【ゲーム攻略&創作日記】もののあはれは彩の頃。_感想_非実在女子大生の美少女ゲーム攻略&創作日記Vol.0012
冬茜トムさんがシナリオを務めた「もののあはれは彩の頃。」。
面白いと噂のライターさんで、担当作品をプレイするのは初めてだったが本当に面白かった。
以下、ネタバレありで感想を書いていく。
双六、オセロ、陣取りゲームといったボードゲームを軸としたシナリオ。
人狼もあったかな。
双六などをテーマにした美少女ゲームは今までプレイしたことがなかったので新鮮だった。
こんな複雑に進行するシナリオを、よく整合性を保って書けるなあ。
サイコロで出る目は基本固定なので、好きなマス目に飛んでアレコレするというよりは、元から決まったルートを進行していく。
双六本来のランダム性はないけど、十分に楽しめた。
そもそも私はボードゲームが苦手なので、それぞれの駒が最適解で動いているのかは全く分からなかった。
その分、「こうは動かないだろ」というストレスを感じずに楽しめたので、ボードゲームに詳しい方は、そこら辺を深く考えない方が良いかも。
なお、たまにプレイヤー自身がサイコロの目を操作できるが、そこが他のゲームで言う選択肢に該当する。(私はその仕組みが分かっておらず、ネットで調べて初めて理解できた)
騙されてたポイントも多かったなあ。
チャットのハンドルネーム、ラッキー7さんが主人公だと思って読んでたし、猫だから特定の色に囚われないっていう仕掛けも意外性があって良かった。
あと、敵役のカラスがかっこよかった。
関西弁のイントネーションが胡散臭くて最高。
最後まで芯のある悪役は「もう出てこないでくれ!」と思うと同時に、「もう一度戦いたい!」という気持ちを掻き立ててもくれる。
もっと彼の内面を掘り下げてくれても面白くなったように思う。
それぐらい魅力的だった。
もう一人の敵役、縁もカラスとは別方向で強くて怖かった。
出会ったら最後、こちらが死ぬまで攻撃を仕掛けてくるという役回りがとても似合っていた。
みさきでも止めることができなかった縁を、大誠が受け止めてあげるという展開もロマンチックで強く印象に残る。
大誠にべた惚れになる展開もむべなるかな。
私のお気に入りはクレアルート。
この世界の秘密に近付けたし、ゲームのルールに則ってカラスを倒したのもアツかった。
あのハメ技のような展開にまで持ち込んだの、本当に凄い。
カラスを除く全員が盤面を上がるトゥルールートのハッピーエンドも私の好み。
ご都合主義だと言われても、やっぱり全員が救われるラストはプレイしてて気持ち良い。
そして、このゲームのテーマは「縁」。
家に引き籠もってばかりの私にも、たまには外に出てみるかと思わせてくれたゲームでもある……。
縁、作っていかないとね……。