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誰でも、組織づくりを楽しめる「学び場」をつくる
「生きもの」だからこそ、面白い
「人の数だけ変数がある」
なんだかややこしく感じられるかもしれません。
ただ、この「予測不能さ」こそが、組織づくりの最大の魅力だと思っています。私たちが組織づくりを楽しむ理由は、ここにあります。
組織も人も、まるで生きているかのように絶えず変化しています。
人も組織も生きているからこそ、調子の善し悪しや想定外のハプニングは日常茶飯事。
昨日落ち込んでいた人が今日は絶好調だったり、ふとしたきっかけでキャリアが大きく動き出す。責任者の急な異動で、チームの方針がガラッと変わったり。
ビジネスそのものは変わらないのに、株式市場の影響で株価が半分以下に落ち込み、組織運営や事業形態を変えざるを得なくなることも。
世の中には、物事を好転させるためのノウハウや成功事例、フレームワークが溢れていますが、それらは「一時的に切り取った思考のかたまり」のようなものです。最適な思考をするための「考え方」に過ぎず、原理原則の一部を捕らまえたものであり、絶対観は存在しません。
唯一の正解がないからこそ、「正解を探求し続ける姿勢」こそが力になる。
だからこそ、おもしろい。
人と人が集まったときに発生する不確実性やカオス、そしてそこから生まれる創造性やパワー。その力があらゆる人と人との間、あらゆる組織で生み出されたときに、まだ見たことのないマジカルな何かが生まれると信じています。
仕事柄、多くの組織の実態、その組織の抱える問題や意志、価値観や思想を体感してきました。組織が100あれば、同じように100種類の物語や熱量、在り方がそこにはあります。
同じフレームワークで状況を捉えても、A社ではまったくハマらないのに、B社では異様なほど盛り上がることだってある。
だからこそ、新しく何かが動き出す可能性がいつもそこには秘められている。
なぜ、今スクールを立ち上げるのか
私たち事業人はこの春、組織づくりの考え方を、誰かの専売特許にせず、リテラシーに進化させるべくスクールを新たに立ち上げます。
スクールの名称は「経営と組織の未来塾」
経営と組織づくりをテーマに、事業人が支援してきた考え方と事例をもとに、参加者同士が学び、創発し合う場をつくっていきます。対話や創作、探求をベースにした能動的な学びの場です。
事業人は「事業」「人事」双方の責任者経験を持つ5人で創業した会社です。
早朝の勉強会から始まり、クローズドな人事担当者のコミュニティとして形を成し、2019年に法人化しました。
兼業期間を含めそこから5年。
「ヒトの力で、人を、組織を、日本をおもしろく」を理念に掲げ、成長スタートアップ、大企業、地方の産業を牽引する組織など200社以上の組織、300名以上のリーダーたちと向き合ってきました。
共に働く仲間も増え、今では事業と組織に造詣の深い70名以上のプロフェッショナルが在籍しています。事業人の現在の主な事業は「組織づくりの伴走」です。現場経験の豊富な実務家集団として、課題解決を支援しています。
そんな私たちが、なぜ今スクールを立ち上げるのか。
それは、実践を通して培ってきた知見をより広く、多くの人に届けたいと考えたからです。
日頃、組織課題に向き合っていて痛感するのは、各組織が似たような事象で悩み、試行錯誤を重ねていることです。言い変えれば「車輪の再発明」が日本の各所で行われている状態です。
適切に人や組織に投資すれば、事業や業績は伸びます。そのための実践知も各現場で学習し蓄積されているはずなのですが、学問としても多層的なものであり、失敗事例が閉じられることも多いため、伝播していく手段が限られています。
私たち事業人の生業としてもこの「活きた情報」を閉じたほうが利益が生まれていく構造であり、知の独占をしたほうがビジネスとしての成功確度も上がるでしょう。
ただ、そんな思想で会社をただただ続けていてもつまらない。
事業人にとっての定言命法は、共創による価値創造です。
社会全体で善くなっていく方法はないのか。その視点で考えたときに、経営に直結した組織づくりを、実践形式で学べる場所をつくることにしました。
私たちが「社会そのものの人事部」のような存在となり、社会や企業の組織のあり方をより良いものにしていきたいと思っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1738217784-0Y53ZyRxJhBDftNlQOISUsdC.png?width=1200)
■応募専用ページは こちら(第1期募集は3月末まで)https://jigyojin.com/school/mirai
組織づくりは料理に似ている
最近、週末に手料理をすることにもっぱらハマっています。家族に「今日は何食べたい?」と聞きながらも、いつもの定番を作ることもあれば、実は自分が作ってみたい料理に挑戦してみたりもします。
また、平日の夜はほぼ毎晩、誰かとご飯を食べることを楽しんでいます。
初めての会食であっても「〇〇さんはどんな料理やどんなお店であれば喜んでくれて話が盛り上がるだろう」そんな事を考えながら、あれこれ状況に合わせてお店や料理を選択していく。
そんな、食べる人にとって「美味しい」と思ってもらえる料理はどんなものだろうと考えながらの創作や意思決定は、どこか組織づくりに似ています。
この一つの「おいしい料理」でも、とてつもなく変数が多く、要素が複雑に絡み合っています。
例えば、カレー作りひとつをとっても、取れる選択肢は無数にあります。
具材は何を入れるのか、火加減は強めか弱めか、スパイスは何を使い、どう配合するか、付け合わせはどうするか、誰とどんな場面で食べるか──。
こうした「素材」「調理法」「味付け」「盛り付け」「場面」などの掛け合わせによって、カレーの味わいが生み出されていきます。
何より、「何をおいしいと感じるか」は、時と場合、人によってもそれぞれ。それらを考慮しながら、オリジナルな味をつくるのが、料理の醍醐味と言えます。
そして、組織づくりもそれと似ています。
状況に応じて、ゴールや完成形は変わる。
完璧にチームを編成したとしても、人々の気分や体調によって仕事の進捗は変化する。価値観が違う、生きてきた人生が違う人が集うからこそ、全然意見がまとまらないこともある。
一方で、こうした可変性があるからこそ、組織づくりは面白い。 組織に向き合うことは、そうしたプロセスの妙味があります。
「人」「文化」「制度」など、多様な要素を適切に組み合わせ、試行錯誤を繰り返し、時には思いがけない化学反応に驚きながら、その組織の「らしさ」が磨かれていきます。
また、世の中には数多くの組織づくりの「レシピ」が存在します。
ミッション・ビジョン・バリューの作り方、採用計画の進め方、1on1の実践方法・・・どれも大事な要素です。
一方で、現場を見てみると、「このフレームワークで」「この手順で」と、一方向的に進められることが少なくありません。本当に大切なのは、そのレシピをどう解釈し、どう自分なりに味付け、どう独自の一品に仕上げていくか、にあるのではないでしょうか。
そうした考えのもと“料理教室”のように「科学を理解し+模範を見て+試作を繰り返す」形式でプログラムを展開していきます。
経営と組織の未来を創造する「3つの視点」
スクールは2025年4月から約3ヶ月間、全6回(1回2時間半)から第1クールとして開講を予定しています。今後、続々と新たなプログラムや実践者たちを講師として集めて展開していく予定です。
経営における「組織づくり」の大局観を持ちながら、要素を分解してお伝えし、その後は自社の「組織づくり」に関する課題や疑問に向き合うための時間にあてています。
全6回の具体的なプログラムの一部をご紹介します。
・経営戦略と組織戦略の連動、サービス成長段階別の課題
・事業価値を最大化する組織ケーパビリティ設計
・組織戦略・組織方針の策定と社内共有資産化
・未来の組織図策定
・経営チームの視座・視点の融合
・組織リーダー(FutureEnabler)の採用・配置・育成
・AI活用を前提とした人事体制の最適化、設計スケジュール
・経営環境に合わせた柔軟な目標設定、内部コミュニケーション最適化
・経営メンバー採用・評価報酬制度・育成設計、サクセッションプラン設計
・PMF後のスピード重視の採用や、中核人材の配置、報酬と評価のバランス
・組織カルチャー醸成と個人のリーダーシップ開発
・モニタリング・改善アプローチ、短サイクルでの検証手段
レクチャーに加え、個別のメンタリングも提供します。月2回の集合セッションに加え、都度の進捗確認とフィードバック、随時のオンラインサポートを実施します。
とことん「創作と実践」にフォーカスを当て設計することを意識しました。
目指すは「3つの視点」から組織づくりを捉えられるようになることです。
① アングル(観点)
② ステップ(手順)
③ ツール(方法論)
①「アングル(観点)」とは、組織を見る視点そのものです。自組織を物語る世界観を共に考えます。
例えば「人手が足りない」という事象に直面したとき、採用という選択肢がまず浮かぶという人は多いでしょう。
一方、もしかしたら人事異動で解決できるかもしれないし、既存メンバーの業務設計を見直すことで解決できるかもしれない。解決よりも先に、この組織の状態をどう見ることができるか。一つの課題に対して複数の視点を持って考えます。
次に②「ステップ(手順)」。組織づくりを進める上での流れを理解します。
料理のアナロジーでいえば、下準備から味見、実食まで多段階のステップによって料理は成り立っています。
同じように、組織づくりも、思想・戦略・方針の策定から実際の運用、モニタリング・改善まで段階的にアプローチしていきます。その流れを共に考えます。
そして③「ツール(方法論)」。実践で使う道具を紹介し、活用します。単なるハウツーではなく、組織固有の文脈の中で、どの道具を、どのタイミングで、どのように活用するかを考えていきます。
これらの視点を組み合わせ自組織の「組織づくりの航海図」を完成させることを、最終的なゴールとしています。
経営者が対象。目指すは現代版“松下村塾”
スクールの初回クールの対象者は、経営や組織づくりに課題を感じている経営者の皆様です。一定規模(30〜500名程度)の人数を率いる経営者の方に、お持ち帰りいただける内容が多いと思います。
経営者に絞る理由は、スクールで得られた気づきを、意思決定者としてダイレクトに組織づくりに活かしていただきたいからです。組織づくりには多くの変数が存在しますが、その変数に対する経営者の影響の大きさはとても大きいです。特に創業からの一定期間や組織の変革期などはより大きくなる。
その影響力を、よりしなやかに、より効果的に活用してもらうためにも、この機会があります。
もう1つ、スクールを「経営者同士の学び合いの場」にしたいという意図もあります。経営や組織の課題や悩みをシェアし、他の経営者からフィードバックをもらう。経験に裏打ちされた”集合知”には、新しい突破口を見出すヒントがあります。
学び場のモデルは、明治維新前夜に吉田松陰が主宰した「松下村塾」です。
才気あふれる人々が意欲をもって集い、互いが師であり、弟子である関係性の中で学びを深めていきました。同じように、今回のスクールをさまざまな経験と知恵が交差する、化学反応の場にしたいと思っています。
結びに
事業人は、1年前から「Future Enabler」というタグラインを掲げています。
Future Enablerの定義は、人や組織の可能性を切り拓く存在、です。
世の中の変化に対応しながら、未来のビジョンを共に描き、人・組織を導いていく。組織によっては、それを経営参謀や副社長、COO/CHRO/HRBPと呼んだりもします。
あらゆる組織にFutureEnablerがいることで、日本をもっとおもしろく、希望満ちた社会にしていきたい。
「経営と組織の未来塾」はその起点となる場所です。
志ある人と出会い、切磋琢磨する場にできたらと考えています。このスクールを通じて、多くの組織でFutureEnablerが生まれるきっかけになるでしょう。
もちろん、組織づくりは綺麗事だけでは進みません。
ヒリヒリするような衝突もあれば、苦渋の決断が続くこともある。それでも、泥臭く、一緒に手を動かしながら、前に進んでいきたい。そんな仲間たちが、ここには揃っています。
未来を創造するリーダーの皆様と、お会いできるのを楽しみにしています。
<応募専用ページは こちら(第1期募集は3月末まで)>