春のうららである
我輩はかゑでである。やる気はまだ無い。
どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。なんでも薄暗いジメジメしたところでニャーニャー鳴いていたことさえ記憶にございません。かゑではどこではじめて人間というものをみたのかも記憶にございません。あとで聞くとかゑでが出会った人間は、踊り子という人間の中でもあまり役に立たない種族であったそうだ。この種族は時折我々のように体を伸ばしたり曲げたり跳んだりするのだがまるでうまくいってない。いつかうまくなれると思っているおめでたい妙な種族である。
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