
一生懸命を笑う者。
『なんか真面目〜』
『必死〜!』
コツコツ努力する人に向かってこんなふうに言ったり、遠回しにそれを言いたい人っている。いい歳した大人でも、トンガっている子どもにも、そういう人はいる。
相手の反応を見ながら、マズイと思ったら『冗談やって!』とか言って逃げる準備がミエミエな人が好きではない。
相手を立てる言い方をしていたり、わかりやすくディスることもあったり。
言葉の言い回しは様々であるが、総じて『なに頑張っちゃってるの!』が言いたいのが見える人。
それを言うことで、相手を牽制する小さい人か、誰かの本気を鼻で笑ってバカにしないと自分を保てない人なのかもしれない。
例えばであるが、アスリートの活躍や涙に見る者が感動するのは、日々の彼らの努力と、自分自身に厳しい姿勢を貫いていることが見えるからなんだと思う。
LIVEで人の胸を打つ歌や音楽を奏でられるミュージシャンは、外から見える姿形の格好良さの裏側で、人知れず苦しみながら詩を書いたり、曲を作ったり、練習に励み続けているにちがいない。
本当に『努力は嘘をつかない』のか?という極論になれば、『努力は嘘をつくこともある』とわかってしまっている年齢になった私であるが、娘たちにはいつもこんなふうに話してきた。
『努力は嘘をつくこともあるが、努力に裏切られたあと、頑張った人にしか貰えない特別なおまけが絶対ある。』
『特別なおまけ〜?何やろ〜?』
夢破れて傷ついたわが子に、目には見えないけど確実に身についた力の存在を知ってもらいたくてそういう言葉をかけて育み、見守ってきた。
『努力できる人ってマジスゴイっすね〜ウチらはそういうのムリなんで!』
こんなふうにわざわざ自分の小物感を人様に報告してまわるようなことだけはやめておけと、わが家のJKドカ弁とJSちゃっかりには言ってあるから、そこだけはやらかさないでいてくれると信じたい。
相手を傷つけよう、懲らしめてやろうと投げた石は跳ね返って自分に返ってくることもある。
小さな石とて当たれば痛いだろうし、タンコブや青タンになったらみっともない。
力任せにデカイ石を投げたつもりが投げつけるには力不足だったり、手元が狂えば自分の足の上に落としてしまい大怪我をする場合もあるだろう。
相手を笑うつもりが自分が笑われることにならないように!
自戒も込めて。
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