オトシンクルスの可愛さ
『手のかかる子ほど可愛い』の法則だろうか。
オトシンクルスは、人口餌への餌付けの成否が長期飼育の関門らしい。
私も、何とか無事成功まで漕ぎつけた時には「うおぉぉーーー!」と狂喜乱舞したい心境だったが、オトシンを驚かせてしまっては元の子も無いので、そこはグっと堪えながら喜びを噛み締めたのを覚えている。
そのコツを得るまでは苦労する案件なので、ぽっこりお腹のオトシンは自慢ができる。
御多分に洩れず、我が家のオトシンも、お腹がぽっこりしてきた段階でSNSで自慢させて貰った。
右も左も分からぬ頃は、真夜中にムクっと起きては、コソコソと忍び足で水槽に近付き、真っ暗闇なリビングで夜行性のオトシンをよく観察したものだ。
あの時は、己の怪しげな姿など顧みず、どうにかオトシンを理解したくて必死だった。
オトシンクルスは、底でじっと動かずに爆睡しているか、食べ物を探し回ってモグモグしているか、楽し気にフワフワと軽やかに泳ぎ回っているかだ。
そしてどうやら、元気に余力ない時はフワフワ泳ぎ回らなかった。
なので、フワフワタイムを減らさぬ様に努める事にした。
ベタがメインの水槽といえど、オトシンにも楽しく暮らして欲しいのだ。
ふと水槽に目を移し、「ぃやっほ~♪」と上機嫌にフワフワ泳ぎ回るオトシンクルスが目に入ると、私は幸せな気持ちで満たされる。