『未練』と書いて『かたおもい』と読む、悲しい女の話
私は今、片想いをしている。
相手、元カレっていうんですけど。ふふ。
もうこの時点で地雷臭ぷんぷんなのは十分承知の上だ。私にとって初めての彼氏だったその人は、今は、友達というポジションにふわふわと漂い続けている。
付き合っていた期間はたったの3ヶ月だったので、友達に戻ることなんて簡単じゃーん♪元に戻るだけじゃーん♪なんて考えていた3ヶ月前の自分をはっ倒したいくらい全然簡単じゃない。
私は振られた側だったせいか、気持ちが残ったまま。
要するに未練たらたら。
『未練』と書いて『かたおもい』と読む、悲しい女の話。
何かひどいことをされた訳でもないし嫌な感情が残った訳でもないので嫌いになりようがない。
元々、友達としても大好きな相手なので、人間関係を終わらせるという選択肢は私にはなかった。どうしても今後も顔を合わせるし、完全に断つことは現実的には無理なのだけど、例えどんな状況であっても断ちたくなかったというのが本音。
だけどもだっけーど!
最低でも週に1回は顔を合わせるので忘れたくても忘れられないこの環境。良くないのはわかっているけどこればかりはどうしようもない。
「どうしようもない」とか言いながら、まんまとその週に1回を心待ちにしている自分がいる。そしてそんな自分を認めるまでに少々時間がかかりましたよ、ええ。
なんとなく、恋愛経験もほぼなかったくせにホントになんとなくなんだけど、振られたことや振られた相手に対して未練が残ること、執着すること、その後も実は秘かに想い続けてしまうことは、ダメなことなんだと思っていた。どんな恋愛ドラマを見ても恋愛漫画を読んでも、そういうことはどちらかというとあまり良い印象で描かれてはいなかったし。
だから私も、早く吹っ切ろうとした。あの楽しくて幸せで満たされた日々を忘れようとした。
でも忘れようとすればするほど、逆に強く意識させる。
めっちゃ逆効果!人の脳むっず~!
話を聞いてくれた人はみんな「次探そう、次!」と言ってくれたけど、私はそういう気持ちにはなれていない。いまだに。
だってまだ好きなんだもん。
はい、開き直りました。
あちらの気持ちは変わったのかもしれないけど、私の気持ちは変わっていないから、感覚的には両想いが片想いに戻っただけ。それに、たった3ヶ月とはいえ、好きな人と心が通じ合えたという奇跡みたいなことを忘れたくはない。
もしかしたら初めて付き合った人だから余計にそう感じるのかな、と思う。もっと色んなこと経験してたらここまで引きずらずに済んだかな、とも。でも経験が多かろうと少なかろうと、人を好きになる気持ちには変わりはないよね?
いつもつけてた香水の匂いとか、車のナンバーとか、ちょっとふわっとした落ち着いた声とか、気だるそうな猫背とかを、いつもどこかに探してキョロキョロしてしまうこの気持ちを、週に1回でも会えたら嬉しくて、話せただけでも満たされちゃうこの気持ちを、私は「未練」や「執着」とは呼びたくないんだ。
私の脳内には常に流れているんだ、山崎まさよしが。
でもこの片想いの辛いところは、もう成就することがないということ。不毛だねえ。このどこにも行き場のない気持ちを大事に抱えて、いつの日かそっと消えるのを待つのも、まあ悪くないか(そうするより他ないんだけど)。
このnoteを読んで、え、こわ。きも。何言っちゃってんの?はっはーん、もしやこいつ、、自分に酔ってるな??となっている数ヶ月後の私へ。
大丈夫。