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【対談】Ubie Pharma Innovationのリアルを最前線のメンバーが語る。業務や組織面でコンサルタント時代とは何が違う?

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、患者さんの適切な受診をサポートする症状検索エンジン「ユビー」や、医療現場の生産性を向上させるユビーAI問診などを提供しているUbie。そのUbieの製薬事業を担う組織として、2021年10月に設立されたのがUbie Pharma Innovationです。

今回は、製薬企業への価値提供に最前線で取り組むUbie Pharma Innovationのメンバー3名に、日々の具体的な仕事内容や活動、Ubie Pharma Innovationの組織としての実情について、詳しいお話を伺いました。

※インタビューは新型コロナ感染拡大を鑑み、オンラインで実施しました。

榊原 健太(Bara):Account Principal(ACP)

東京工業大学大学院修了。総合コンサルティングファームにてM&A・PMIやサプライチェーン構築に従事。その後、外資系コンサルティングファームのマネージャーとして新規事業開発や組織設計を経験。2022年5月にUbie Pharma Innovationに入社し、Account Principalを担当

大島 拓也(Oshima):Account Manager(ACM)

法政大学卒業。大手医療IT、大手外資系IT企業にて営業・組織開発/新規企画業務などを経験。2020年1月、Ubie株式会社に入社。入社後は、病院セールスやその後のサクセス立ち上げなどを担当し、現在はUbie Pharma Innovationの一員として活動中。

高坂 将大(Shota):Account Manager(ACM)

早稲田大学卒業。大手人材会社にて人材紹介、またデジタルマーケティングやデータ分析を経験、その後外資系コンサルティングファームにてコンサルティング・AIソリューション開発を経験。2021年12月、Ubie株式会社に入社。

製薬企業への提供価値を、チームワークで最大化する

ーー最初に、現在取り組んでいるお仕事の概要について教えてください。

Bara:現在私たち3人は1つのチームとして仕事をしています。チームとしての主なミッションは、それぞれの専門性・得意分野を活かして製薬会社に対するユビーの提供価値を最大化することです。それにより、製薬企業のユビーに対するエンゲージメントが高まり、より良好かつ長期的な関係性を築いていくことを目指しています。また、相互のナレッジシェアやチーム内での仕組み作りにより、チームの生産性向上を追求していくこと重要なミッションですね。

その中で私はACPとして、複数のアカウント(顧客となる製薬企業)の責任をもって、製薬企業向けのソリューション開発・提案に関する全体戦略の設計や、製薬企業のエグゼクティブの方々とのコミュニケーションをリードする役割を主に担っています。同時に、チームをリードする立場として、ACMの皆さんから聞いた現場での課題や困り事をひずみとしてUbie Pharma Innovation全体に還元するという、組織開発的な役割も担っています。

Oshima:私はACMとして、各製薬企業との間で走っているプロジェクトの責任者をしています。具体的な業務としては、製薬企業のマーケティング部門の方々との商談やその後のフォロー、クロージング、デリバリーサクセスのための活動などがメインになります。クライアントとの最も近い接点を持っている立場として、先方の細かい要望や生の声を拾い上げて社内に還元しつつ、そうした情報をもとに新たなソリューションを生み出していくことが私たちの役割です。

Shota:私のポジションも、Oshimaさんと同じくACMです。業務について補足すると、Ubie Pharma Innovationはいわゆるコンサルティングファームでのプロジェクトのように一つのクライアントに稼働時間を100%チャージすることはあまりありません。複数の製薬企業との間でさまざまなプロジェクトが同時並行的に走っているので、自身で稼働をコントロールしつつプロジェクト単位で責任を負っているイメージですね。

ーーBaraさんはACPとして、対製薬企業のやりとりの最前線にいるACMのお二人を、どのようにバックアップされているんでしょうか?

Bara:ACPは職責上、ACMの方々と比べて大局観のようなものが相対的に得やすい立場です。ですから、たとえば他アカウントでの成功事例やイシューを提示することで、より有効な提案に最短でたどり着けるように支援しています。目の前のお客さんというレイヤーとはまた違った目線から手がかりを提供することで、チームとしての生産性を高めていければとは常に思っています。

ーーいわゆる「マネジメントする側・される側」という関係には、立場による上下のようなものが伴う傾向にあると思うんですが、お三方はどのような関係でしょうか?

Bara:ACP-ACM間の上下みたいなものは本当になくて、あるのは単純な役割の違いだけだと思っていますね。ACMはお客さんとより近い立場だからこそ、生の声や要望を細かく取り入れてソリューションや提案に反映させていくことができるし、ACPは各アカウントの位置づけや中長期的な課題感を踏まえて、提案の全体戦略を大局観をもって構想できる。そこは役割の違いでしかありません。ACMが作ったものをACPが必須でレビューするような決まったフローもないですね。

Oshima:自分の担当案件をどうコントロールして進めていくかなどは各自に委ねられています。ただし、ACPがチーム全体の責任者なので、困り事があればラフに相談したりはしますが、基本的には自立を前提に協力しあいながら事を進めています。

Bara:ACPの役割は、とにかくACMが気持ちよくスムーズに働ける環境を整えることだと私は考えています。たとえば、チームデイリーや1on1ミーティングでACMから相談や提言をもらったときに、それがUbie Pharma Innovation全体の改善にとって必要な情報だと判断すれば、他のACPやDirectorに展開して組織開発につなげていく。あくまで重要なのは組織としての生産性であり、役割の違いは生産性向上のために主に何をするかの違いでしかありません。関係性はどこまで行ってもフラットですね。

組織を超えた連携で、最強のソリューションを創出する

ーーここまでチーム内での連携についてお話を伺ってきましたが、Ubie Pharma Innovation外の組織、たとえばR&D組織であるUbie Discoveryなどとは、どのように連携しているのでしょうか?

Oshima:Ubie Pharma Innovationは製薬企業と最も距離が近く、要望や課題感をつぶさに拾い上げていける立場です。そのため、商談などの中で得た情報を、ソリューション開発や改善の種としてUbie Discoveryのプロダクトチームに還元したり、逆に医師などスペシャリスト目線のリアルな知見を提供してもらい提案内容に活かすといったかたちで、連携は常日頃から活発に行っています。

Bara:この点ですごいと感じるのは、異なる組織間で分断や軋轢が本当に見られないことです。前職でさまざまな企業のコンサルティングをするなかで、組織間の壁や摩擦はよく目にしてきましたし、それぞれの組織が確立するにしたがってそうしたコンフリクトが生じてくることは、ある意味自然だとさえ思っています。

ただ、ことUbieに関しては、各組織がきちんと確立している一方で、連携をさまたげるものが本当にない。Ubie Discoveryのエンジニアや医師も、多忙極まるなかであっても、こちらの働きかけや問いかけに対してつねに真摯かつ丁寧に答えてくださいます。もちろん、実現が難しい事柄に関してはそのような回答が返ってくることもありますが、その場合も必ず明確な理由がともないます。そういう利他主義がカルチャーとして浸透しているのは稀有だなと日々感じています。

Shota:そこはやはり、全員が当事者意識を共有して同じ方向を向いているからこそだと思いますね。会社全体にとって優先度の高いものにコミットしていこうというカルチャーがあるので、何ができる/できないか、何から着手すべきかといったところを、チームや組織を超えて話し合うことができる。目線が自分ではなくチームや組織、さらには会社全体に向いているからこそ、フラットで壁のない関係が成り立っているんだと思います。

スタートアップだからこそ、「必要十分」志向の組織開発を

ーー冒頭でBaraさんから「ACPとして、Ubie Pharma Innovation全体の組織開発にも携わっている」とのお話がありました。Ubie Pharma Innovationは現在立ち上げのフェーズを越えて拡大していくフェーズに差しかかりつつありますが、このタイミングで組織開発に携わるにあたって意識していることはありますか?

Bara:これはどのテーマにも共通するポイントとして心がけていることではあるんですが、「必要十分を見つける」ことがすごく重要だと考えています。その時点で要求されていることに対して必要最低限かつ十分なものを見極め、それを素早く実装していく。理想的な組織のあり方を完成させてそこを目指していくやり方が不正解だとは考えていないんですが、現時点のUbie Pharma Innovationにとってそれがふさわしいかはまた別問題です。

世間一般で理想的とされている組織構造や、私の中で理想として抱いている組織の方向性は当然あります。ただそれは、今のUbie Pharma Innovationのフェーズに持ち込むべきものではないだろう、と。日々めまぐるしく状況が変化するスタートアップにとっては、1ヶ月も2ヶ月もかけてその時点でベストと思われるものを構想するよりも、それぞれのフェーズにおいて必要十分なものを実装すること、不要になったものはすぐに捨ててサッと次に移行できることのほうが重要だと考えています。

ーー入社エントリーに「組織開発に携われる環境を求めていたからこそ、Ubie Pharma Innovationにジョインした」とのお話もありましたが、やりたいことをやれている実感はありますか?

Bara:そうですね、やりたいようにやらせてもらっています。「こんなに自由にやっていいんですか??」というのが率直なところです(笑)

一言にACPと言っても、いろんなキャラクターの方がいるんですよね。「どんどん大きな案件を作っていきたい」というメンバーもいれば、私のように組織作りへの関心の高い人間もいる。そうした各自の立場からする発信が、否定や無関心で突き返されるようなことはまったくありません。もちろんディスカッションはしますが、基本的には「たしかにそれは必要だよね」という反応をもらえるので、考えていることを気兼ねなく発信・提案できています。主業務との兼ね合いを見つつではありますが、やりたいことは十分できている実感ですね。

製薬業界の新たな未来を、Ubie Pharma Innovationと一緒に創造しよう

ーー最後に、未来のUbie Pharma Innovationのメンバーに向けて、一言メッセージをお願いします。

Oshima:インタビュー全体を通して「会社のため、チームのために利他的に働けることがカルチャーフィットにおいて大切だ」という話が多かったかと思いますが、個人的には必ずしもそれを元々持ち合わせている必要はな、そこはUbie Pharma Innovationにジョインした後で実行していってもまったく問題ないと思っています。大切なのはむしろ、Ubieの目指す世界像やUbie Pharma Innovationのバリューに共感して一緒に歩みたい想いがあるかどうかではないかなと。そういった想いを共有できる方と働けるのを、楽しみにしています。

Shota:働きやすさや環境のよさについての話もたくさんありましたが、やはりまだまだ成長途上のスタートアップで、不確実性だらけのハードな環境である点は正直否めません。ですから、そうしたなかでもどんどん自走できる自立した方、そして気持ちよく仲間と協力して前進できる方に来ていただけると非常にありがたいです。自走できることと気持ちよく協働できること、それらが両立してこそチームとして成功できると思っているので、そこを体現できる方をぜひともお待ちしています。

Bara:Oshimaさんも言ってくれたように、やはり会社としてのミッションへの共感があり、そこに向かって組織や自分自身を成長させていける人と一緒に歩んでいきたいですね。医療というすべての人が関わる領域をよりよくしたいという、ある意味すごくわかりやすいミッションに対して、「自分も関わりたい」と心から思ってくれる方、そしてそのためにチャレンジを重ねていける方を、ぜひともお待ちしております。


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