永井隆博士 生い立ちの家
三刀屋町の飯石地区は、永井隆博士が幼少期を過ごしたところです。
多久和下口に、博士が一歳から小学校を卒業するまで過ごした「永井博士生い立ちの家」が残されていますが、老朽化により茅葺屋根の傷みが激しく、雨漏りしている状態でした。
そこで、今年の3月から葺き替え工事が始まりました。
屋根の材料は、カヤは熊本県阿蘇、葦は琵琶湖など、全国各地から取り寄せたものだそうです。
6月末に葺き替え工事が終わり、美しく若々しい屋根に生まれ変わりました。
6月25日、かやぶき職人さんへのお礼の気持ちを込めて、ささやかなセレモニーを開催しました。
職人さんからは次のようなメッセージをいただきました。
「長崎出身ですが、永井博士の事を知りませんでした。今回の工事で、高名な博士を知る良い機会になりました。」
「私の住んでいるところでもかやぶきの家は少なくなっています。貴重な体験になりました。」
「こうして地域に愛され、残されているのを嬉しく思います。ぜひ地域で好きなように使っていかれるといいと思います。」
「昔は職人と地域の人が一緒に作業することがあったそうです。次の作業の時にはそういうことができるといいと思います」
8月に地元の皆さんに向けたお披露目会を開催しました。
現在「生い立ちの家」には電気、水道が通っておらず、またトイレもないため、活用には頭を悩ませているところです。しかし、永井隆博士の「平和を」の願いと、かやぶき職人さんの熱意も受け継いだこの家を、地域で大切に守っていきたいと思います。
※生い立ちの家の見学をご希望の方は雲南市教育委員会文化財課までお問合せください。
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