ファッションを超えたアート:Maison Martin Margiela 2001AWの再構築美学
今回、手に入れたのはメゾン マルタン マルジェラ2001年秋冬のアーティザナルコレクションのKOKONOEタグ付きの「再構築スリットスカート」。ファッション業界で名高いマルジェラの独自の世界観が詰まった一着でファンにはたまらない逸品。マルジェラの服を手に入れるというのはただの買い物ではなく、そのデザインや背景、歴史が詰まった「物語」を持つアイテムを迎え入れるような特別な体験。その中でもこのスカートは再構築された美しいデザインが唯一無二の存在感を放っている。
このスカートの何が特別かというと単に「古布で作られている」ということではなく、その古布に新たな命が吹き込まれ、全く新しい表情へと生まれ変わっていること。マルジェラの手にかかれば、単なるリメイクがアートピースに変わる。古布の一部には穴が開いていたり、時間を経て生まれた風合いが残っていてそれをあえてそのまま使っているのがまた面白いところ。さらにスリットが加わることでシンプルなスカートの形状に動きと奥行きを与えてくれて、動くたびに異なる表情を見せてくれる。
このスカートを手にしたとき、単に「着る」ことだけではなく、ひとつの「アート」を身にまとうという新鮮な感覚を覚えた。古布の風合いやイタリア製の丁寧なクラフトマンシップ、細部にわたるこだわりが伝わり、ファッションの枠を超えた魅力がある。マルジェラがファッション業界で大きな注目を集めてきた理由がこの一着を通してしっかりと感じられた。
また、このKOKONOEタグ付きのアーティザナルラインは今では市場でも非常に手に入りにくくなっている。特にこのスリットスカートのような初期の作品はコレクターの間でも人気が高く、希少価値がどんどん上がっている。
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