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詩ことばの森(117)「冬の岸辺」

冬の岸辺

冬の川は
水量が少なくて
静かに流れている

風が吹くたび
枯れて 折れ曲がった草が
軽い音をたてる
とても かるくて
青空に溶けていく

だれもいない冬の川で
心も 冬の空気に
消えてしまう

そんな 孤独の岸辺に
今日も 僕は佇んでいる

(森雪拾)

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