
音楽のちから。
私を構成する9枚を紹介されている方々を見かけたので、本当に久しぶりにCDラックに並ぶたくさんのCDをじっくり見返してみることにした。
改めて見るとすごい数だ。9枚に絞るのって難しいなぁと迷いまくった。
私が10代、20代の頃は音楽のダウンロードなんてない時代だったし、好きなアーティストの曲をTUTAYAでレンタルするなんてことはあんまり考えなかった。
好きな人の作品はお金を支払って買い、大切に手元に置くのが当たり前だと思っていたし、周りの友人もみんなそうしていたように思う。
其々のお気に入りをみんなが持ち、車の中でかかる曲はそれぞれが個性的で、その人の趣味が伺えるようなラインナッブになっていた。
恋人が好きな曲、親友が好きな曲、遊び仲間が好きな曲。それをウォークマンでイヤホンを片耳ずつつけて一緒に聴いたり。
その人の今の心が想像できるような。
そんなふうにして人との距離を縮めていくのに音楽はなくてはならないものだった。
10代の頃はブルーハーツや尾崎豊が好きだった。パンクにロック。暑苦しいくらい胸がパンパンに張り裂けそうな時代だった。
パンクやロックを聴いている、好む人たちは見た目は冷めた感じの人が多くて誤解しあったりしていたが、好きな音楽が一緒だとわかるやいなや、長年付き合いがある旧友のようにがっつり仲良くなれたり。
20代はレゲエにハマっていた。
クラブに行きまくり朝まで飲んで踊っていた。若かったなぁとしみじみ。
新しいシンガーがたくさん出てくる中でもやはりボブマーリーは特別だった。声も歌詞も隅々まで彼しかない世界を放っていた。
大槻ケンヂさんやチャカさんの独特な世界も好きだった。生きてるだけで文学みたいなミュージシャン。大槻ケンヂさんの書くエッセイは面白くてハマったし、チャカさんが歌う名曲はもう大好きだった。
「バスストップ」とか「街の灯」なんて切なくてきゅんとする。
歌の言霊がグイグイ心に入りこんでくるような。久しぶりに聴いて泣いた。
30代になってファンキーモンキーベイビーズにハマったのは、わが家のJKドカ弁がファンになった影響からだった。
ドカ弁がJSだった頃の担任の先生がファンモンのファンだったのであるが、毎日帰りの準備をする時間中、ファンモンの「西日と影法師」を流してくれていたそうである。
夕焼けの帰り道
西日と伸びる影法師
今日の自分が一歩進んだ
明日へと踏み出せるように
こんな歌を毎日聴いていたドカ弁たち。
「私たちのクラスの歌」と当時得意そうに言っていたことを思いだす。
きっとクラスメイトたちは皆が大人になってもこの歌と共に様々なことを思いだすのだろう。
我が子にせがまれて通ったファンモンのLIVE。
いつも変わらず「頑張れ!」と声を枯らしながら歌ってくれた彼らから受け取ったものは数えきれない。
辛いときに私たち親子はファンモンからたくさんの勇気や元気をもらった。
10代はパンクロック。
20代はレゲエに切なさ三昧。
30代は親子で応援ソングに励まされ。
音楽はその時々の自分の心に寄りそってくれる最高のリラクゼーションである。
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