【アニメ日記】ハウルの馬鹿
アニメ「ハウルの動く城」といえば、宮崎駿監督による名作の1つで、美しいBGMと共に、海外でも人気が高い。
声優は倍賞千恵子と木村拓哉が主演を務めたことも、公開当時、話題になった。
倍賞千恵子は映画女優として「男はつらいよ」の妹さくら役が有名。木村拓哉は男性アイドルグループSMAPの中でも人気ナンバー1のメンバー。この映画でも美少年の役だ。
ハウルが魔女に苦しめられ、凹んでいる時に珍しく、弱音を吐く。
「美しくない僕なんて、生きていても何の意味も無い」とか。ハウルという役は、その美形故にちやほやされたり、大人の魔女に翻弄されてきた経緯があったらしい。
そうやってイジけるハウルに渇を入れるつもりか、ソフィー(倍賞千恵子)が厳しい言葉を投げ付ける。
「ハウルの馬鹿!アタシなんて、キレイだった事なんか1度もないわ!」。
そう言ってワンワン泣いてしまう。
このシーンは、男の自分でも胸に刺さって、強く印象に残っている。
ソフィーは魔法でお婆さんにされてしまったが、若さをもし取り戻せたとしても、あんまり嬉しくもないかな、と思ってるかも知れない。少なくとも、姉や母がキレイなドレスを着て華やかな暮らしをしていたのと比べると、同世代のソフィーの元の暮らしは、堅実だが地味だった。それをずっと、口には出さずに、胸に秘めていたのだ。
ちょうど、そう。シンデレラのような立ち位置だ。姉たちに表立って意地悪こそされてないが、華やかで社交的なのは姉たち、自分は違うと、勝手に線を引いてたのかも知れない。姉たちも余り積極的にソフィーをそっちに誘おうとは、しなかったかも。
世の女性も、そんな事を考えるかもなーと、思う。
「キレイなあの子は、ちやほやされてるな」「同い年なのに、アタシとは違うな…」「アタシってあんまり、美人じゃないから…」と。