歌よ音よ、どこまでも飛んでいけ。〜HighSingFes Episode2by配信研究部
集まれないなら、それぞれの場所から音を、歌を飛ばせばいい。
離れたまま、重ね合わせればいい。
土曜日にツイキャスとYouTubeで配信されていた「HighSingFes」。
やもとなおこさん、小川徹さん、伊藤弘さんが昨年から1年かけてシンクルーム(音声)&ZOOM(映像)で遠隔セッションをいかにスムーズに行うか、を研究しまくってきた「配信研究部」の成果発表会というところ。
全部で約7時間、無料配信。
投げ銭サイトはあったし、だいぶスポンサーはついたとは聴くけれど、あれだけの機材と回線と人材とを費やしていることを思うとものすごい漢気な企画だなーと思う。持ち出しや手弁当な部分も多かったのではなかろうか(少しだけど支援しました!)。
札幌(UNIONFIELD)、東京(板橋ファイト!)、名古屋(Heartland)、大阪(AZYTATE)をリアルタイムで結んでのセッション。
ほぼタイムラグなしで聴こえる、「遠隔」という言葉の意味がわからなくなるほどのグッドセッションの連続で、いやはや凄かった。
技術と経験とトライ&エラーと熱意の成果。
参加したミュージシャンの方々も口々にすごい、楽しい、と喜びを語っていた。ズレが全然なかったわけじゃないはずだけれど、それぞれの工夫で乗り切ってみているこちらにはほぼ感じさせなかった。
中には映像と音とタップダンスのコラボやパーカッションのみのセッションなどの意欲的な試みもあって、非常に刺激的だった。
(一番キチガイだなーと思ったのは4拠点全部鍵盤での「NoCarboNoLife」。遠隔でソロつなぎとか凄すぎて、バカと天才紙一重ってこういうときに使うんだ、きっと、と思った。素晴らしき音楽阿呆達、バンザイ! そして「Tonight」の圧巻!)
この動きの先駆けは東梅田AZYTATEの各地からのリモートフェスだったと思うのだ。
私の知る限り、一番「日本中を繋ぐ」取り組みとしては早かったと思う。遠隔セッションは流石にそのころはまだ無理だったけど、アーティストの自宅やライブハウスやスタジオをほぼ間隔なしでつないで配信してた。あれは凄かった。トラブルももちろんあったけど、それを補って余りある情熱とアイデア。
この動きから「集まらなくてもできることあるよ」「集まらなくてもセッションできる方法もあるんじゃない?」が始まったんじゃないかなーと思う。
だからセッション会場にAZYTATEが入っていたのは、うんうんそりゃそうだと頷く思いだった。
やもとさん、徹さん、弘さんの毎週毎週毎週やってた配信研究部。全部は見られなかったけど見るたびにシンクロ率が上がっていって、遠隔セッションに興味のあるハコをどんどん巻き込んで、そうか!の「!」をたくさん増やしていくさまは痛快だった。
その集大成がこんなに凄い形で実現したのがほんと嬉しく、そしてとても面白かった。
もしまた閉じこもれって言われても怖くないよね。
どこにいても繋がれるもの。
今回のHighSingFes、成功!だけで終わるのではなく、この先は特別な場所だけじゃなくて、日本全国どこにいても同じことができるようになることを目指すフェーズかな、と思う。
回線や設備が今はどうしても強いものが必要だと思うのだが、それをいかに広めていくか。
まだまだやれることはたくさんある、楽しい試みだと思う。
皆様、本当におつかれさまでした。
これからも期待してます!
YouTubeはもう少し見られるみたい(二週間だから5/8までかな?)。
長いので全部とは言いませんが、ぜひ見てみてください。
COVID19禍がなかったら生まれなかったかもしれない動き。まさに「今」の音が詰まったフェスだと思うので。
何よりも「いいセッション」ばっかりなのだ。
あんまり自然で、リアルタイムな遠隔セッションなんだって説明しても信じてもらえないかもって思うくらい。
歌よ音よ、どこまでも飛んでいけ。
そんなみんなの声が聴こえるような、画面を飛び出す熱気とご機嫌な音がずっと響いてるよ。
CU画面〜!(See you again!)
配信研究部
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