HKMask、いいぞう。
使い捨てマスク、相変わらず手に入りませんね。
欧州でも今頃になってマスクの有用性に気づいたとかで奪い合いとか。日本でも増産してもしても追いつかない模様。 とうとう政府まで布マスク配るとか言い出して、日本全国、さながら「マスク狂騒曲」です。
私は15年ほどの花粉症持ちなのでここ数年はこの時期に備えて毎年、年末ぐらいからPITTAマスクを用意しており、また母が備蓄好きなもんで不織布のマスクも山程ある。
おかげで狂騒曲は外から聴くのみで済みました。
それでもまあ、山程だった不織布マスクも少しずつ在庫は減り出してはいて、長期化の兆しも見えてきた今、母も知人にもらったお手製の布マスクを使い始めています。
私もこんなにPITTAマスク酷使した年は初めてでさすがによれてきたし、在宅ワークも始まって暇ができたので、布マスクを自作することにしてみました。
布も糸も死ぬほどあるのだ、我が家には(なぜか、はそのうち…)。
嗚呼、布マスク。
ウイルスに対する防御性能は限りなくゼロに近いとか、いやそれが案外と効果あるんだとか色んな見解があってその是非は素人にはよくわかりませんが、少なくとも飛沫感染の元になる飛沫を少しでも防げるという「感染源にならないための着用」が主である以上は、ないよりはよいはず。
医療機関という最前線ではしかしそんな布マスクというわけにはいかず、N95までいかずとも、使い捨てのサージカルマスクくらいはできるだけ医療機関に回してほしい。
そんなこともあって、最近は自分で作ろう!という動きが大きくなってきています。
少しでも楽しもうとカラフルな柄にしてみたり、縫い物の苦手な人のために縫わなくていい方法がたくさん出回ったり。
様々なアイデアをふむふむと眺めつつ、いざ自分で作ろうと思ったときにこれは!と思ったのが「HK Mask」です。
香港マスクってことなんだろーかね。
香港の化学博士が考案したもので、布マスクなんだけど大きな特徴としてひとつは顔にぴったりフィットする構造なこと、もうひとつは手近なものを使ってフィルタとし、布マスクにしてはウイルス防御性能をあげてあること、の二つかな、と思います(さすがにN95並は言い過ぎじゃない?)
まずは日経BPのこの記事をどーぞ。
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/column/00011/031000007/
公式の作り方動画(いろいろアレンジ動画もあるけど結局これが一番わかりやすかった)。
公式Facebook。
買うこともできます。
https://facebook.com/masksbyhongkongers/
型紙は一般公開されています。
https://drive.google.com/drive/folders/1MVJY4mwtFCFEMFlf3zx3yg_dJpbD4pNG
女性はM
男性はL
こども用はS
幼児はXS
ベビーはXXS
プリンタのない方はコンビニのネットプリントなどを活用してプリントするといいと思います。
スケールがついてますが、PDFファイルはA4で出力してほぼ誤差なしでした。
私はMサイズを使用。ぴったりでした。
参考までに私の例を以下にあげておきます。
「おおざっぱな手縫いしかできない」「印付けなんて面倒」「まっすぐ布を裁つのすら苦手」な私でもちゃんと作れましたんで、みなさんもやってみるといいと思います!
◎用意するもの
・表側用布
・内側用布
→30✕40センチあれば表側・内側とも取れますが、柄物の場合、どこを出すかも考えないといけないので、30センチ角を二枚用意できるとベストかと思います。
布地はもう好みです。内側布は口に当たるのでガーゼに近いもの、手ぬぐいやコットン生地がよいと思います。
今回の見本はどちらも手ぬぐいを使っています。
何度も手洗いするので、できるだけ縮まない材質を。
・ゴム(ないしはゴム代わりのもの)(16センチ✕2本)
→私はTwitterで見かけたのを真似しましてタイツを切って使いましたが、耳が痛くならなくてよいですよ!
ちなみに髪止め用の丸い太ゴムは勧めません、縫いにくい!
使い捨てマスクのゴムをカットして再利用するのもいいと思います。
・ノーズワイヤー(10センチ✕0.7センチくらい)
→使い捨てマスクのワイヤーの再利用がベストかと。私は普段使い捨てマスクを使っていないので、ラッピングタイで代用。二本にしました。
ラッピングタイも品切れしがちですが。
・紐(66〜70センチを2本)
→HKMask最大の特徴はここで、耳にかけるゴムの他に左右に紐を通して頭の後ろと首の後ろで結ぶことで、密着度を上げます。なんでもいいんですが、頭につけるので柔らかくて軽いものがベストです。私は、コットンヤーン、Tシャツヤーンを使いました。百均にあります。
・針と糸、まち針、ハサミ、メジャー
→糸は手縫いの場合は、太口一本取りか、細口二本取りかな。ま、お好みで。
・キッチンペーパーかティッシュペーパー
→マスクの中にフィルタとして入れます。キッチンペーパーはロールよりティッシュペーパーみたいな形のもののほうがよいと思います。
◎製作時間
手縫いの場合、私は二時間弱でした。ミシンはもっと早いはず。
◎手順(ざっくり)
・使用する布を洗縮を防ぐのと殺菌も兼ね、一度洗剤で手洗いのあと、高温でアイロンします。ハイターは漂白しちゃうので避けましょう。
・型紙に合わせて切る
左(大きい方)が表側、右が内側。
ちなみに必要なものはこの型紙にも書いてあります。
サイズの差がわかるかしら。一センチくらい内側が小さい。下はぴったり重なって上が少しズレるようになってます。
まち針を置いて切っていきます。
真ん中はカーブで合わせることになるので、柄合わせしたい方は慎重に。
普通はチャコペンで印付けるんでしょうが、このまま切りました(笑)
はい、カットしたやつ。左が内側です。
・ひたすら縫う。
まず、表側布のカーブ部分、口元の部分ですね、端から1センチくらいのところを縫います。
ちなみに何度も洗うので、全部、丈夫な本返し縫いにしました。
多少曲がっててもいいの、自分のだからね!
表に返すともう立体感が。
続いて、鼻に当たる部分を1センチくらい中に折り返して縫っていきます。
そのとき、真ん中に先程のラッピングタイを入れて縫います。タイがズレやすいので気をつける。
縫い終わったら、タイの端に当たるあたりを縫って綴じて、タイがズレないようにします。
型紙のNotch Holeのあたりです。
下の顎側も同じく1センチほど折り返して縫っていきます。下はワイヤー使わないので縫うだけです。
内側布も同じように上下を縫っておきます。
表側布の表面にゴムを縫い付けます。
表裏を間違えないよう気をつけます。
ゴム代わりにしたタイツ。これは縦に切ったもの。キュッとしごくとくるっと丸まります。
横に輪になるように切ってもオーケー。必要な長さで決めてください。
中表にして、表側布と内側布を合わせて、端から0.7センチくらいのところを縫います。これでゴムが固定されます。
表に返します。
もう十分マスクですねー。
左右に紐を通してまち針を打ち、だいたい端から1センチくらいのところを縫います。
このとき、紐を縫いつけちゃわないように、たまに紐を引きながら縫うとよいです。
顎側の下を縫い止めます。
フィルタをこの中に入れるので落ちないようにストッパーになればどんな縫い方でもいいと思います。
真ん中から左右1センチずつくらい。
はい、完成です。
紐が抜けないよう端は結んでおきます。
鼻側はこんなふうにポケット状。
◎フィルタをセットする
フィルタは、ティッシュペーパーなら3枚、キッチンペーパーなら2枚。
私は1枚を二つ折りにして少し端を切って使いました。
四隅が軽く出るくらいがよいそうです。
道を歩く人にちょっと驚かれるのでまあこのへんは自分なりのサイズで。
◎装着する(モデル・カパル)
公式の動画などでは、頭も首もその都度結んでましたが、私は頭側はもう結んでおいて、ゴムを耳にかけたあと、頭に紐をかけて、左右の紐を下側からキュッと引っ張ってフィットさせたあと、首の後ろで結んでいます。
PITTAマスクとのサイズ感比較。
カラーバリエーションも増やしてみた。
表面はアメリカンコットン、内側は豆絞りの手ぬぐい。
たまたま見かけたレーヨンの縮緬。ちょと縫いにくい。ふにゃっしーとふなごろーのカラーイメージです。
なんでサイズが違うかというと、左は一度洗ってるのです。
縮緬、縮む。知ってたけど。
これでもう十分と思ってたら、ドローレドローレというストール専門店さんがストールの端切れを配布してマスクを作ろうというキャンペーンをしていて、応募したのでもう二個増えた。
「#ドローレドローレマスクバトン」で検索してみてください。
https://droledrole.shop-pro.jp/
これはコットンサテンで、大変軽い! つけ心地めっちゃよかったです。裏地はアメリカンコットン。
ということで。
HKMaskはほんと、布マスクがいろいろある中で、フィット感が実にオススメです。縫うの、めんどくさく見えるけど実際はたいした手間でもないです。まっすぐ縫うのが基本なので。
マスク作ってる間はギュッと気持ちも集中してとても楽しかった。いろいろ暗いニュースも多い中なので、そういうものから身を守る意味でもマスク作りはいい手段ではないかと思います。