スクリーンショット_2018-07-23_15

furin(ふうりん)

いや〜、まあナンというか。猛暑ってやつですよ。連日の熱(以下ママ)さで、もう大変なことになっています。もう、ここまで来ると軽く死ねます。ただの暑さなどと軽く考えていたら大火傷、もう台風、豪雨、津波、地震に怪獣といった大災害級、本物のディザスターです。ところで、震度みたいに暑さも猛暑度みたいな指標があったりするんだろうか? 

「警報発令、警報発令、本日●時●分、記録的な高温、猛暑6による緊急避難警報が発令されました。危険ですので、ただちに町から避難して下さい」

みたいな。って、いやホントどこいきゃいいんだよ。よい子のみんなも普段から、避難場所の確保は忘れずに。
ホント、普段から熊谷なんかに住んでるやつの気がしれないなんて軽口たたいて熊谷デスってました。すいません。海外からすればそもそも日本に住んでるほうが気が知れないレベルだ。


「四季折々の魅力的なコンテンツ」などという謳い文句に誘われて、風鈴の音色とともに流れる美しい夏の映像……みたいな観光庁インバウンド振興PRに引っかかった外国人観光客の皆さん、豪雨、連日の猛暑、このあと控えている台風のことも併せて考えると、もう詐欺に乗ったようなものですって。

「Oh!〜コンテンツ? アっトラクションの間っ違いデスね、それもスーパーデンジャラスな!」まったくもってことばもない。

海外でも壊滅的だの、無慈悲なだのなどと報道されているという話だし、早くも2年後のことさえ心配される始末。いや、ホントに濡れタオルですむような問題じゃないんですよ。ましてや、風鈴なんかまったく役に立ちませんよホント。


ところで風鈴が涼しさを感じる仕組みはご存知だろうか? いやいや、なにこんなチリンチリンするだけの物体で涼しくなったらクーラーいらねぇよ、なにかマジックパワーでも宿っていて霊体に触れることによって体温が奪われたりするの? なんて、そんなわけはない。科学的な理由がある。それも立派にそれっぽい脳科学的理由だ。
あ、いま胡散臭いって思ったでしょう。あぁ、ちょっと待って下さい、普通です。普通の話です。いや、ドクターTの話ではないです。いや、そうかも知れないんだけど…。

つまり、こういうことだ。人間というものを体を構成する各センサーから入ってくる情報を脳が判断して動かしている機械として考えたとき。Aという情報をBという出力におきかえる、このとき働く装置が脳だ。
では脳的に「風鈴が鳴る」と言う状況はどういうことだろうと解釈されるのか? 風鈴が鳴る仕組みは風が吹いているからだ、一方風が吹いているなら涼しいはずだ。とそう判断する。つまり 
風鈴が鳴る=風が吹いている=涼しい 
という事を瞬時のうちに判断というか脳が勝手に解釈というか端的にいえば勘違いして。その結果、まったく周囲の状況が変わっていないにもかかわらず脳が体の働き、神経の動きを調整し、涼しくなるというのだ。

いや素晴らしき哉、勘違い。

従って 
風鈴が鳴る=風が吹いている=涼しい 
という勘違いが発生しない場合。たとえばインバウンドの観光客などにとっては全く役に立たないらしい。実際、風鈴の音が鳴るサウナに日本人と外国人を突っ込んでどちらかが熱中症で倒れるまで我慢させた結果は日本人の圧勝だったって…すいません嘘つきました。いや、その実験装置怖いです。まぁだけど外人に効果がないのは本当らしいです。検証はしていませんが。

そこで、今回は熱いことでもあり、バリアブルフォントの機能を使って、風鈴のように文字が回り、眺めているだけで涼しくなれるという効果のあるすばらしいフォントを制作しよう。つまり、文字が回る=風が吹いている=涼しい と脳の働きを抑制するのだ。じつに素晴らしい。

しかし、回る? え? たしか2〜3日前に回んねーよっていってたばかりじゃん。3歩歩くと忘れるやつ? チキンヘッド? 頭に蟹味噌しか詰まってないのかよって? いやいや忘れてませんよ詳しくは「なんだかとりとめない話、あるいは途中で放り投げたRound Square Wide Bold Condense Light Stencil(仮)について。」の項でって……なげ〜よ。

要約すれば、まぁそう、今現在のこちらの足らない知識では残念ながら回転移動をサポートする術がない。と書き込みましたね。そう、点は直線でしか移動できない。しかし、この場合の直線運動を回転運動に変更するのにエジソンや儀右衛門並みの頭脳は必要ない。鶏ほどのおつむほどの足らない頭でも創意工夫さえあればなんとかなる…ということを説明しよう。
それが、仮に濡れたタオル程度の創意工夫であってもだ。
いや、なんか格好いいこと言おうとしてパンツ一丁でどや顔してるふうに聞こえたら……まぁ殆ど間違ってないです。

まず材料を用意。今回制作するのはひらがなのみ。手書き風に涼しくな〜れと念じながら適当に埋めていく。最近はスマートフォン用にも楽なアプリがあるのでこういうもので暇な時間に書きためておいておく。手書きの場合は一気に書いたほうが案外楽だし早い。adobe captureでポチッってまとめてアウトラインすると後は機械的作業。まぁちょっとこの辺適当にすると後で大変なんだけど、まぁいいか。あとは、う〜ん、涼とか冷とか涼しげな文字だけでも追加するか…とも、思ったけど……ここでその思いつきに乗るとまた永遠と終わらなくなる可能性があるのでココは我慢。我慢。


例によって適当にグリフを埋めたらマスターを複製。複製したレイヤーの文字を全部選択して左右反転、そうリフレクト一発。これだけ、簡単。

脳が勝手に勘違いするのは何も涼しさだけではない。文字が軸に沿ってリフレクトする事により、2D的な左右の移動が、あたかも3D的な変化をしているように脳が勝手に勘違いをするということだ。いや、なんか今日は文章がうまく伏線を拾えているな。なんか毎日書いてたので上手くなってるのかも……いやいや、ナンかこんな宇宙の果てまでゴミを捨てにやって来てるようなことをしておいてスキ5つ貰ったぐらいで調子乗ってない? ほんとすいません。調子こいてました。暑さで脳が溶けているかも。


さて、一番大事な注意点。glyphsの場合単にリフレクトしたままだとパス方向に問題が発生するので逆転(修正では無くて)させておくことを忘れずに。これであとは適当に軸の名前と、数値をって…ああ肝心なフォントの名前がまたNew Fontのままだな……ここはベタだけどfurin(ふうりん)で。あとは、いつものとおり出力して終わり。簡単。

ついでだから縦回転も追加してみよう。これもマスターと、今反転させたマスターの2つを複製して上下反転。レイヤー4つで2軸のバリアブルフォントができあがり。簡単。
しかし、うぅ~ん、しかし縦回転は余計だったか?。コンセプトがわかりづらくなったうえに、潰れて横長になった文字が横にも回るというのは…適当に並べてってもはやなにかがふき散らかしているようにしか…まぁ、これはこれでいいか。もうレイヤー増やしちゃったし。

しかしまあ! 涼しげな「かな文字」が、風鈴よろしくクルクルと回るというのは。字を並べれば並べるほど、いや、これはこれでなかなか壮観だな。


う〜ん、しかし、ここまでやっておいてから今更言うのもなんだけど、いろいろ理屈を並べすぎたせいで、もう脳を騙せなくなったみたい。

眺め続けても涼しくなった気はしない。



なんとなくアイデアは気に入ったのとバリエーション増やすのに手間いらず、しかもグルグル動く。すばらしい。グリフを整理して、キチンと文字を書き直してカタカナ、アンド涼しそうな漢字だけでも追加して完成させよう……
だが、しかし、どういうシチュエーションを想定すればいいのかわからない。そういう意味では文字通り風鈴並みに役に立たないな。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?