その内定企業は、障害者のキャリアアップを真剣に考えているか?
アンプティパに登録されている方が、ご自身で応募した会社から内定を頂いたとご連絡がありました。
その内定は特例子会社ではなく配属されるのは本社の管理部門で、その部署は障害者が集中的に配属されており、担当する業務も比較的簡単な事務や軽作業が多いそうです。そして、内定書類に記載は無いけれど「契約社員採用だが勤怠に問題が無ければ正社員に登用する」と言われてこの内定を受諾するか?否か?で悩むとの相談がありました。 その方へお送りした大畑のアドバイスというより、一般論的な情報提供のメールを一部転記します。
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・・・その内定企業様の仰る「勤怠に問題が無い」が、具体的には何をもって問題が無いと判断されるのか?例えば、年間で何日以上休むと正社員登用が無いのか、あるいは一カ月に何日休むとNGなのか?または、遅刻早退が何回あるとNGなのか・・・具体的な基準が明示されたら、それをクリアすることができそうか、ご自身で判断できる可能性があるかと思います。
しかし勤怠に問題が無ければ・・・とか、評価に問題が無ければ・・・という言葉を使う会社は多いけれど、それを文章で提示しない会社は、具体的な基準(どうなればOKで、NGはどうなるとダメと判断するのか?)を言わないで、曖昧なことを口頭で言う傾向が多いように思います。
一般的には、最初の1年が契約社員で、問題なければ2年目から正社員にする前提(約束)の採用がきちんと実行されている会社の場合、そういう実績があり、2年目に正社員になった社員が複数いることを求人票に記載し、より多くの、良い人財に応募してもらうことから始まり、実際に内定した場合には提示される労働条件通知書(内定通知書)にも、2年目から正社員に登用されることが明記され、但し書きとして勤怠・評価などに問題があれば、有期雇用契約を延長して様子を見ると、内定者に分かり易い(安心できる)文章を明示します。
つまり、求人票にも正社員登用のことが記載され、内定通知・労働条件明示書にも正社員登用について明記されることが、実際に登用される社員が多い会社のPRであり、そのPRが実際に遂行され実績が積まれることで信頼にもつながるように思います。
更に大事なことがあります。正社員登用された後に、昇給昇格があるのか?適切な配慮が継続するのか?確認できると良いのですが、酷い会社の場合は障害者採用の人財は正社員になっても昇給昇格が殆ど無いことも多いです。
内定を受諾するか、否か、最終的にはご自身で判断されることですが、提示される担当業務と相応の給与であるのか?レベル・責任の低い業務であれば、相応に低い給与でも仕方ないのですが、働き続けたら担当する仕事のレベルをUPさせることができるのか?担当する業務のレベルがUPできた時は、給与や職務(社員)レベルもUPさせてくれるのか?(昇給昇格があるのか?)
・特例子会社では無く本社採用だけれど 障害者が多く配置される部署である
・障害者用の業務が社内では決まっている
・軽作業や簡単な事務
・一般社員のアシスト業務ばかりで何年勤務しても業務レベルがUPしない会社
上記のような会社の場合、仕事ができる障害者から退職することが多い傾向にあり、残っている障害者はその環境に大きな不満を持たないという傾向も多いです。内定提示された企業は雇用した障害者に対して、どのような対応を、長期的に行うつもりなのか?確認できると良いですね。
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アンプティパが取引させて頂いている企業の多くは、その会社の障害者採用&雇用方針を大畑もよく把握・理解しているので、内定が出てから悩むことが無いように、その企業に応募する時点で、入社した場合のイメージ=社内がどんな雰囲気で、どのように頑張ると高く評価されるのか、昇給昇格があるのか、長く働く人がいるのか等をできるだけ詳しく説明します。
もちろん、お付き合いの短い、新規企業もあるので、すべての会社において詳しいお話しができる訳ではありませんが、せっかく頂いた内定を辞退するぐらいなら最初から無駄な応募をしない方が良い訳であり、アンプティパとして初取引の会社であっても、大畑がその会社に訪問し、社長や人事が障害者採用&雇用をどう考えているのか?直接ヒアリングしたうえで、社内・オフィスを見て、社員さんの表情・服装・会話をチェックし、この会社で働くイメージを応募希望者へ具体的に伝えることができるようにします。
大畑が人材大手に勤務していた時は、法定雇用人数を満たすためだけ=数合わせの採用を行う会社にもお取引をしていましたが、自分が社長になった今は障害の有無に関わらず、一人一人の社員をしっかり評価し、頑張った人が正当な昇給昇格を得ることが出来る会社とお取引したい!と常に思っています。