2023キャップス通信簿 FW編
こんにちは。unknown(オーリエ似)です。
前回のMF編より期間が空いてしまいましたが、今回は最後となるFW編となります。
対象選手は今季トップチームの公式戦に出場した全選手、評価点は独断と偏見で10点満点です。
大体6点で及第点、期待通りくらいだと思ってください。
それでは本編に参りましょう。
#24 Brian White🇺🇸【8.5】
MLS 32試合15得点6アシスト
プレーオフ 2試合1得点
北中米CL 4試合2得点
🇨🇦カップ 2試合1得点
リーグカップ 3試合1得点
昨季はリーグ戦でわずか4得点と不振に喘ぎ、当初は新加入のコルドバの控えに回ると思われたが蓋を開けてみればカヴァリーニ退団後の新たなエースストライカーとして覚醒した。
昨季に錆び付いた得点感覚を中々取り戻せず序盤戦は苦しみ、多くのチャンスを迎える中初ゴールは第6節まで見られなかった。
また、あまりにも決定機逸が目立ちbig chance missedの多さではMLSのトップをぶっちぎりで走っていた。
結果を残し始めた新鋭ベッチャーに取って替わられるかといったところでゴールドとのホットラインが次第に深化し得点を積み重ねるようになった。
身長こそ180cmとそこそこながら強靭な体幹を生かしてファーサイドでハイクロスに合わせるパターンを十八番とし、リーグ戦で決めた15得点のうち半数を超える8得点がヘディングによるものであった。
その空中戦の強さはロングボールのターゲットとしても発揮され、高丘からのキックを競り衛星のゴールドやヴィテが回収し大きく前進を果たすシーンが多く見られた。
PKキッカーを務めていないにも関わらず終わってみればプレーオフ含めリーグ全体で5位と昨季得点王ムクタールを上回る得点数を記録し、PKを除いた得点数ではブアンガ、ギアクマキスに次ぐ3位という好順位で、これはあのクチョ・エルナンデスをも凌駕する数字となる。
また、今季リーグ戦で全15得点を決めたが、それに要した試合数は14。アシストも含めれば出場32試合でちょうど半分の16試合で得点またはアシストを記録しており、序盤戦の絶不調を考えれば、復調後はかなり安定して活躍していることがわかる。
来季もこの活躍を維持し、かつシーズンを通して実力を発揮する事ができればチームの2季連続のプレーオフ進出も近づくだろう。
#29 Simon Becher🇺🇸【6.5】
MLS 19試合4得点1アシスト
プレーオフ 1試合
北中米CL 2試合1得点
🇨🇦カップ 2試合2得点1アシスト
リーグカップ 1試合
「高さ」のホワイトとは対照的に豊かなスピードを武器にゴールを狙うストライカー。
北中米CLレアル・エスパーニャとの第2戦の終盤に途中出場すると独力でサイドを抉って得点を決めアピールに成功するとリーグ戦での出場機会を獲得。
同じく途中出場の5節ミネソタ戦ではラストプレーで殊勲の同点弾を記録し、続く6節モントリオール戦では同じく育成出身のアーメドと絶妙なコンビネーションを見せ2ゴール1アシストの大活躍で今季リーグ戦初勝利の立役者となった。
また、ここまでのリーグ3得点と、昨季のデビュー戦で決めた1得点を合わせ、MLSデビューから4得点するまでの最速記録(87分)という珍記録を樹立した。
しかし後が続かず。
次第に輝きを増すホワイトに再び出場機会を奪われて行き、ゴールドがポジションを上げたことや冬市場でホイレットが加入したことも大きな向かい風となり本格ブレイクは持ち越しに。
ハマった際の爆発力は証明したが既に24歳とラストチャンスは近い。
#28 Levonte Johnson🇨🇦【6.0】
MLS 7試合
プレーオフ 1試合
🇨🇦カップ 2試合1得点
リーグカップ 2試合
2022年末のスーパードラフトにおいて全体29位でキャップスに指名された大卒ルーキー。
卓越したドリブル技術とアジリティを持ち、グラウンドデュエルについては既にMLSでも通用するレベルに達している。
そのポテンシャルを評価され、主戦場となったセカンドチームの年間最優秀選手に選出されるだけでなく、2024年までの契約延長オプションの行使と来季のトップチーム入りを勝ち取った。
守備時のポジショニングやポゼッション時の動き方などはまだまだ未熟であるため、来季はより戦術的に成熟した姿を楽しみにしたい。
#25 Ryan Gauld🏴【10.0】
MLS 32試合11得点12アシスト
プレーオフ 2試合1アシスト
北中米CL 3試合2アシスト
🇨🇦カップ 2試合1得点
リーグカップ 3試合2アシスト
かつて「スコットランドのメッシ」と将来を嘱望された少年は、遠く離れたカナダに安住の地を見つけたようだ。
初アシストは11節、初ゴールは16節とかなりの数字上はかなりのスロースタートであったが組み立て、チャンスメイクにフォアチェックと攻守に奔走していた。
ホワイトの覚醒や、中盤から2トップの一角にポジションを上げたことで数字も付いてくるようになりMLSで13アシストはチアゴ・アルマダに次ぐリーグ2位、ゴールとアシストの合計24はリーグ5位と眩い輝きを放った。
出場機会がほとんどなかったチームキャプテンのタイバートに変わって腕章を巻き、エースとして、リーダーとしてチームを上位進出に導いた。
CFホワイトとの補完関係は芸術の域にあり、かつてラ・リーガ優勝を争ったレアル・ソシエダに例えるならコヴァチェビッチを担ったホワイトに対し、ゴールドは"衛星"ニハトと高精度クロッサーのデ・ペドロを1人で演じ切った。
キャップスのキーマンとしてタイトなマークに苦しみ、ピッチ中央で圧倒的なプレゼンスを発揮出来ないシーンもしばしばあったが、中央を塞がれてもサイドを切り裂いてホワイトへハイクロスを届け続けた。
どうしてもいちゃもんを付けるのであれば、シーズンを通してミドルシュートが中々振るわなかった点と、直接フリーキックがあまり芳しくなかった点くらいだろうか。
当然のようにチームMVPであり、リーグMVPに押す声も上がったがシーズンの終焉は儚く、リーグ最終節LAFCでこれまでノーミスであったPKをまさかの2度失敗。
それによって勝ち点を落とすとプレーオフで再びLAFCと相見えることになり2戦ともに完敗と、出色の出来を見せながら悔しいシーズンにもなってしまった。
それでも今季見せた輝きは確かなものであり、冬のオフシーズンには多くの欧州クラブからの触手が予想される。
しかし来季もキャップスの主将であり大エースとしてMLSの頂点へ牽引してくれる姿を心待ちにしている。
#11 Junior Hoilett🇨🇦【5.0】
MLS 7試合
プレーオフ 2試合
ブラックバーンやカーディフなどで活躍したイングリッシュ・フットボールファンにはお馴染みの選手であり、10月の日本代表戦でも得点した現スカッドでも指折りの知名度を誇る選手だが、夏に加入したラリア、アデクグベとのカナダ代表三銃士の中で唯一ノーインパクトに終わってしまった。
かつてプレミアで戦っていただけありチャンスメイクに光るものは見せていたが、非常に無秩序なMLSへの適応に手間取っているようにも感じた。
実績と能力を考えればかなり低賃金での雇用となっており、加入から半年の2023年で一度契約が切れ、現在再契約の交渉中であるという。
MLSへの適応が済めば貴重な攻撃のカードとして有用であり、またカナダ代表のレジェンドであり来場者収入の増加にも貢献してくれること間違いなしだろう。
投稿者は契約交渉がまとまることを切に願っている。
以上が2023シーズンの通信簿となります。
拙く長い文章であり、また投稿期間も空いてしまったことから読みづらかったとは思いますが、ホワイトキャップスに興味を持ち、少しでもお読みくださった皆様方、ありがとうございます。
さて、12月10日には、MLSの優勝決定戦となるプレーオフ決勝、LAFC vs コロンバス・クルーの試合があります。
バンクーバー・ホワイトキャップスも目指している大舞台です。
気が向いたらFutmobで結果のチェックでもして下さると投稿者冥利に尽きます。
ではまたお会いしましょう。