取り組みは、新規ユーザーの急増による課題解決にも寄与しています。

オープンで分散型の公共会話を実現する技術の普及を目的としたソーシャルプラットフォームを開発する企業です。同社のプラットフォームは、分断されたデータのサイロをつなぎ直し、ソーシャルインターネットを再構築することに特化しており、利用者が自分のソーシャル体験を管理できる新しい形のソーシャルウェブを提供します。

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各ニュースは、技術革新、環境対応、法的論争、そしてソーシャルメディアの未来に関わる重要なトピックを網羅しています。


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