第17回 #書き出し祭り の反省会
1.コンセプト
いやはや、お気づきの方、いらっしゃりますかね
書き出し祭りに出てくる女性向け恋愛作品は異世界ですし、現代恋愛作品だと男性向け作品しかないんですよ
どちらもなろう全年齢版だと異世界恋愛作品、現代恋愛作品においての上位にくるので、仕方ないのですが、たまにはこういった作品もあってもいいかなと思って提出させていただきました
もちろん初っ端からガッツリな恋愛も出せなくはなかったのですが、後述する理由で「物語が動かない」のと、あらすじからわかると思いますが「恋愛部分から描こうとすると、ガッツリな大人向けになる」ことから、運営様にも迷惑をかけないためにも、最初はほぼ恋愛要素なし、だけどもそこに繋がっていくためのキッカケを描けれていたらいいなと思っていました
日曜劇場×現代恋愛
先に決まったコンセプトは「日曜劇場」
エリザベス2世が九月頭に亡くなったときに見た王位継承権のアレコレから、現代日本でもこのネタ使えないかなと思ったんですよね
しかし、この要素は「恋愛」とはほとんど相容れないんですよね
構成をどうしようか迷ったのですが、昔、読んだコバルト文庫の「そして花嫁は恋を知る 〜緑の森を拓く姫〜」とその続刊「そして花嫁は恋を知る 〜緑の森を統べる姫〜」(小田菜摘著)を参考にさせていただきました
とはいえ、当該作品をご存知の方や、リンクを見られた方はおわかりだと思いますが、ほぼ現パロになってましたね滝汗
(強いて違いを挙げるならば、元婚約者と結婚相手の関係が異母兄弟になっているとか、結婚を命じたのが静枝のお母さんではなくジジイとか、元婚約者に妊娠中の愛人がいなかったいことぐらいか…爆汗)
2.解説
①タイトルとあらすじ
前回から学んだよ←
…と言っておりますが、嘘です
残念なことに、最初に書いたプロトタイプ版あらすじだと、どちらかというと会社を乗っ取るのがメインなお話になっていました…
なお、タイトルの候補としては「亡き婚約者からの紹介状 ~気づいたときには義兄から甘やかされていました!?~」「亡き婚約者からの紹介状 ~無口な義兄から淫らに甘やかされていました!?~」などがありましたが、字数制限に引っかかったのと、さすがに運営様にクレーム入りそうだったので、やめました
もともとがお月さま向けなだけあって、あらすじも正直、バリバリなお月様向けにしてやろうかなと真剣に思ってましたが、さすがに運営様に(以下略
なお、お一方から指摘をいただきましたが、タイトルでは"招待状"ではなく"紹介状"になっているんですよね
わざとです
もちろん主人公は静枝ですが、裏主人公とも言うべき存在のために、あえてこちらの書き方にしました
だれが裏主人公なのか
作者もビックリ。最終盤まで出番がなかった男、織田健一です。彼が受け取ったものが”紹介状”になります
じゃあ、彼が受け取ったという”紹介状”はどんなキーアイテムなのか
健一って、浩二の葬儀以外、静枝と面識はありません。頑張って言っても、幼馴染が静枝の姉というかなり消極的な接点しかないんですよね
にもかかわらず、健一は龍太郎に無茶振りされた結婚話に二つ返事で快諾したり、あらすじのみですが、結婚後に「僕の原点はあなたです」と言ったりするように、彼女のことを知っているんです
じゃあ、だれが差し出したのか
静枝さんの亡き婚約者サマである織田浩二です
書き出しだけだと不穏な雰囲気しかありませんが、じつは織田家はすごく仲がいいんですよ。でも、張本人の自己評価は海の底より低いんです。なので、弟も両親も兄のことはすごく気にしていて、もし自分たちになにかあったときには兄にすべて残すつもりだったけれども、さすがに経営者には向かない。じゃあどうするか。だれかを迎えいれようということになり、血の繋がりがあり、経営者でもある静枝に"招待状"を送っていました
ちなみに静枝本人は覚えていませんが、浩二と静枝はパーティーで面識があります。浩二から見た静枝の第一印象はヤベェ姉ちゃんでした←
それもあって、あとあと静枝には墓を蹴られそうですが、跡を継いでもらいたいという気持ちで、遺言という名前で”招待状”を残しています
②本文
今回は前回とは違って、参加受付直後には出来上がっていました。が、提出まで一ヶ月ぐらいの時にハタと気づきました
いや、まあ、書き出し祭りへの参加スタンスは第十五回のジャンル布教…どさくさ紛れの遊び、第十六回の枯れ木も山の賑わい(ただしRTA)というように、お祭りDAZEワッショイ精神なのですが、主人公の行動がブレブレというのは「続きを読みたい!」には繋がらず、さすがにいくら連載する気はなくても、企画としては相応しくないかなと考えました
もっとも上位を狙え!な参加組ではないので、あまり気にしてはいないのですが、やはり前回、意図しないところで好評価(≠高評価)だったので、それと比べるといろいろと不足しているのではと、思い至り、直しました
せっかくなので、分析してみましょう
まずはそれぞれの作品の性格を見ていきます
◯初稿
いやね、最初からグイグイくる健一さんもよかったんですよ
ほぼ初対面なはずなのに、1週間でぴったりサイズの指輪を用意するヤベェ人感を出していました
個人的には「結婚まで決めておいて、社長職は丸投げかよ!(ノシ 'ω')ノシ バンバン」というのが、理想だったのですが、状況を思うと健一があまりにも酷い男になっているのと、転がされている感が出てしまっているんですよね
◯第二稿
初稿の反省点を踏まえて、大幅に変更しました
が、このジジイ。さすがは静枝にその遺伝子を受け継がせているだけあって、動くヤツなんですよね。しかも、当て馬に近い男であり、第二稿に突如出現した作者の最推し・毛利龍太郎も動くヤツ
すなわち動く、動きたい人間が三人もいるせいで、だれのための物語になるかわからなくなるし、こちらも転がされている感が出てしまっているんですよね
○提出稿(リンクはこちらから)
恋愛要素は初稿に比べれば少ないですが、まあ、静枝というキャラクターをきちんと磨けたので、提出したもので、満足でした
◯まとめ
1.キャラの強さ
静枝だけを見れば、当然、提出稿が一番ある。彼女にスポットライトを当てるために変えたんだから
一方で、そのお相手であるはずの健一については感想でご指摘があったとおり、存在感ZEROです
ただどちらかというと、静枝のバリキャリぶりとの比較対照として「無口」「自分からは動かない人間」という印象が植え付けられれば問題なかったので、存在感ZEROという感想は褒め言葉です
ついでに言うと、多分、初稿以外のパターンでは、健一との絡みを深めつつの静枝のキャラ出しはほぼ無理だったので、自身の一言感想ツイートで最適解と言ったのはこれが理由になります
すなわち物語を動かすために、静枝のバリキャリぶりを消すか、健一の存在感ZEROにするかという究極の二択だったんですよね
2.間口の広さ(ジャンルの普遍性)
恋愛っぽさだけを見るならば、初稿が一番強い。これは作者もわかってます
だってさ、ブルーダイヤモンドのフルエタニティを送ってるんだぜぇ? しかも、初対面のはずなのに指のサイズピッタリの←
(ブルーダイヤモンドはダイヤモンドの中でも価値がある、通常のホワイトダイヤモンドのフルエタニティの指輪でさえ、軽く諭吉さん10枚飛ぶ)
明らかに静枝さんのこと意識してますよね感を出していました
3.引きの強さ
正直、どれも同じ…かな?
というのも、どれも日曜劇場での第一話を意識しているので、自分の中では大差はありませんでした
とはいえ、後々見返すと、初稿は健一ヘイトが溜まるだろうなという終わり方ですね
4.総合判定
ジャッジメントの時間です
恋愛というジャンルについては初稿が強い。だから、ヒロインのキャラクター性を重視しなければ初稿が1番
とはいえ、今回のコンセプトはも"自立している女性"なので、流されヒロインじゃないよということを書く必要があった
「まあ、あらすじで恋愛ものとわかっていれば、二話目までは読んでもらえるだろうから、そこで健一の存在出したほうが、冒頭で詰め込みすぎなくていいかな」とゴーマンにも思ってしまったが故のやらかしですね
なので「設定がブレてない」を意識すると、やはり提出稿が一番作者的には理想なんです
まったく受け入れられなかったわけではないのと、望み通りの感想が来たので、今回の目的は達成しているわけですね、はい
与太話をすると、提出後、書き出しコロシアムの本戦出場者インタビューでpecoさんがおっしゃっていた「二話目で二人目の主人公を見せる」という言葉を見て、自分、今回はこれがしたかったんだ、と納得しました←
(綺麗にまとめることができるかどうかは別ですが)
*狙っていた感想、書かれるであろうと考えていた感想
お月様掲載にすべき
ドロドロ感満載
恋愛要素少なめ/健一の出番がない【マイナス感想】
引きが強い
静枝のキャラがいい
毛利龍太郎が好き or ジジイの顔出せ←
名字がすべて戦国武将←
7以外は出てましたね
お月様目掛けて放り投げたので、この感想は嬉しかったです💫
本当に裸でも問題なかったですし←
7は…本当に気づかれなかった←
まあ、これは細かすぎるクセ強ネタなので、仕方ありませんが…
(ちなみに書き出し没案と言って、先に公開したこちらの作品もクセ強ネタ入ってます())
3.いただいたイラストまとめ
今回もそんなに外見描写がなかったので、「どんな風に見られるか」ということを確かめるために応募させていただきましたが、どれも眼福(๑•̀ㅁ•́๑)✧
采火様
鵜鷺乃鈴芽様
考察に対する答えですが、浩二さんは事故死ではありません。事故…に見せかけた殺人です←
天崎剣様
exa様
まつり様
はるか彼方様
江東のかりん様
4.設定
*人物
今までの二回はアニメ(コミック&朗読)を意識しているのですが、今回はコンセプトが日曜劇場なので「1クール分で実写映像化して、どんな結末にするのか。そして、だれをキャスティングするか」と、アホみたいにこだわりました
初稿は竹中さんを黒幕というか、ラスボス扱いしていたんですけれど、毛利氏が出てきた瞬間、竹中さんがめちゃくちゃ小物に見えてしまって、せっかくならば毛利氏にもっと暴れてもらおうとトリッキーな役にしました。黒田君は3話目か4話目あたりにモブとして出す予定でした←
続きは読みに行きますので、だれか書いてください()
スーパーウーマンを書ける人にマジでお願いしたい
いや、うん
本当は”静枝”と名付けられた由来(静かに、女の子らしく生きてほしいと重蔵じいさんが命名)とは反対に、めっちゃアクティブすぎて、じいさんが腹立ってるというやり取りを入れたかったのですが、まあ、わざわざ入れなくてもいいかなと思い、やめたんですけれど、入れなくて正解でしたね(入れていたら、くどくなっていたので)
初稿は初稿で、柄本さんのあの顔や喋り方…『功名が辻』の豊臣秀吉や『相棒』の槍鞍先生を思い浮かべながら書きましたし、二稿目は山本さんの腹黒さ…『鎌倉殿の13人』の平六や『競争の番人』の天沢さんを想像しながら書くという、あほみたいな書き方ですよね。わかってます
(主人公二人のキャストは、稿というか、書くときどきによって変わっていたから、わりとブレが生じやすかった)
なので、主人公以外で好きなキャラは誰かと聞かれれば、実は毛利龍太郎とジジイ木下重蔵だったります←
柚子猫様の感想を拝見した私は狂喜乱舞しました
*その他設定
私自身、現代日本を舞台にした小説では「実際の法律と明らかに違いますよ」という注意書きがない限り、ちょっとでも引っかかることがあると、続きを読めないので、自分みたいな偏屈な読者のためにも、かなりそのあたりは基本的には忠実に反映しています
私は民間会社勤めでも、経営者でもないので、会社の部署は大手不動産のホームページを参考にして創ってしまいました苦笑
○親族の定義
法律を学ばれた方だとお詳しいかと思いますが、血族は六親等までが該当します
親族には結婚した相手の血族(姻族)も含まれますが、今回は未婚の男が死んだ話ですし、ややこしくなるので、割愛します
○会社の相続
遺言がない場合、基本的には直系の父母・子孫、兄弟姉妹での分割、相続が基本らしいです
なので、遺言がなかった場合、作中で相続できたのは父親と母親の織田民子、そしてきちんと届け出を出していれば、織田健一のみなんですよね
が、ちゃんとした遺言に"親族"って言ってしまっているので、従兄の毛利龍太郎と再従妹の木下静枝も該当しています
*最後に
今回も、いろんなものを捨てた分だけめちゃくちゃ楽しい書き出しを作れたな、と自己満足してます←
とはいえ、前回とは違って、良い評価ばかりではない(わかってやっている部分は除く)なので、その欠点は次に活かせたらいいなーと考えています
次回も参加しますし、次回も多分、守りに入るとは思いますが、自分が好きなキャラを描けたらいいなーと思ってます
最後の最後になりますが、次回の感想?は大幅にリニューアル予定です♪