
卵子凍結③|最悪を'マシ'にする方法1
1回の卵子凍結で、10個も20個もとれたという体験談を目にしますが、
お腹の底からうらやましいと思うくらい、私には到底起こりえない奇跡みたいな話です。
私の記事は、卵子凍結でなかなか結果が出ない人が、どう工夫してマシに持って行ったかという経験談になります。
►私と私の卵子の歩み
これまで、私はかれこれ5回は卵子凍結にトライしています。
経過が悪く採卵に至れないケースを含みます。
始める前は、1回で十数個採って終わりかな、なんて楽観的に考えていましたが、なんてことはない。
2周期刺激し続けてようやく1回採卵ができる、
くらい私の卵子はお寝坊さんなのです。
数もあまり採れません。
採卵費用は決してお安くないですし、個数に関わらず1回の採卵で1ケーンと決まっているので、1回で目標の数が採れないと中身は少ないくせにケーンの数だけどんどん増えていき、毎年の保管費(1本ごとにかかる)も嵩んでいきます。
お財布が痛いは痛いですが、とにもかくも、結果が良かろうが悪かろうが根気強く続けて、地道に凍結卵子の数を増やしていっている状態です。現在進行形です。
►AMH検査結果
AMH(アンチミューラリアンホルモン)検査は、卵巣の中に卵子がどれくらい残っているかを調べるための検査(血液検査)です。
高ければ卵子の数が多く残っていると推測され、低い場合はその逆です。
卵子凍結や不妊治療を始める前に、この検査をして卵巣の状態を確認します。
ただ、AMH値は妊娠率とは関係ないという点だけ注意です。妊娠率は卵子の数ではなく、卵子の質が関係しています。
前の記事でも述べた通り、私は20代前半から色々と意識をして自分の体質を変えようと気を遣ってきました。だから、30代になったばかりの自分は人並みか少し悪いくらいだろうと思っていたのですが…
卵巣年齢は40代で、卵子ももうあまり残っていないということでした。
結果を聞いた時の心境を、何と形容していいものか。
とにかくひどく落ち込みました。
ああ、せめてあと数年早く始めていればよかった、と。
母が最初に卵子凍結の話題をしてくれた時に、すぐに行動に移していれば…。
妊活できないことに変わりないなら、いっそのこと結婚なんかしていなければ…。
帰り道、正直ちょっと、いえ、かなり、泣きそうになりましたが、あえて上を向いて歩きました。
歩きながら、心の中では、採卵がうまくいかなかったら、どこか海外へ旅に出ようと本気で考えていました。親を看取るまでは頑張るけど、その後長生きする理由がなくなったな、と思ったりもしていました。
挫けそうになる心を軽くするための、”ダメだったら全部投げ出せばいいじゃん”だったと思います。
そういう思いを「秘める」ことによって、表面上は平静でいられたのです。
次の記事では、そんな中でスタートした私の卵子凍結の採卵結果とともに、工夫したことについてお話したいと思います。
卵子凍結とは何か、プロセスや費用感を知りたい、という方は、グレイスバンクのサイトにて詳しい説明をご覧ください。
*この記事は卵子凍結・保管への理解向上のため、グレイスバンクの提供でお届けしています。
*この記事で書いていることは、あくまで経験談であり、個人的感想です。