”通勤電車”に乗ったら
ありがたいことに、勤務先が「リモートワーク推奨」なのでほぼ在宅で仕事をしている。ただし、相手先に用がある場合は対面が好きなので、先方からNGがでない限りは行っている。
昨日は相手先に行く用件が2件重なり、久しぶりに18時台の地下鉄通勤電車に乗った。そしたら…
混んでる!
移動中だった16時台の電車(JR)も結構混んでいた。前からこの時間は”営業系の人が一旦帰社する時間”みたいな感じでそこそこ混んでいたけれど、昨日の感じだと以前よりも営業風スーツ男性は少なく、むしろ女性比率が高めに感じ「通勤ラッシュを避けて早めの帰宅かな」と思っていたのだが、通勤時間をズラしている人はそれほど多い訳ではないということなのだろうか。
そしてここ1〜2年、18時台の電車ってそれほど乗っていないので「以前と比べるとどうか?」はよく分からないのが正直なところだ。それでも、平日日中・週末の山手線は以前より明らかに空いていて「電車として空いている」のに比べると、昨日の18時台の地下鉄は「他人と体を押し付け合うほどではないけれど、隣の人の顔まで20-30cmくらいしか離れていない密着感」でさほど空いてはいない。体が触れ合う訳ではない分、以前より空いているような気はするけれど、「日常生活中において最も他人と接近しそのまま数十分過ごす時間」だと感じた。
東京都の新規感染者数が毎日100〜200人と高止まりしていて問題になっている点について、真剣な対策はなされているのだろうかと思う。「新しい生活様式」なんて言っているけれど、それで感染者数が抑えられないということは「新しい生活様式」に抜けがあるということではないのか。
「夜の街」が問題になっているけれど、「酒飲んで男女でいちゃついてウェ〜イ!」しているとバチが当たってコロナがその人の体から湧いて出てくる訳ではない。単に「感染しやすい状況」というだけ。接待を伴う飲食店の他、家庭、職場、カラオケスナック(?昼カラ)での感染が多いと言われると、まず「喋って食べるとうつるんだな」というのを感じる。
でも感染経路はそれだけではなく、半分くらいの人が経路不明になっている。そうしたら「喋って食べる」以外の主要経路があるはずだ。東京にはあって、地方にはない(もしくは少ない)「行動」とは何なのか。
東京と地方の大きな違いと言えば「人口密集度」で、その最たるものは「家の狭さ」と「通勤電車」と感じる。そもそも家庭内で感染する人は地方にもいることを見ると、家の大きさがの寄与が大きいのではなく、家庭内においては飲食などの行動が優位に立つのではと思う。
一方の通勤電車は地方と東京(+大阪なのだろうか)では全然違う。ある程度の都市であれば確かに体が密着するほどの通勤電車はあるが、利用者数がt東京に比べれば全然少ない。体が密着するほど劇混みする時間帯も短ければ、路線も少ない。その証拠は自治体が運営する公共交通機関のそもそもの赤字っぷりを見ればよく分かるはずだ。運賃は東京に比べてずっと高い(体感的には倍くらい)なのに、常に路線廃止と運転本数の削減が検討され続けている。
通勤電車も「窓を開けて換気しています」というが、満員電車で窓を開けただけの換気が十分と言えるのだろうか。窓に強制吸排気する換気扇的なものでもつけない限り、内部に人がたくさんいたら抵抗が大きくなり過ぎて、それほど換気されないのではないか。
さらにマスクをしている人の呼気がどこから漏れるかという映像も出回っており、正面からは飛ばないけれど隙間から下に漏れるという結果をよく見た。通勤電車は皆マスクをしているし話す人もいないが、このマスクの隙間から溢れる呼気をキャッチしてしまうほど密接になっている。しかもその状態で30分くらい過ごしたりする。誰か感染者がいればイチコロなのではと思う。
どうして「夜の街」や劇場だけを目の敵にするのか。確かにそちらは攻撃しても経済の中心への打撃は少なく問題がないのかもしれないが、それは同時に関わる人が少ないということだ。そこを抑えても感染者が減らないということは、他に問題があるということではないのか。
経済活動としてどうしても通勤せざるを得ない人がいるのは分かるが、時間的に分散することもどうしても無理ということはないはず。もちろん、不要な出勤はやめさせるとか、Go To キャンペーンより早急に検討し取り組むことはあると思うのだが。
まぁ人生の中で電車通勤したことがなさそうな人には分からないよね…