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戦コンからスタートアップUbieへ。半径10mと半径6,300kmの人々に向け、未解決課題に挑む

昨今、コンサルティング会社からスタートアップへの転職が増加しています。
コンサルタントがスタートアップに飛び込んだ場合、彼らはどのような思い・見立てでその意思決定をし、実際にどのような仕事で面白みを感じているのでしょうか。
今回は、外資系戦略ファームでのマネージャー経験を経て医療系スタートアップUbieに参画した野上に、Ubieを選んだ理由や、Ubieで実現したい未来について話を聞きました。


背中を預けられる仲間たちとエベレストを登っていきたいと思った

インタビュアー森(以下、森):今日はよろしくお願いします。まずは、戦略コンサルティング会社でマネージャーまで務めていた野上さんが、なぜUbieを選んだかを教えてもらえますか?
インタビュイー野上(以下、野上):事業の社会的意義がありビジネス的なインパクトも大きい・目指すものを実現すための方向性が描けている・一緒に戦うための最高の仲間が集まっている、の3点が揃っていたところが決め手でした。 エベレストの様に途方もなく大きく登りがいがある山があり、それでいて登頂ルートが一定見えているので無謀な挑戦ではなく、何より背中を預けながら一緒に登って行きたい思える登山隊の仲間がいた、というイメージです。

森:それぞれの中身をもう少し教えてもらえますか?
野上:登ろうとしている山、すなわち解こうとしている課題について、Ubieが取り組んでいるのは「人々が適切なタイミングで適切な治療受けられる」という世界の実現です。例えば、がんの治療は日進月歩で進化していますが、受診が遅れ、見つかったときには重症化しているようなケースは医療先進国と呼ばれる日本においても後を絶ちません。適切な医療への早期アクセス・早期診断というチャレンジは人類共通の大きな課題であり、これまで多くの人が挑戦してきていますが、まだ誰も解けていません。
加えて、私が現在担当している製薬業界は国内でも10兆円規模、グローバルでは100兆円を大きく超える巨大な市場です。数兆円規模の事業インパクトを出しうることも容易に想像が付きました。

また、取り組んでいる課題は人類共通のものなので、日本に閉じず世界に価値を届けられるスケーラビリティがある点も魅力でした。
キャリア的に一定成熟しつつも気力・体力もまだある30代という貴重な時間をベットするなら、頑張れば登れそうな山よりもエベレストを目指したいと思いました。

その上で、カジュアル面談で共同代表医師の阿部に当時のサービスのデモを見せてもらいながら、構想を語ってもらった際にUbieの事業の勝ち筋が理解できました。

Ubieには当時から各職種でその領域のトップクラスのタレントが集まっており、そのメンバーが純粋にコトに向かえるような組織の仕組みができていた点も魅力でした。この仲間たちとなら、巨大な課題を解くための様々な苦労も一緒に乗り越えていけるんじゃないかと思いました。

足し算ではなくかけ算で事業をダイナミックに成長させる

森:Ubieで仕事をしていて、特に楽しいと感じるのはどのような時でしょうか?
野上:Ubieで取り組んでいる課題は複雑なので、変数も引くべきレバーも複数あります。Ubieでは四半期ごとにOKRを設定し、事業を推進していくのですが、思ったような明確な成果が出てこない、そんな苦しい四半期もあります。しかし、各所でそれぞれが取り組んでいたアプローチがハマり、突如として大きな成果が生まれる瞬間が年に数回あり、自分はそれがたまらなく好きです。
向き合っている医療というドメインが大きいので、そこにぶら下がる子課題を一つ解くだけで、一つの会社ができるぐらいのインパクトがあります。そのため、Ubie社内の各チームが作っているものが、どこかで出会った瞬間に大きなシナジーが生まれます。
例えば、Ubieでは今まで「受診前」の患者さん向けサービスに注力してきたのですが、別のチームが少しずつ育てていた「治療中」の患者さん向けのサービスが、いつのまにか多くのユーザーを獲得するようになっていました。そのサービスを、私が担っている製薬企業向けのソリューションに組み込み始めると、途端にこれまでアプローチもできていなかった課題が次々に解けるようになりました。
このように、それぞれの取り組みの結果が足し算ではなく掛け算になり、それまで想像していなかった方向・規模で事業をダイナミックに成長させていける点が、Ubieで仕事をしていく醍醐味だと感じています。

Ubieは製薬企業の経営パートナーになりつつある

森:これからのUbieで特に事業的なポテンシャルが大きいと考えている点はどのあたりでしょうか?
野上:Ubieでは「真のPatient Centricity(患者中心主義)の実現」を一つの重要なテーマとして推進しているのですが、この点は医療を受ける患者にとってメリットがあるだけでなく、製薬企業にとって事業的なインパクトも大きいと考えています。
例えば、近年の製薬業界における新薬開発のトレンドは、従来の低分子薬に加え、ワクチンや数十万人に一人にしかいない珍しい病気(希少疾患)向けの薬など、非常に多様化しています
希少疾患の場合、患者さんの数が少ないのはもちろんですが、その病気を診られる医師の数も限られています。製薬企業がイノベーティブな希少疾患向けの新薬を開発したとしても、患者さんが専門治療と出会えなければ、その新薬は患者さんには届かず、患者さんは苦しみ続けてしまうことになります。世の中には治療法があるにも関わらず、です。
これまでの製薬企業のマーケティング活動はどうしても医師向けの情報提供が中心で、潜在的な患者さんにリーチすることは容易ではありませんでした。しかし、毎月700万人以上が利用する症状検索エンジン ユビーの登場により、適切なタイミングで特定の疾患の患者に対して働きかけをすることが可能になったのです。

Patient Centricityのイメージ

患者中心の医療への移行は製薬業界において数十年に一度のパラダイムシフトであり、患者中心を掲げる製薬企業も増えてきています。しかし、各社まだその具体的な実現方法については模索中なのが実情です。そんな中、Ubieでは、今年7月に製薬企業向けのカンファレンス「Ubie Pharma Summit」を東京・大阪で開催しました。両会場合計500人以上の製薬企業の方にご参加頂き、国内最大規模の製薬業界向けイベントとなりました。 当日は各社の経営層やブランド責任者、患者団体の代表の方に講演していただきましたが、製薬企業が経営テーマとしてPatient Centricityを追求していく中、Ubieが経営パートナーとしての存在感を強めていることを改めて実感できました。
実際のプロジェクトでも経営層を巻き込んだ規模のものが増加しています。
それだけ、製薬企業にとって、本当の意味でのPatient Centricity実現が重要な経営イシューになりつつあることの証左であり、Ubieへの期待の現れでもあると感じています。

2023年7月のUbie Pharma Summitの様子

森:最近は各社の経営層とのやり取りが本当に多いですよね。他にポテンシャルの大きい領域はありますか?
野上:あとはグローバルですね。Ubieは昨年米国に支社を作り、toCサービスを展開していて、既に累計200万ユーザーに利用もされています。まだ米国ではUbieとしてのブランドが無いために苦労する点も多く、事業的な不確実性は大きいですが、日本の数倍の人口・市場規模のある米国での事業がうまくいけば、Ubieのサービスが世界中で使われる未来の実現可能性は大きく高まります。

自分の子供や孫の世代に課題を先送りしたくない

森:Ubie入社後3年経って、Ubieで実際どう感じていますか?
野上:3年経っても毎年楽しさが更新されており、面白さの種類が違うのでなんとも言えない部分もありますが、今年を振り返ると、最も充実した一年だったと思えます。そしてこの記録は更新され続けるとも思っています。様々な職種で頼もしいメンバーが増えることで組織は大きくなり、製品も新しいものが加わり続け、事業として次々に新しい戦術が生まれ、色々なことを試せるようになってきています。

森:今後特にどのようなことを成し遂げていきたいですか?
野上:私は二児の父ですが、自分の子どもたちが暮らす社会に課題を先送りしたくないと強く感じています
私達の子供、孫、そしてそれ以降の世代にも、日本の素晴らしい医療が受けられる、持続可能な医療エコシステム構築の一助になりたい」ということを強く思っています。
ご存知の通り、日本の医療費は増加を続けており、既存の仕組みをそのまま運用するだけでは行き詰まることが明白です。

出典:厚生労働省

野上:例えば人工透析は一ヶ月あたり約40万円の医療費がかかっており(出典:全国腎臓病協議会)、日本で慢性透析療法を受けている患者総数は2021年時点で349,700人に及びます(出典:日本透析医学会)。
Ubieのサービスによって、人々がより早く適切なタイミングで医療機関を受診できるようになり、早期に治療を開始することができたら、このような透析治療に至ることを防げる事例も生めると信じています。
将来的には適切な形での早期受診・早期治療を押し進めることで、医療費の抑制を成し遂げたいと考えています。患者さんのQOLを維持し、製薬企業が開発した治療がより広く行き渡り、結果として医療費が適正配分される、そんな三方よしの世界を実現したいんです。
そして、この課題はもちろん日本だけのものではありません。日本で作った持続可能な医療エコシステムを世界中に届けるところまでがUbieのビジョンであり、私が人生で成し遂げたいことです。自分の家族や親しい人が病気になった時にも役立ちたいですし、同様に地球の裏側にいる人が病気になった時も役立ちたいと思っています。そして、同じ人間である限りUbieのアルゴリズムは世界共通で使うことができるため、Ubieのサービスが世界中で使われることは十分実現可能です。Ubieで解いているのは、半径10mの人の課題でもあり、半径6300kmの人の課題でもあるのです。

Ubieの掲げるビジョン

自分のキャリアをAll-inするに値するイシューを解いているのかを突き詰めて考えて欲しい

森:最後に、以前の野上さんのように現在コンサルティング会社で働いている人たちへのメッセージをもらえますか?
野上:コンサルの人は能力が高く、色々な会社から引き合いが強いと思います。ただ、どんな人間でも人生は有限です。そして、自分の全力を使える期間は思ったよりも長くないのかなとも感じています。 だからこそ、その優れた能力と限られた時間をどこに捧げるか、それを今一度真剣に考えて欲しいと思っています。

世界には食料・環境・安全保障・エネルギーなど様々な難問が多く残されており、医療もそれらと同等の最優先イシューだと考えています。そして、私の人生を、今まで誰も解けておらず、人類にとって大きな価値があるこの問題の解決に捧げようと考えて入社し、今も日々仕事をしています。

私も含め、コンサルティングファームや事業会社で一定の経験を積み、まさにキャリアとして脂が乗ったタイミングでUbieに入社する人が非常に多いです。キャリアをAll-inするに値する課題を解きたい、という熱い想いを持った仲間がいます。
皆さんの貴重な能力・経験を発揮し、手が届く周囲の人々そして、地球上の80億人の健康寿命を伸ばす、そんな途方も無いが、解けたときのインパクトがとてつもない課題を一緒に解きましょう。

なお、今日はUbieのビジネスを中心にお話しましたが、働く環境としても非常に快適です。リモート中心のワークスタイルや制度面ももちろんですが、Ubie社員の50%以上は子育て中であることから、家族との時間も大事にしながら、より一層高いパフォーマンスが発揮できている実感があります。
例えば、朝や夕方の時間は会議は入れず、夜子供が寝たら集中して少し仕事をするというような、労働時間でキャップするような画一的な形ではなく本当の意味で柔軟な働き方が実現できています。

Ubie株式会社 会社紹介資料

仕事は妥協したくない、でも家庭を顧みないような働き方はちょっと…というキャリア選択に頭を抱えていた数年前の私のような方には本当に適した環境だと断言できます。「育児×キャリア」という観点ではUbieの他のメンバーが投稿した記事が非常に良くまとまっているので、是非参考にしてみてください。


Ubieでは、一緒に働いてくれるメンバーを募集しています!

興味を持っていただけた方にはカジュアル面談もご用意しています。お気軽にお話しさせていただけると嬉しいです!



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