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顔見ないで

たしかに笑いを追い求めてきました。時には体を張り、時にはクレバーな一言を練りだしと試行錯誤を重ねてだ。しかし予期せぬところで笑いをとってしまったこともある。

先日別企業の若手社員(♀)と2対2でリモート交流会をするという機会があったんだ。もう完全に合コンの構図だったが、まじめにやれと上司にくぎを刺され(やるわけがないが)、1時間半にわたり情報交換やらなんやらを語り合った。ふざけたい気持ちを抑え切り、最後の最後にお開きのご挨拶をする私。するとどうしたことでしょう。むこうのメスどもがふたりして急に笑い始めたではありませんか。え?なんかおもしろいこと言いました?言ってないよね?これあれですか?人の顔見て笑ってるんですか??この期に及んで?
そうか、やつらもこの1時間半私の顔を見て笑うのをずっと我慢してきたのか。な~るほどね。ああそれならしようがない、ってなるか!人の顔を見て笑うなど言語道断クソアマどもが!まじリアルで会ったら(会わない)泣かしたるからな!アアン

チトカワイカッタナ…


被害妄想だとお思いになる方もいらっしゃるだろう。しかしながらこのようなことは決して初めてではない。
これは先月のことだ。飲みを終えた友人がバッティングセンターに行きたいとのたまふ。近くにそれらしきものはなかったのでスポッチャに入ることにした。
一直線にバッティングコーナーへと向かい、無心で白球を打ち返し続ける私たち。なんであの時間のスポッチャにいるグループってだいたいドレッドヘアのやついるの?

手の皮がむけてきた頃、さすがに飲みの後ですからおしっこしたくなって。
そのフロアには手洗いなかったから下の階に向かうわけですよ。で、エレベーター乗ろうとしたら先約がいて。身長2m近い黒人カップルが(男女ともに)。うわあでっけえ。これ目あったら殺されるな。目合わせんとこと思ってそっぽ向いてたのよ。
そしたらクスクス笑い声が聞こえるじゃないですか。ふと彼らの方に目をやると♀がこっちみて笑っとるだあよ。なんじゃ。恐怖と怒りがこみあげてくる。男は彼女に密着しながらその笑いをなだめる。なんだこの光景。気に入らなかったので女の方をにらんだ。するとどうだろう彼女は顔隠して笑い始めた。ええ…。身長差20cmある黒人に顔だけでツボられてしまった。

女はツボり、残った男と私が見合う気まずい空間を乗り越えて私が降りたかった階についた。彼女もようやく笑いが収まってきた。しかしこのままでは終われない。脳内をすべてかき回し最後の(最初だが…)一撃を絞り出す。
「は、ハバナイスデー!」
押し切った。その一言で彼女はまた笑いの淵へ。
「センキューwwwwww」
完全勝利しドヤ顔でエレベーターを去る。もう二度とツラみせんな。


いや勝った!じゃないよ!負けてんだよ!嘲笑われてんの!
なんですか?たしかにそれ以前にも相席屋行ったら相手の女の子がずっとワイの顔見てツボってたことはあったよ?え、でもその笑いってこんなグローバルなんですか?

とにかく人の顔を見て笑うのはやめてください!それを武器にしたら私の笑いが衰退するから!わかった??

てかスポッチャ思い返してみたらバッティング一番上の階じゃなかったか?
ま、まあいいや。



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