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ブラックバイト卍の嵐。

こちらnoteで子育ての徒然を書いていた頃、ちゃっかり屋の小学生「JCちゃっかり」としてよく登場させていたわが家の次女ちゃっかり。

彼女も大学生になった。

大学生になってからは、デパコスを買ったり、髪を派手にカラーリングしたり、エクステしたりする費用を捻出するためにアルバイトに精を出している。

大学入学から約1年、同じバイト先で頑張っていたちゃっかりであるが、先日そのバイト先を辞めるとプリプリ怒り帰宅したのだ。

小さな頃から滅多に怒るということがないマイペースなちゃっかり娘が珍しく感情的になり、とにかく辞めるから!と言うので理由を訊ねてみた。

店がとても忙しい日だったその日、同じ店で働いているちゃっかりの友人が体調不良になってしまったそう。

とても辛そうにしていたというその友人に、
「少し休憩しておいで、ウチが何とか回すから!」
そう伝えて休憩室に連れて行き、2人分の動きで満席の店を走り回って仕事をしていたらしいが、ずいぶんと時間が経っても戻ってこないのが心配になり、再び休憩室に様子を見に行くと、うずくまり、苦しんでいる友人を発見。

息苦しそうで、普通の体調不良を超えていると判断したちゃっかりは、店の先輩に事の次第を伝え、これは救急車を呼ばなくては!という流れになったのだという。

「ちゃっかり、この子のご家族に連絡つく?」

先輩に聞かれ、すぐに友人の親御さんに連絡をし、救急車を呼んでいる状況を説明し、それから間もなく救急車が到着したのだそう。

ひとまずホッとしたその時、ちゃっかりに対して店の社員という立場の大人が突然こう言ったそうだ。

「オマエ何考えてるわけ?この忙しい時に救急車なんか呼びやがって!」

店としてお客様が第一というのは仕方ないとしても。
従業員の緊急事態など、見て見ぬフリで売上を上げろって脳の思考をしているその社員に対してブチ切れてしまったらしいちゃっかり。

同じく普段からそんな様子の、その社員への不満を溜めていた従業員もたくさんいたようで。

「辞めます!!」

ちゃっかりを含めた4人がその場で退職宣言したという流れだったそうである。

「マジありえん!
あんな奴がいる場所で仕事してたら、万が一の時は見殺しにされる!!」

緊急事態の友人を軽く扱われたことが我慢ならず、喧嘩上等!夜露死苦!!と立場が強い大人に反旗を翻し、仕事を辞めたちゃっかりであるが。

その後、次のバイト先がなかなか決まらないという事態になり、焦り始めたのだから何が何やら。

「ちゃっかり、今回の件は仕方ないとしてもさ、今の仕事をどうしても辞めたい時はさ、次の職場を確保してから退職しないと大変なことになる場合もあるよ。そうやってさ、大人はみんな必死なんやで。」

決まらない決まらないとバイトの面接を受けては落ちるを繰り返しているちゃっかりに対して、そんなふうに伝えながらマジマジとその姿を見ていると。

上下真っ黒コーデの服、金髪の髪、カラコンにつけまつ毛。

うん、この格好では面接で跳ねられても仕方あるまい。

「その峰不二子な革ジャンコーデと金髪はやめろ!同じ黒でもシンプルなカットソーと黒いパンツとか普通の大学生の格好で面接に行け!」

「えーダサイ!!」

ブツブツ言いながらも後がないと悟ったらしいちゃっかり。

金髪を少し暗めの髪に染め直し、シンプルな格好に着替え、つけまつ毛を控えめメイクにし、再び面接に挑戦したところ。

すぐに2つのバイト先から採用通知が届いたのだ。

日本というお国柄、その人の中身を知るまでは、やはり見た目が大切、第一印象は大優先しなくてはならないのだと思う。

「よかったわぁ。雇ってくれる所が出てきてくれて!1ヶ月くらいニートして焦ったわぁ。」

仕事がある喜び。
そして収入がある安心感。
失ってはじめて気づくこともある。

しかし。
今回のように、従業員の緊急事態に直面した時に安全第一より利益のみを優先させ、暴言を吐くような上司がいる場所からは、野生の勘で素早く立ち去る勇気も忘れてはならないことなのかもしれない。

ただむやみやたらに。
「長いものに巻かれろ!」とは言わない。

「賢くあれ!」
そう願っている。

#バイト
#ブラックバイト
#人生
#エッセイ









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