私なりの「うちで踊ろう」⑤「まちの植物のせかい」~雑草なんてないのだ
私なりに星野源さんの「うちで踊ろう」を体現してみようシリーズ、第5弾。これまでに書いたのは以下のとおり。
① 蕎麦粉を使い切る・1 蕎麦粉クッキー編
② 配信で楽しむ「あつまれ!どうぶつの森」
③ 蕎麦粉を使い切る・2蕎麦打ち編
④ 日々是Youtube三昧。
今回は、以前書いた「花探し散歩」記事の延長線です。
「花探し散歩」はマガジンにまとめてます、よかったら合わせて。
https://note.com/uno36/m/mc5566aa14d37
散歩は日課なので必然的に深まっていくのである。
人間、深化し、進化するのである(大袈裟)。
「まちの植物のせかい」
植物観察家・鈴木純「まちの植物はともだち」
https://beyond-ecophobia.com/
最近、散歩の折に花探しをするのが趣味になって、そうなると、「これ、なんだ??」ってことが増えてくるんですよね。いかにこれまで道端の植物に目を向けてなかったかの表れでもあるんですけど。
先日、ふいにTwitterで植物観察家・鈴木純さんのツイートが回ってきて。
新刊の「そんなふうに生きていたのね まちの植物のせかい」の発売についてのツイートでした。
http://www.raichosha.co.jp/book/other/ot48.html
えーなにこれ、面白そうだし、まさに今の私に必要な本じゃん!!
調べたら地元の本屋に在庫があったので取り置きしてもらい、さっそくパラパラと…いやあ、面白かった~!
「植物学者」ではなく、「植物観察家」の名のとおり、じーっと町のあちこちの植物を観察しながら鈴木さんがあれこれつぶやいている本で、まるで一緒に散歩しながら「あ、あれ!ほら、やってみて!!」と教えてもらっているような、そんな気持ちにななるのです。
本書に取り上げられている植物の多くが今、まさに観察できる状況で(おそらく、時期を合わせて出版されたんだとは思いますが)、より楽しく、より実感を伴って読むことのできた本でした。いいときに出逢えた。
観察してみた
というわけで、読んだ翌日からは同じ花探しでもちょっと目線が変わった。
視線が下に落ちました…いわゆる「雑草」と言われるような草花を念入りに見るようになりました。あと草むらの中とか、野原の奥とか、傍から見たら多分すごく怪しい人と化した(笑)
全部紹介するわけにいかないので、一部だけ、引用しつつ。
P.68 パイオニアの生き方 アカメガシワ
「この赤色に近づくとなにがあるかな?」
「赤い若芽を指でこすってみると、赤い毛が取れて本来の葉っぱの緑色が出てきました。」
ええええ~~? 確かに赤い葉が混ざってる木を見たことがある。
でもどうなってるのか、なんて考えたことがなかったよ~~!と思って歩いていた翌日、あったよ、あった、アカメガシワ!
よし、やってみようじゃないですか! ごしごしごし…。
わ!! 取れた、ほんとだ!!
わーー!(感激)
なぜなのだろう…と思ったら、新芽・若葉だけが赤いということで、植物の紫外線避けでは、と言われているそうです。へえええええ。すごい。
もうひとつ、引用してみます。
p.98 ヒルザキツキミソウの項。
ちょっとそこらの棒で、まだ花粉が出ていない雄しべをつついてみると、花粉がずるずるっと伸びてきました。
小さな花粉が糸のようなものにくっついて連なって出てきているという方が正確でしょうか。
ヒルザキツキミソウは糸状に花粉を連ねて出して虫にぴたっと張りつけ、そのまま雄しべへと花粉が運ばれるのを待つという作戦を取っているようです。これまたお上手!
これも触ってみたらほんとにねば~~~ってなってびっくり! えええ~~。面白いよ~~~!
とまあ、こんな調子で、普段「綺麗だな~~」ってぱちりと写真を撮るくらいでふ~んって眺めてた植物達の予想もしてなかった生態の見つけ方を教えてくれるのです。これが楽しくないわけない!
他にこの本に載っている植物をいくつか。
ベニハナトキワマンサク
すっかり開いちゃってから本を読んだので、本に書かれているクルクル丸まってるところは見られなかった。来年の楽しみです。
ムシトリナデシコ
知らなかったの、この、トリモチ部分!! 蟻などの虫がこれ以上登ってこないように(受粉を遮らないように)、と言われているそうです。ほんとにべたってなっててびっくりした…!!
アメリカシャクナゲ(カルミア)
メレンゲ菓子みたいな可愛い花ですが、花の中の広がってる雄しべが、虫が入るとばねのように跳ねて丸まって虫に花粉をいっぱいつけるようになってるそうです。もちろん、やってみた(ごめんね、受粉の邪魔をして)。
きゅ!って丸まってうわあ!って感激。植物すごいぜ。
ハナミズキ
ヤマボウシとの見分け方、苞葉の先の部分が尖ってるのがヤマボウシ、へこんでるのがハナミズキだそうです。一青窈の「ハナミズキ」の「僕の我慢が実を結び」の一節がふと蘇るこのごろ。母の日に贈って、とあるとおり、今ぐらいの季節がシーズンですね。
シロツメグサ
シロツメグサの花が咲いたらさあ、行こう…! つい歌っちゃいますが。
この茶色いてろんとしてる部分、なんだろうって思ってたら、咲き終わった花で、ここに種(豆)ができていくんだそうです。マジかよ…!!
ってことで、これも今後の観察案件です。
ナガミヒナゲシ
本の中では花ではなく、種子に触れています。爆発的に増えるナガミヒナゲシの謎。
(ちなみに今、我が家の隣のおうち、不在がちなんですが、裏庭がナガミヒナゲシの爆発的拡大に襲われてます…)
(ね?)
そろそろ花の終わりなので、私もひとつ、実をいただいてきて、種をいそいそ数えてみたいと思います。
あああああ。楽しい!楽しいぞ!!
まだまだ見てみたい植物があります。この先の季節も楽しみです。
あと、COVID19が落ち着いたら絶対鈴木さんの観察会、参加します!
必需アプリ「GreenSnap」
さて。とはいえこの本、割と大きいので持ち歩くわけにもいかず。また、掲載されている植物は一部で全網羅されているわけではない。
植物に道端で出逢ったものの「この子、なんていうの??どんな子なの??」となったときのためにアプリを入れました。
これがいいんだ、GreenSnapと言います。
前にも登録しようとして、そのときはあんまり役に立たない感じがしたんだけど、今や500万枚以上の植物の写真がデータベースとして登録されていて、また、ユーザー同士のコミュニケーションもあって、知りたいことがぱっとわかるアプリ・コミュニティになっています。
一番ありがたいし、すごいのが、写真をもとにAIが植物の名前を教えてくれる「名前を調べる」機能。それでもわからない場合は「名前を教えて!」というタグをつけることでユーザーからの回答をもらえます。その速さと情報量の多さときたら! 今のところ、わからなかったことはないです。助かる~~!
「名前を調べる」から調べたい花を投稿すると…
ほれ! AIが!教えてくれるのよ!
これだ!
タグをつけるとこんな風に花の名前別に管理もできます。なんて便利な!
活用したいと思います。
タイムラインにいつも誰かいて、割とすぐ教えてくれるのも助かります。
このアプリで覚えた子たち。
アメリカフウロ。この季節、たくさん見かけるけど名前意識したことなかった…。
ニワゼキショウ。小さいけどすごく綺麗な花。
イヌホオズキ。
鬼灯なの? 実がなるの? 意識して見たことなかったからこの先も楽しみ。
「雑草」なんて草花はないのだ。
「まちの植物のせかい」を読んでいても、このGreenSnapを使っていても思うのは「雑草」なんて草花は世の中に存在しないんだよなってことなのです。
すべて、花には名前がある。
貴方が雑草だと思ってる草にも、花は咲くし名前もあることを忘れないでほしい。路傍の花もそれぞれ、こんなに綺麗なのだ。
それは人も同じことで。
このところ、世界がいろいろぎすぎすしていて。「看護師」「スーパーの店員」「薬局の店員」「ライブハウスのオーナー」…肩書だけで批判したリ罵倒したり…その先にその人それぞれの「名前」と「顔」があることを思い出さないといけない。
雑草だって踏まれればきっと痛い。少なくとも踏まれたことで、未来に繋ぐ命を繋げなくなってしまうかもしれない。
人の心も、同じだと思うのです。自分の気持ちだけに囚われないで、そっと足元も周りも見渡してみると、きっと見つかるものがあるはず。
花々の美しさだけではなく、そんなことを感じながら歩く、このごろの花探し散歩です。
花探しが楽しすぎて、こんな動画も作っちゃった(笑)
そのうち、小さな草花をじっくり見るためにスマホ用のズームレンズを買おうと思っております。