私はまだ土俵入りしてなかった
初めて出来た彼氏との別れからもう少しで1年が経つというのに、今もなおずるずると引きずり、拗らせ続けている自分のなかなかのイタさに、我ながら驚いている。この書き出しすら自分の中では定番すぎてつらい。
やっぱり「初めて」というのは特別なんだと思う。
人生において、今まで経験したことがないことが自分の身に起きるのは、ドキドキして嬉しくて楽しくてちょっと不安で、でもこの先の自分の未来は、何の根拠もなく明るく見えた。
そして私の場合はほぼほぼ諦めていたことが起きた訳で、それがとにかくすごく幸せだったから、ここまでの拗らせに至る大いなる要因となっている。
だけど最近はさすがにもう気持ちも少しは薄れてきて、前みたいに普通に生活出来ている(と、思いたい)。
好きな人が出来て、奇跡的に付き合うことが出来て、そしてやっと気付いた。
私、土俵入りしてなかったなって。
「恋愛」という名の土俵に全然上がってなかった。
実際は上がる機会がなかったのだけど、なんならその準備すら出来ていなかった。
何の経験もなかったけど、結局恋愛も人としての付き合いというか、相手を思いやることや大事にすることに変わりはないし、そこに男とか女とか関係なくね?みたいな感じでずっと思っていた。その考え方は今も基本的には変わっていないし間違ってはいないと思っているけど、なんというか、表現が合っているかわからないけど、その考えに胡坐をかいていた。だけど実際にはそれだけじゃない「何か」が恋愛にはあると感じた。
その「何か」の正体がはっきりとはわからなくてずっともやもやしていて、「土俵入りしてなかった」という表現に着地した次第です。ごっつぁんです。
「今の私」を好きになってくれたことは心から嬉しい。だけど、もっとスタイルが良くて化粧も上手で服もお洒落でセンスがあって、落ち着きがあって気遣いが出来て聞き上手で話せば面白くて、家事レベルももう少し高かったら、、、。とにかく自分色々足りないじゃん!って思ったのである。
彼氏が出来てからずっと「あああああ可愛くなりてえええええええええ可愛げのある女になりてええええええええええええええ」って思いながら生活していたような気がする。
好きな人や付き合っている人に、可愛いと思ってもらいたい。ずっと好きでいてほしい。というか自分が可愛いと思える自分でいたい。
(※ここで言う「可愛い」は見た目だけじゃない)
基本的に、私は友達からも良い人だと思われたいし面白いと思われたいしお洒落だと思われたい。めっちゃ承認欲求の塊!こわ!と自分でも思うけど、それが事実。だけど付き合った人に対してのそれは比じゃなかった。上手く言えないんだけど、これがLIKEとLOVEの違いということなんですか?
違うか。
根源は自分の自信の無さか。
経験の無さが、最終的には自信の無さへと繋がり、「恋愛」という土俵から遠ざかってしまっていた。それなのにいきなり相撲取れと言われても、まわしの締め方もわからなければ取り組み方もわからない。あれよあれよという間に土俵から押し出されていた。まあ、当たり前だよね。
見た目的にも可愛くなりたい、性格良くなりたいという気持ちがあっても、色々やりきる前に振られてしまったので不完全燃焼感があるのは否めない。
となるとやっぱり付き合ってから色々頑張るには私には時間が足りなかった。普通に準備不足だったなあ。
一般的にみんなが10代の頃とか学生時代に経験して感じるであろうことが今やってきているから、みんなからしたら「え!今?」みたいなことを言っているかもしれない。私にはこの経験しかないから、思い出す楽しくて嬉しくて幸せな記憶や、なんだかちょっと寂しくて悲しい記憶は、他の人に比べたらきっとすごく少ない。
だけどこれも私には、小さくても大きな一歩。
まずは土俵入りすべく、まわしをぎゅっと締めよう。綺麗な化粧廻しもつけて。
見た目から入ることも大事だよね!一番わかりやすいしね!
自分で自分を可愛いと思えるところから始めよう。
それが私自身、ひいては、いつの日か現れるであろう自分を好きになってくれる人が幸せになるための第一歩になるだろう。