雲泉、ドカ弁からダメ出しされたってよ。
『何やのこのオモロないTwitterは⁉︎』
JKドカ弁がなんか偉そうである。
Twitterをイマイチ使いこなすことができていないのは確かである。
『何って何よ?』
『このちんたらしたTwitterは何?』
そう問われてキッチンからリビングを覗き込むと、パソコンの前でテーブルをバンバン叩きながらドカ弁がこちらをキッと睨んでいる。
『ちんたらって言われても。別に普通やん!』
『あのさぁ、Twitter分かって使ってる?』
なんやねんいきなり。
なんたらプロデューサーみたいな口ぶりやん。いつになく眉間に皺なんか寄せて何プリプリしてるねん。
ぼやきながらも、ちょっとたじろぐ私。
『あのさ、このボットは要らん!あと…業者要らん!あとは…なんでフォロー返ししてくれてない人を外してないの?』
『知らんがな‼︎何が何やらやの‼︎ママには!』
すると。
ハーッと大袈裟なため息などつきながら、現実的な声でこう言いだした。
『あのさ、ウチはね、こう見えてTwitterは得意やねんな。フォロワー1日で50くらい増やすのは朝飯前やの‼︎』
なんやて⁉︎
ロクに勉強らしい勉強もせず、学校から帰ってきたら携帯をガン見してるのはそれか‼︎
そんなこんなのやり取りがあって、Twitterを熱心に更新しないことをドカ弁に責められ、アカウントを乗っ取られてしまったのである。
其々の個性にあったSNSの使い方があるのだろうが、Twitterは生まれたての情報が肝だということらしい。
『アレっ?んっ⁇』
ドカ弁が首を傾げている。
『どうしたん?』
『いや…。フォロワーの反応が遅すぎるねんなぁ〜。みんな何してるんやろ⁇』
なんとなく理解できてきたぞ、ドカ弁。
『反応遅すぎるってな、そりゃ皆さん大人は仕事してるからに決まってるやん!』
バズるという現象。
この波を引き寄せるための技の一つとして、Twitterに『張り付く』時間的余裕も含まれているのだろう。
さあどうするドカ弁。
プロデューサー気取りのJKドカ弁の腕の見せどころか?
JKの運営力、しかと観察させてもらおうじゃないか!
しかし。
先ほどから2階がなんだか静かである。
『ドカ弁〜!Twitterやってくれてるん?』
『………。』
おかしいな。返事がない。
部屋を覗いてみる。
敏腕プロデューサー、ドカ様よ…。
爆睡しとるんやないかー!