
スルメのような。
「ちょっとuniさん!このドラマそんな面白いの⁉︎」
hullで韓流ドラマ「グッドドクター」を観ている私にJKドカ弁からの質問があった。
「グッドドクター」の主人公は、サバン症候群(自閉症)の医師が、周りの人々に誤解されながらも、そのずば抜けた知能と子どものように綺麗な心で困難を乗り越えていくお話である。
「まぁね。スルメみたいなドラマよ。」
ドラマを観ながらそう返事をしたのだ。
「えっ⁉︎スルメ⁇乾燥してるん?」
はー⁉︎
思わず夫スナフキンと同時に声を出してしまった。
「今なんて言った⁉︎」
「だからスルメって何よ?スルメのドラマ⁇」
あかん。これはほんまにあかん感じや。
「ボケるならもっとおもろいこと言いな。」
「ボケてないわ!マジなんのことよ⁉︎そういう比喩やめてよ!」
「そういう比喩⁉︎冗談やめてよ!」
せっかく楽しんでいる「グッドドクター」が何が何やらになってきた。
頭を抱えるスナフキン。
「ドカ弁、おまえはちょっとちゃっかりを見習えよ!ちゃっかりはsiriで調べてから質問してくるねんぞ‼︎」
「ちょっとスナフキン!あんたもなんかややこしいこと言わんといて!」
結局スナフキンが「スルメのような」の使い方を検索したものをドカ弁に見せたのである。
「あー‼︎そういうこと‼︎はいはい!'スルメのような’は噛めば噛むほど味のある人や物の例えね。最初からそう言ってよ‼︎」
JKドカ弁よ、あんたほんまにそれでいいのか。
「グッドドクター」が気になりつつ、頭の中は「スルメ」でいっぱいになってしまった私。
「あれ?なんかスルメみたいな匂いがする…。」
ドカ弁が言いだした。
「もうスルメはいいから!早よ課題してしまい!」
「いやいや、ほんまやって!スルメみたいな匂いがする!」
嫌な予感がする。
スナフキン、あなたの足が原因か‼︎
あぶら足のスナフキン。
すぐに足が湿ってくる彼が炬燵に長く入るのは非常に危険なことをうっかり見過ごしていた。
「スナフキン!足‼︎」
フラフラと立ち上がり、こちらを見て微笑みながら彼がとった対策は。
片手にファブリーズ、もう片手にはトイレ用消臭剤のシャルダンエース。
「それはあかん‼︎」
ドカ弁と一緒に止めたが時すでに遅し。
スルメはレモンの香りに包まれたのだった。
「スルメのようなドラマを愉しむ私」の時間は一転、「スルメとレモンと私」になってしまった。
もう一度見直そうと「グッドドクター」を再生したが、柑橘系のスルメの香りが部屋中に広まり、集中できやしない。
スルメのような、噛めば噛むほど味のあるドラマを観るときは、ドカ弁とスナフキンが居ない時を狙うのが一番だということだけはよくわかった。
「スルメ親娘」
uni家スナフキン&ドカ弁
「漫画やないの‼︎」でお馴染み、大阪のおばちゃんの口癖が鉄板ネタの中川家の弟の顔まで浮かんできてしまったやないの‼︎
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