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旅のエピローグは空港

なんだかんだで今年も2回新千歳空港を訪れたのと、はじめて使った帯広空港もなかなかよかったので、ひとつの記事としてまとめて上げておこうと思う。今後、北海道以外の空港も使う機会を作れたらいいな。


①新千歳空港

きのとや

レストランのフロアからひとつ降りた2階にある。ここ、いつも夏の休暇期間に訪れると長蛇の行列ができていて諦めてしまうんですが、10月に訪れた際は並んでいるとはいえやや人少なめで、これなら待てる、と思った。平日だったからかもしれない。ソフトクリーム待ち客が多いので、列の進みはわりと早い。自分の番がきてレジで目当ての極上牛乳ソフトを注文すると、店員さんがこちらに背を向けて、ソフトクリームマシンから冗談みたいな高さまで巻いていく。マシンにマニュアルが貼ってあって、何回巻くこと、みたいなのが図入りで書いてあるのが見える。見間違いじゃなければ、10回じゃなかっただろうか。わたしはシズラーのサラダバーのソフトクリームですらまともに巻けない人間なので、あれだけの高さに巻きながら破綻させずに完成させられることに尊敬の念しかない。そして手渡されたソフトクリームがあまりにも縦に長いのでちょっと笑けてしまう。まじめそうなお兄さんもちょっと強面の年配の方も、みんなこれを片手に少しだけそっと歩いていくから、世界が平和にやや近づく感じがある。


なが〜い 冗談みたいだ


クリームは口に入れてみるとちょっと他にないくらいの濃度で、やわらかめの飴、と言ったほうが近い質感をしている。ああ、この硬さだからこそこれだけ高く巻いても崩れたり倒れたりしないんだな、と納得。またこの硬さのおかげなのかすこし溶けるのが遅いような気もするので、あせらずに食べられるのもいい。新千歳空港内には座れる場所が多くあるので、ソフトクリーム片手にそこまで移動してゆっくり食べるのがいいんじゃないだろうか。かなり濃いので、食べ終わるころには苦めのコーヒーが飲みたくなって、わたしはその足でひとつ上のフロアの宮越屋珈琲に向かった。これだから新千歳空港から出られないのだ。



弟子屈ラーメン

新千歳での朝活の候補にぜひ加えたいお店。新千歳空港のラーメン道場内にある各店舗は開店時間がまちまちで、ここ弟子屈ラーメンは朝9時開店と早めなほう。激推しのえびそば一幻も9時開店だけど、朝イチでえびそばがちょっと重いなあ、なんて年相応なことを思ったのと、実際に弟子屈に行った際に食べそこねたこともあって、せっかくならとここに入ってみた。地産地消を謳っている限定の鮭冬葉塩ラーメンになんとなく惹かれて注文したら、これがあっさりすっきりの貝だしの塩スープで朝の胃にちょうどよかった。


細麺も美味しくて即完食してしまった

また食べたいな、これ。あらためて写真を見ていたら思い出してしまった。鮭のほぐし味が入っていて、お茶漬けとか食べるような感覚でするする食べられた。飲んだ翌日にちょうどいいかも。
このメニューだけなのか全体的にそうなのかわからないけど、注文から提供までがすごく早くて、時間がないときにもいいなと思う。急ぎでも食べられるお店の候補をいくつか持っておけると、いざという時に困らない。


②帯広空港

ハートフィールド

かなりちいさな空港な上に周辺に店舗もないので、なにか食べるといったらほぼここ一択なのだけれども、ここの豚丼が美味しかった。空港価格なのは仕方ないけど、味はすごくしっかりしてて、満足感がある。ここの豚丼で旅をスタートさせる人もいるだろうし、なんだかんだで食べ損ねてしまって最後の機会とばかりにここの豚丼で締める人も、きっとまあまあ多いんじゃないだろうか。そういう思い出に残る店として、しっかり味がおいしいのはすごくいい。わたしが空港のお店にこだわるのも、そういう文脈でのことだったりする。時間ないから空港でいいや、という消極的な動機でも、予想外に美味しければいい思い出に転じる。

とりあえずでこれが食べられるなら十分すぎる


このレストランは充電設備があるのもよかった。新千歳もいろんなところで充電はできるけど、レストラン内でできるところがないんですよね。帯広空港と違って新千歳は滞留客が多そうだから、充電設備を置いてしまうと回転率低下の問題が起きるのかもしれない。


六花亭 帯広空港店

帯広は心惹かれるお土産物が多い土地なので、小規模ながら帯広空港のお土産物屋さんのラインナップはけっこう華やかだ。その代表格である六花亭の限られた店舗でしか買えない商品が帯広空港店にも置いてあるというから楽しみにしていたのが、賞味期限3時間のサクサクパイ。保安検査場に行く直前にこれを買い求め、搭乗ゲートで旅を振り返りながら食べました。


ASMRのネタになりそうなサクサク具合


サクサクパイってずいぶん安直なネーミングだな、と正直なところ思っていたんですが、そりゃこの名前しかないわ、と一口食べてみて掌を返すことに。サクサクのほかに言いようがない。パイが空気みたいに軽くて、なのに香ばしい。この食感の維持ができるのが3時間ってことなんだろう、たぶん。中のカスタードクリームがもったりしているのに甘さが上品で、スッと食べられてしまう。すこし甘い香りのする風みたいなお菓子だ。旅の終わりにこれを食べることで、一気に旅全体の満足度が上がるように思う。空港をどう使うかって、けっこう重要だ。せっかく足を運ぶんだから、いい体験にしたい。そのための情報源のひとつとなればと思って、これを書いています。


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