パトリシアに恋をした

 ノラと皇女と野良猫ハートという作品を知っているだろうか?いわゆるエロゲーなのだが、私はこの作品に出てくるヒロインで皇女であるパトリシア・オブ・エンドに恋をした。

 このゲームはアニメ化もされており、コンソールに移植もされた人気なエロゲーであり、エロシーンをカットすれば少しエッチなギャルゲーみたいなものである。しかし、普通はエロゲーなんかに触れる機会はない。私もエロゲーマニアではない。今の時代にはyoutubeで切り抜きが上がることが多い。私の場合は面白いシーンを切り抜いたものを見て作品に興味を持つことが多い。サノバウィッチであったり、オトメドメイン、カフェステラ、そして野良猫ハート。つまりエロより間に来る雑談に興味を抱いている。

そんなこんなでノラと皇女と野良猫ハートを遂に買ったのだ。ありがとうFanzaセール。私は明日原ユウキちゃんが好みであり、声優も最強であるため、この子を攻略しようと考えていたが、このゲームのルート分岐は少々分かりづらく、唐突に来たものであり黒木未知ルートに入っていた。入ったことに気付かず9時間進め、いつ共通ルートが終わるのか気になっていた。というのも、黒木未知は共通ルートのときから告白をしようとしていたため、気もなしに黒木ルートに入ると物語の違和感がなく、ルートに入ったことに気付かなかったのだ。ちなみに人気はあるらしいが、私は黒木未知のことを性的な目で見ることは出来なかった。ただ、黒木のノラに対する想い、重く。一途な所、急に淫語を多用しまくるところも良かった。

ということで一人を気付かず攻略してしまったのだが、ここでルート分岐が早いことに気付いたため、次の子はお好みの女の子で・・・。と思ったのだが、エロゲーには必ずと言っていいほど主要ヒロインがいる。ノラと「皇女」なのだからこのゲームはパトリシアが物語の中枢である。おそらく。そんな感じではじめてしまったパトリシアルート。この時は特別好きなわけではなかった。先に述べたように私は明日原ユウキちゃん推しなのだった。しかし、どういうことだろう。パトリシアのルートに入ると同じ家に住んでいるからだろうか、話が濃密なのだ。濃い、濃い、恋。私は彼女と過ごす時間がたまらなく好きでした。あぁ、これが恋なのだろうかと。そのきっかけとして「彼女の新しいことを知ろうとする態度」である。このことは作中のノラも言っていることであり、全プレイヤーが思っているだろう。純粋な目をしており、時に子どもっぽく。私はパトリシアの無邪気に地上のことを知ろうとする姿に心うたれたのです。あと声優の力ですね、mknyanの声はやっぱいいにゃ。

しかし、彼女はかわいいだけではない。とても愛くるしく、子どものようにむじゃきで、時にまじめに。そんなパトリシアには専用bgmと言っていいものがあります。それが「月のしらべ」。2つアレンジがあるのだが、どれも最強。秀逸。彼女のイメージにぴったりであり、優雅なこの曲。流れればもうこの曲のとりこです。パトリシアと話す際に流れることが多いため、真面目な雰囲気になり、目はパトリシアをじっと見つめてしまいます。実際二人きりのときにこの曲が流れたとしたら、私は雰囲気に飲まれてしまうでしょう。息を呑み、179、180、181秒。300秒ぐらい見つめ合ってしまうかもしれません。そのぐらい素晴らしい曲であり、パトリシアを語る上で欠かせない物であります。

ここまで語りましたが、エロゲーにエロはいるのか。エロゲーなんだから要るだろ、そんなこというなら全年齢版買え。とか言われそうである。実際使用するシーンなどそんなにないと私は感じる。性癖がドンピシャなシーンがくれば使うかもしれないが、私がやってきたゲームは大体普通のセックスであり、特殊なことはしない。変にコアなものをやるとそれはそれで人を分ける。大手ならなおさら普通にするかもしれない。そして、セックスシーンとは性欲のぶつけ合い。恋人になったから。みたいなおまけシーンである。ゆずソフトだと大体付き合うとほぼほぼ連続でエロシーンが続く。本当におまけみたいな感じである。しかし、パトリシアは違った。命の魔法を知りたいと序盤で言っていたパトリシア。このルートではやっと命の魔法を知ることが出来ました。本編にエロシーン(命の魔法)が関連しているため、1個や2個程度は見ておいたほうが、話に入れ込みやすくなるという、少し珍しいタイプでした。大体のエロシーンは本編とはあまり関係がないため、ノラと皇女と野良猫ハートは全部味わえる良い作品だと感じた。

パトリシアルートは野良猫の意味、ハートってなんだ?という疑問を少しずつ解決していける物語であるため、面白く、すっきりするルートでした。ラストの「月」が流れたシーンは泣きました。ただ、その後の展開には少し文句を言わせて欲しい面がある。いやその前にも申し上げたい点があったが、ラストシーンで私は満足です。久しぶりに心が囚われてしまうほどのヒロイン、パトリシア・オブ・エンド。私も彼女の眷属となり、野良猫として余生を過ごして生きたい。

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