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「ことばとカタチ」展が始まるまで

今日は久しぶりに晴れ!
と思ったら雪が降って
そしてまた止みました…変わりやすい天気でした。

今日はちょうど保育園での卒園制作指導で、
雪が降って来た時に園の中にいたのですが、
雪が降ると子どもたちは大喜び!
そんな子どもたちの元気なエネルギーに触れて
寒くても元気をもらえる心温まる時間となりました。

「ことばとカタチ」展 準備の日々

昨日は二人展が個展になって
「ことば」と「かたち」の展示をすることに
決まるまでについてお話ししましたが、
今日はそれから展示が始まるまでについてお話しします。

そもそも、一人っきりで展示をすること自体が
実は初めてのことでした。
今までは二人展やグループ展では仲間がいたし、
個展では主催するギャラリーや
百貨店やお店の人がいました。
いつも私だけではなかったのです。

なので心許なさも感じていたし、
「できるのか?一人で!」
と言う自信のなさも感じていましたが、
同時に圧倒的な「自由」を感じてました。

「誰にも迷惑がかからない」
「何をやってもいい」
「好きなようにやれる」
「失敗しても自分以外に影響はない」

これは怖いけど最高なのではないか??
と思ったし
やっぱり「自由」と「怖い」はセットだった!
とも思いました。

そしてワクワクが「怖い」を上回るようになり、
「さて、どんな展示にしようか?」
と考え始めました。

展示を決意してからと言うものの、
言葉が降って来るような
湧いて来るような日々でした。
短い言葉だったり
まとまった文章だったりしましたが、
それらをノートに書き留めつつ、
自分の中から溢れる言葉たちを集めていきました。

そして書いた文章から生まれる形を
形作ることにも挑戦してみました。
ただただその言葉から生まれた形です。
球根から咲いた花のようなイメージのオブジェでした。



それはとても新鮮な体験で
楽しいと言う言葉では足りない、
心が湧き立つような感覚でした。
もっともっとこんな風に作り続けたい!
という気持ちでいっぱいでした。

でもとにかく時間が足りない!
制作時間はとても限られている。
年末年始もあるし今ある作品だけで
展示が成り立つのか??

と焦る気持ちと「なんとかなるさ」が
シーソーみたいにギッタンバッタンと
代わる代わる現れていました。

「あれもやりたいしこれもやれたい!」
とあれこれ作ってしまい、
最後まで仕上げられなかった作品も
実は沢山ありました。

「あれこれ作り過ぎずに
 もっと丁寧に一つ一つ作ればよかった」

と言うのは今回改めて強く思ったことです。
まぁいつものことなんですけどね。

DMは展覧会を開ける扉

準備の中でとても大事なものの一つがDM。
展覧会のDMは招待状であり
展覧会の入口、ドアのようなもの。
手に取った人が目にした人が
そのドアを開けようとするかどうかは
DMの出来にかかっていると言っても過言ではない!
と私は信じています。

とは言え今回はDMをハガキで作る時間がなかったので
A5のサイズでプリントしたものを配ったり郵送したり
そのままデータで送ったりしました。
いつも二人展のDMをお願いしているデザイナーさんに
素敵にデザインしてもらえました。

実は「多分伺えないと思います」と連絡くれた方が
「この案内の文章を読んで
 やっぱりどうしても行きたいと思ったんだよ」
と東京から時間のない中を駆けつけてくれたので
やっぱり大事に作ってよかった!
と思いました。

年明けから前日まで

制作とDMの発送を同時に行いつつも
やはり年末年始は特別な時期なので
お正月ならではの時間を過ごしました。

その後もしつこく作り続けていたのですが
窯焚きのつもりだった1月6日に発熱し、
その日と翌日は動くことができませんでした。
オーマイゴッド!
なんとか自力で作った七草粥が
まさかの病人食となりました。

結局初日に窯出しをするような
ギリギリにも程がある窯焚きとなってしまいました。
こんなに遅い窯出しは流石に初めて。
この無茶な感じも自由を謳歌している証拠。
(ということにします)
自分の中のこだわりを手放すことを学びました。
(というより潔く諦めることかな)

前日にはノートに書き溜めた言葉たちを
別の紙に書き写したり、
丸いコースターに短い言葉たちを書いて
裏側にはそれを英語で書いてみました。

本当はその言葉の書かれた丸い紙を
カードスタンドに差して展示したかったので
カードスタンドを何十個か作ろうとしていたのですが
それがまた間に合わなかったのです。

じゃあどうする?
と思いながらも答えが出ぬままに
搬入&設営することとなりました。

ひらめきとサポートによって起こるミラクル

搬入当日(つまり初日)には
なんとか熱は下がったものの
体調が回復しないままに個展を迎えてしまった私。
大変不本意でしたがもうとにかく最善を尽くすのみ。

でもその日の朝にいいことを思いついちゃいました。
「みんなでWISH TREEを作りたい!
 模造紙を壁に貼って
 今年の願いごとを書いてもらおう!
 うん、いい考えだ!」

そうして模造紙と願いごとを書く丸い紙を
搬入のための荷物の中に入れました。

最後はこんなに大きく育ったWISH TREE

初日の天気は快晴。
気持ちよく晴れ渡っていて富士山もきれい。

そして設営のお手伝いをお願いしていたあやさんを
迎えに行ってから鎌倉のギャラリーに向かいました。
空は青く海もキラキラと輝いていて
鎌倉までの道が最高に気持ちの良いドライブでした。

ギャラリーに到着しセッティングを始めました。
作品たちを適当に並べつつ
丸いコースターをどうするか?
となった時に
「吊るしたらいいんじゃないですか?」
とあやさんがアイディアを出してくれて
急遽言葉たちを吊るす形で展示してみたら
それがとってもいい感じ!

ゆらゆら揺れる言葉たち。
なんだか楽しげな雰囲気が出来上がりました。

WISH TREEとこの揺れる言葉たちがあるだけで
なんだかいい感じになったのは
かなり極限状態だった私にはミラクルでした。


そしてようやく始まります

実は大事な文章を書いた紙を丸々家に忘れて来た私。
ある程度セッティングが終わったところで
急いで車で取りに帰ったのですが
(それがないと本当の意味で完成しないから)
そんなわけでスタート時間に
作家本人不在のままに始まることになるという
ある意味伝説の個展の幕が上がります。

思ったよりだいぶ長くなってしまいました…
ここまで読んでくださってありがとうございました。
それではまた明日!



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