【イベントレポート│後編】コンサルタントが選ぶ『医療AIスタートアップでの業界変革』のキャリア
2021年11月25日に実施されたオンラインインベント「コンサルタントが選ぶ『医療AIスタートアップでの業界変革』のキャリア」では、Ubieの新組織Ubie Pharma Innovationの立ち上げに携わる元コンサルタントのメンバー4名が登壇し、Ubieの事業と新組織Ubie Pharma Innovationについて解説するとともに、それぞれのキャリアパスについてトークセッション形式で語りました。
本イベントレポートは、その一部内容を再編し、前・後編に分けてお届けします。
後編では、元コンサルタントのUbie Pharma Innovationメンバーによるトークセッションパートの内容を再編しました。キャリアやUbie Pharma Innovationに紐づく5つのクエスチョンに答える形で、登壇者が具体的なエピソードを交えながらUbie Pharma Innovationで働くことの魅力を語ったものです。
なお、Ubie Pharma Innovationの組織概要については前編をご覧ください。
登壇者
Ubie Pharma Innovation Director / 事業開発 岡アキラ(Akira)
Ubie Pharma Innovation Account Principal / 事業開発 藤島礼(Rei)
Ubie Pharma Innovation Account Principal / 採用リード・事業開発 斉藤雅弘(Saichan)
Ubie Pharma Innovation Account Principal / 事業開発 野上慧(Dave)
モデレーター
Ubie Pharma Innovation 採用リード / 事業開発 永見早耶花(Nagamin)
テーマ1 なぜスタートアップ、中でもUbieに転職したか
Nagamin:はじめのテーマは「なぜUbieに転職したのか」です。コンサルタントを経験後スタートアップへの転職を決めた理由は何だったのか、それぞれ教えてください。
Dave:転職を考えたきっかけは、Akiraが誘ってくれたことです。前々職の同僚が何人か働いていることもあり、Ubieの存在は以前から知っていました。ただ、自分自身はヘルスケア領域での経験がなかったので、はじめはそこまで乗り気ではなくて。とりあえず、Ubie代表の阿部とカジュアルに話してみることにしました。
その時に見せてもらった医師向けのソリューションに、衝撃を受けました。家族に医師がいるので、医療業界の悩みや課題は日頃から聞いていたんです。だからこそ、このソリューションがあれば医療業界の課題を解決できると確信できました。しかも挑戦する市場規模が大きいうえに、集まったメンバーも優秀。これはどう考えてもUbie一択だな、と思いました。
Nagamin:プロダクトを見て心を動かされたことが、転職の決め手になったんですね。ReiはどんなきっかけでUbieへの転職を決めましたか?
Rei:僕はちょうど転職先を探している際にUbieと出会いました。Ubieのメンバーと話してみて、ビジネスの感覚を強くもっている優秀な人ばかりだな、と感じたのを覚えています。また、Ubie代表の阿部と久保がビジョナリーで、視座が高いことも印象に残りました。
当時、業界特化型SaaSへのニーズが高まりつつあったので、そういったサービスを作るスタートアップに絞って転職先を探していたんです。いくつか調べた中でも、医療機関、製薬業界、そして患者さんの課題を解決できるソリューションを提供するUbieの構想は、抜きん出て魅力的でした。この事業をこれだけ優秀なメンバーで作っていくのならば、勝算があると思えました。
Nagamin:DaveもReiも、社会的に意義のある事業に対し、生産性が高い優秀なメンバーが取り組んでいることに可能性を感じたところが共通していますね。
Dave:そうですね。加えて、難しい課題にチャレンジしつつ、それを心から楽しんでいるメンバーの雰囲気も魅力的でした。Ubieって、あまり「会社に行くぞ!」という気負いを感じないんですよね。コロナ禍以降のフルリモート環境下で、そういったメンバー同士の安心感のようなものが伝わってきたことも、転職を後押しする理由にはなりました。ここなら大丈夫だ、と思えたんです。
テーマ2 立ち上げて間もないUbie Pharma Innovationの組織課題とは
Nagamin:ここからは、Ubieの製薬事業を牽引する新組織Ubie Pharma Innovationについて話していきます。まだ立ち上がったばかりのUbie Pharma Innovationですが、Ubie Pharma Innovationにはどんな組織課題があるのでしょうか。採用リードを担当しているSaichanに聞きたいです。
Saichan:何が組織課題かと言われれば、現状はすべてが組織課題です。着々とミッションに向けて進んでいるようにも見えるかもしれませんが、実際は思った以上に何もできていなくて……。基盤となる組織体制が曖昧ですし、意思決定のプロセスも整備できていません。
それらの根にある最大の課題としては、やはりUbie Pharma Innovationプロパーメンバーの採用があります。「製薬企業と共に業界を変革し治療機会を最大化する」というUbie Pharma Innovationのミッションを達成するためには、Ubie Pharma Innovationのミッションに共感し、ケイパビリティ面でも優れているトップノッチな人材を採用していかなければなりません。組織づくりもプロパーメンバーなしでは良い成果を上げることはできないと思います。一方で、そんな稀有な人材を採用するのは簡単なことではありません。これが一番難しいと感じているところです。
Dave:確かにまだ何もない状態なので課題だらけではありますが、同時にそこがおもしろさでもあるのかな、ということを付け加えておきたいです。
私たちは、他が真似できないAI問診エンジンというコア技術とソリューションをもっています。一方で、それを社会実装するフェーズには不確実性があります。今後はイノベーションに対して慎重な製薬企業の皆様にも、私たちが提供するソリューションについてご納得いただく必要があり、そのプロセスには課題が山積しています。だからこそ、これらの難題を解決した際には、大きなリターンがあります。
組織課題とは少し逸れた話かもしれませんが、難しい課題があるからこそ挑む楽しさがある状態だと伝えたいですね。
テーマ3 元コンサルタントから見たUbie Pharma Innovationの魅力
Nagamin:次に、元コンサルタントから見たUbie Pharma Innovationで働く意義を教えてください。Reiからコメントお願いします。
Rei:いまUbie Pharma Innovationに入ると、自ら事業を拡大しつつ組織を作る経験ができます。たとえスタートアップでも、トップダウンの会社であればKPIをもとに部分的な仕事を任されるものなので、ゼロから組織づくりそのものに携われるのは貴重な経験だと思います。
また、製薬事業の伸び代も魅力ですね。現状Ubie Pharma Innovationには国内だけでなく海外、外資系の製薬企業からも引き合いが来ています。今後Ubie Pharma InnovationがUbieの事業成長に与えるインパクトは、極めて大きなものになるでしょう。
前職でもコンサルタントとしてお客様とともに比較的大きなイシューに取り組んできましたが、その経験と比較しても、事業価値を自ら高められるフェーズの事業会社で働けることが本当におもしろいと感じています。
Saichan:やっぱり自分で事業をドライブできる価値は大きいですね。製薬企業さんへの提案から、成約後のプロジェクトマネジメントを通じてクライアントやその先にいる患者に対するインパクトを与えるところまで、すべて自分でできる。これは、コンサル時代にはなかなか感じられなかった喜びかもしれません。
Nagamin:ありがとうございます。ちなみに、コンサル時代のケイパビリティが活きていると感じる点はありますか?
Saichan:製薬企業の課題を整理し、課題解決のためにUbie Pharma Innovationのソリューションを活かす課題解決力は、コンサル時代のスキルの一つだと感じます。それから、私たちは3ヶ月から半年のプロジェクトを通じて製薬企業の皆様とご一緒していくのですが、このプロセスではコンサル時代に磨いたプロジェクトマネジメント力も役立っていると感じます。
テーマ4 Ubie Pharma Innovationの働きやすさ
Nagamin:コンサル時代と比較して、Ubie Pharma Innovationは働きやすい環境かどうかも聞きたいです。Daveは小さなお子さんがいますが、働き方は変わりましたか?
Dave:結論から言えば、働きやすいです。コンサル時代と比べて総労働時間が少なく、子育てもしやすいですし、働き方の融通も効きます。僕の場合は、夕方5時から夜8時までは毎日ブロックして、その間に家族との時間をとっています。
それから、心理的安全性が高いことも働きやすさにつながっています。もちろん、学びというリターンがない失敗(過去に犯したミスの繰り返しや、ケアレスミス等)や不可逆な失敗は回避する必要がありますが、我々が取り組んでいる活動は正解があるゲームではないので、仮説を立てて早く動く事が重要です。その意味でも、心理的安全性の高さは生産性に大きく寄与していると思います。
Nagamin:ありがとうございます。加えて、コンサルのキャリアを経てスタートアップで働くことを考えると、給与面のギャップも気になるところかと思います。そこについては、どうでしょうか。
Akira: Ubie Pharma Innovationは、スタートアップでは破格の待遇をご用意できている自負があります。というのも、「製薬企業と共に業界を変革し治療機会を最大化する」というミッションを実現するためには、この時代のスーパースターを集めなければならないからです。それだけ優秀な人材を求めるのですから、その本気度を示す意味で、条件面では腹を括っています。ですから、収入面についてはご安心ください。
テーマ5:アフターUbie――今後のキャリアについて
Nagamin:Ubie Pharma Innovationのあとのキャリアについてどう考えているか、それぞれ聞きたいです。
Rei:Ubieで数年は働きたいですが、その後は起業を経験したいと考えています。そこから事業会社に戻っても、あるいはコンサルに戻ってもいいと思っているので、まずは会社をゼロから立ち上げてスケールさせる経験をしてみたい。そこで得られた知見を活かして、また次のキャリアについて考えていきたいですね。
Dave:僕は自分の趣味に近い領域でスモールビジネスをやってみたいですね。スケボーショップを開いて、地域に根ざしたコミュニティを作ってみたいという夢があります。正直Ubie Pharma Innovationの事業拡大を経験できれば、自分自身のキャリアアップや肩書に対する意欲はあまりないかもしれません。
Nagamin:大きなことを成し遂げたら、もうキャリアを軸にした目標がいらなくなるのかもしれない、ということですね。Akiraはどうですか?
Akira:二人と少し重なるのですが、起業したいです。そして人生終盤のビジョンとしては海辺でカフェを開いたりするのも良いと思っていますが、しばらくは今のような生活を続けると思います。
コンサルファームを離職する直前まで2年ほど、僕は自治体や中央官庁の地方創生プロジェクトに携わっていました。そこで出会った地域の中には、産業基盤がないことで廃れつつある地域がいくつもありました。
僕は温泉や旅行が好きなのですが、そう遠くない未来に自分が好きな場所がなくなってしまうという強烈な危機感を覚えました。そうなる前に、産業基盤をなんとか建て直すか、あるいは新規に立ち上げ、地方創生に貢献したいと考えています。コンサルのケイパビリティを活かして地方の企業や自治体を支援してもよいし、自ら地方で創業してもよいし、地方の人々の課題を解決する何かを開発してもよい。いずれにしても、起業という手段を取りそうな気がします。
Nagamin:医療の次は町おこしということですね。Akiraらしくていいですね。Saichanはどうですか?
Saichan:僕は昔からキャリア迷子な人間で。具体的に何がしたいかと言えばまだわからないのですが、やっぱり次もスタートアップで働きたいな、とは思います。『仕事って楽しい』という原体験は、学生時代に関わったスタートアップでの経験でした。そして今、Ubieに転職して、改めてスタートアップで働くことの楽しさを純粋に感じられています。ですから、たとえ働く企業は変わっても、またスタートアップに携わり、社会を変えるアイデアを具現化していきたいですね。
Nagamin:コンサルタントとしてのキャリア選択という観点で、Saichanにトークセッションのまとめをお願いします。
Saichan:コンサルタントがプロファームでキャリアを追求すると、専門領域の第一人者として著名になり、発言力を高めていくという形で大成していくのが一般的かなと思います。
一方で、スタートアップ、ことUbie Pharma Innovationで挑戦した暁には、今メンバーが話したように、それぞれ自分らしい働き方の選択肢を得られると思います。人生の求道者として、自分にとってあるべき姿、最良の人生とは何なのかを考え続けるキャリアが拓けてくるはずです。
これらのどちらが良いというわけではありません。ただ、この両者のバランスを考えつつ、どちらに軸足を置いていたいか検討することが、コンサルタントが今後のキャリアを選択する際の一つのヒントになると思います。
最後に
Akira:本日はイベントにご参加いただき、ありがとうございました。私たちなりにUbie Pharma Innovationがやりたいこと、課題、そしてここで働くおもしろさを全力で伝えたつもりです。それでも伝えたいことはまだ山ほどあるので、もし興味をもたれた方がいましたら、お気軽にカジュアル面談に申し込んでいただければと思います。
私たちは、本気で世界を変えていきたい、人々の健康を支えるプラットフォームを創っていきたい、と考えています。そしてそれを社会実装するためには、ビジネス界のスーパースターである皆様の力が必要です。
これは決して片道切符の船に乗ってくれ、というお誘いではありません。コンサルファーム出身者のキャリアは比較的流動性が高いですから、もしも自分に合っていないと感じたならば、いつでもコンサルタントに戻れるということも添えておきたいです。
「だからお気軽に」とお誘いすると語弊があるかもしれません。ただ、このあと何年、何十年先のご自身のキャリアを想像し、こんなすばらしい事業機会に巡り会えることがこの先あるのか、冷静に見極めていただけると幸いです。
私たちとともに、世界を変えましょう。
本内容は、オンラインインベント「コンサルタントが選ぶ『医療AIスタートアップでの業界変革』のキャリア」のトークセッションパートの一部を抜粋しました。Ubie Pharma Innovationの組織概要についての解説パートは、レポート前編をご覧ください。また、本レポートをきっかけにUbie Pharma Innovationについて興味を抱いた方は、お気軽に下記までお問い合わせください。
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