知らなきゃ損?自然の宝庫「福島潟」
そもそも福島潟ってどんな場所?
福島潟は新潟市の東方に位置し、262haの面積を有する潟と名のつく湖の中では新潟県内で最大の湖沼です。五頭連峰を映す湖面と鳥や花や人が一体となって織りなす四季折々の新潟の原風景を今に残しています。
福島潟の自然は「日本の自然百選」「にいがた景勝百選」「遊歩百選」などに選ばれており、オオヒシクイやオニバスをはじめとして貴重な動植物が数多く生活する、全国でも有数の自然豊かな場所です。また、春に見られる一面に咲き誇る菜の花畑は、多くの人から愛されています。
【目次】
・福島潟の歴史:昔の福島潟を知ろう!
・福島潟には220種以上の野鳥がやってくる?
・オオヒシクイって何?
・福島潟には450種以上の植物が生息している?
・希少植物オニバス
・福島潟散策マップ:今の福島潟を知ろう!
・ユーモア性あふれる建築物「ビュー福島潟」
・いちおしイベント
福島潟の歴史:昔の福島潟を知ろう!
その昔形成された新潟砂丘により阿賀野川などの河川の流れがさえぎられ、さらに砂丘列の内陸側に徐々に土砂が堆積しできあがった湖です。江戸時代に阿賀野川を日本海へ直接流す切り落とし工事から福島潟の干拓の歴史が始まりました。昭和40年代に行われた国営福島潟干拓建設事業により193haの大きさになり、現在は河川改修事業により干拓地が一部潟に戻り、潟面積は262haになりました。
黒ずんで見える範囲が干拓される前の福島潟の姿。内沼潟や黒山潟は、新囲など輪中を作った干拓の結果生まれた湖沼です。
出典:福島潟公式サイト
福島潟には220種以上の野鳥がやってくる?
福島潟は、国の天然記念物の渡り鳥であるオオヒシクイの日本一の越冬地で、220種以上の野鳥が確認されています。また、わが国で最初の「1級鳥類観測ステーション」の設置された場所でもあり、「鳥獣保護区管理センター」には全国からバードウオッチャーが訪れてにぎわっています。
オオヒシクイって何?
オオヒシクイ(カモ科)は、国の天然記念物に指定されている鳥です。ガンの仲間の中で一番大きな鳥で、羽を広げると1m60cmほどになります。福島潟は日本一のオオヒシクイの越冬地であり、9月下旬から飛来しはじめ、5000羽以上のオオヒシクイが越冬し、翌年3月に故郷のカムチャツカへ2400Kmの旅をして帰ります。
福島潟には450種以上の植物が生息している?
福島潟は、葉の直径が2mを超える水生植物オニバスの日本北限の自生地です。ミズアオイ・ミクリなど全国的にも希少になっている植物をはじめ、450種類もの植物が確認されています。湿地の重要性が見直されている中で、福島潟は自然の宝庫として注目を浴びています。
福島潟に生息する希少植物オニバス
オニバス(スイレン科)は、日本の水生植物の中で一番大きな約2mの葉をつける一年草です。現在全国で70カ所程度しか生息が確認されない希少な植物であり、福島潟が日本の自生の北限です。地元では、オニバスのことをドンバスと呼び、茎や種子を食すなど人々の生活と共にありました。花の色や葉の大きさなど、まだまだ解明する点が多くありロマンのある植物ともいえます。水の駅「ビュー福島潟」では、オオヒシクイとともにオニバスをメイン展示し、年間を通し、鮮やかな花の色や葉や茎の棘を実感することができます。
福島潟散策マップ:今の福島潟を知ろう!
出典:福島潟公式サイト
ユーモア性あふれる建築物「ビュー福島潟」
福島潟の自然観察や歴史の紹介、地域の文化活動等の拠点施設です。設計者は青木淳で、緩やかな逆円錐形の建物は螺旋状の動線になっており、ぐるぐると回りながら上下階を行き来します。7階建てで、3階から上部は全周ガラス張りになっていて、福島潟の360度展望が可能になっています。1階の一部分が円錐形の取っ手のように飛び出ていて、そこから館内に入るアプローチになっています。また外部の螺旋階段からも、歩道橋を渡って3階のカフェ部分に直接アクセスすることが出来ます。
いちおしイベント
① 福島潟自然文化祭
見どころは1万2000本の蝋燭で作る巨大鳥型アート「雁迎火」
出店・お化け屋敷・音楽コンサートなどもある
② 潟の音風景 福島潟夕方コンサート
自然の音色とその音と景色をモチーフに作曲された楽曲をジャズ・クラシック風にアレンジし演奏
③ 夜の福島潟ガイドウオーク
たそがれの福島潟を散歩し、その後ビュー福島潟を懐中電灯だけで探検