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若者よ

小学生の頃、芸人になりたいとは全く思っていなかったが授業中にふざけてウケたら嬉しかった。

芸人になりたいとは全く思っていなかったが他の人がウケていたら自分はもっとウケたいと思いもっとふざけていた。

我ながら校内で1番面白いとされていたと思う(*☻-☻*)えへへ

そんなふざけた毎日を過ごしていた私に転機が訪れた。

小学校5年の時に塾に通うようになった。

別に自分から行きたいと言い出した訳ではないが特に嫌ではなかった。

小5やしまあ塾行く人は行くか、ぐらいのものだった。

そして通う事になった塾では月に1回大きな試験があり、成績次第で賢いクラスに上がっていくシステムだった。

まあbaseよしもとや5UPよしもとと同じようなピラミッドシステムです。

最初は1番下のクラスからスタートしました。

1番下のクラスなので学校の雰囲気とあまり変わらなかった。

夜にも学校がある、ぐらいの感覚だった。

最初の試験で私は1つ上のクラスに上がった。

すると、学校とは違う雰囲気になった。

何が違うのかというと、授業中にふざける人があまりいない空間だったのだ。

たまにふざける人がいたがその人というのは、1番下のクラスに落ちたり上がったりを繰り返してる人達だけで上のクラスに上がろうとしてる人達はあまりふざけたりしていなかった。

むしろ、ふざけてる下のクラスに落ちたりを繰り返している人達を呆れて見ているような空気感だった。

私はその辺りで塾つまらんなぁと思っていました。

そんな事を思いながらも私は次の試験でもう1つ上のクラスに上がった。

つまらんのやろなと思いながら初めての授業に行くと驚いた。

1つ下のクラスよりも授業中に笑いがあるのです。

1番下のクラスでは笑いがたくさんあって1つ上のクラスでは笑いがなく、もう1つ上に上がるとまた笑いがある。

なんなんだこれは。

しかも1番下のクラスの笑いとは質が違っていて、1番下のクラスでは授業中に奇声をあげたり、関係ない事したり言うたり、ただただふざけての笑いだったが、このクラスではちゃんと授業を聞きながら初めて教わった事に対してあるあるで例えたりとか、語呂で覚える年号なんかをオリジナルで作ったりして授業を邪魔せずに笑いが起きているのだ。

そしてそのクラスの中で群を抜いてウケていたのが

“坂本君”

だった。

彼は成績も優秀な上に全発言爆笑をかっさらっていた。

私もそれなりにやっていたが、人生で初めて「あれ?この人に負けてるかも、、、」と思った。

すごく悔しくなり、私は勝手に自分の中で次の社会の授業の時に本気を出してこいつに勝ってやると思った。


そして、社会の授業が始まった。

するといつもにも増して坂本君がキレキレで爆笑をかっさらっていく。

私はもう授業などどうでもよかった。

こいつに勝つ為だけに全エネルギーを使った。

先生の問いに対して全てボケで回答し、時には先生の説明を遮ってまでボケ倒した。

精度の高い坂本君に対して私はボケ数とパワーで戦ったのである。(もちろん勝手に私の中で)


授業は残り2分

正直、手応え的に私は勝ったと思った。

点数で言うと

92対94

私は勝ったと思った。

いや、勝った。

厳しめに判断しても私は勝った。

そう、私は勝ったのだ。

勝手に自分の中でやった事だが私は涙が出そうになるぐらい嬉しかった。

もうすぐ授業が終わる。

今日は気持ちよく寝れる。

すると







先生「えー、江原はこの後残るように、それでは授業を終わります。」


私は教室に残った。

私はその時も嬉しさを噛み締めていた。

そして、他の生徒が全員帰り教室に社会の先生と2人きりになった。





先生「お前、関係ない発言多いんじゃ!!

何しに塾来てんのじゃ!!」


と言われ







普通にグーで20発ぐらい殴られた、、、


私はワンワン泣きました。

男泣きとかではなく

しっかりと大声を出して

そう、






ワンワン泣きました。






若者(今の小学生)よ


昔は塾でも普通に体罰あったんやで🏩


        〜完〜




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