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SUPER BEAVERは突然に
「その時」は突然やってきた。
ある夜のこと。
友達の家でアイスパーティーをしていた。
パーティーと言っても、アイスを食べてテレビを見ながらあーでもないこーでもないとダラダラ喋っているだけのやつ。
生産性こそ皆無だけど心が満タンになるので良いのだ。
たまたま見ていた音楽番組で、フェスか何かのレポートをやっていた。
たくさんいるアーティストの中にいたんだ、彼らが。
『続いてはSUPER BEAVER!人気実写映画の主題歌をお届け!』(うろ覚えナレーション笑)
あー、はいはい、SUPER BEAVERって東リベのね。
ボーカルがよく関ジャム出てるよなそういえば。
♪~ 愛しさ溢れる 時を超える
馬鹿みたいなことをもう一つ ねえ 今 楽しいな
ズギュゥゥゥゥン
私はここでした。
この部分で射抜かれました。
「ねえ 今 楽しいな」の、フェスとかライブ特有の、オーディエンスに語り掛けるような歌い方がもう最高で!
この歌は実写版東京リベンジャーズの主題歌でうっすら聴いたことがあるレベルだったけど、なんで私は今までこんな良い歌をちゃんと聴いてないんだ?と自分を疑った。
Aメロから聴いてるとこの部分が余計効いてくるんですよ。
「SUPER BEAVER」という名前は知っていたけど、実写版東リべの主題歌を歌っている人たちという印象しかなかった。
ボーカルの渋谷さんは関ジャム(関ジャニ∞の番組)によく出演していたので、私の中では「関ジャムに出てるメイク濃い人」。
たったそれだけの知識しかなかったけど、この衝撃は逃してはならないとすぐさま直近のアルバム「東京」をダウンロードした。
そしたらまたまた射抜かれたのです。
アルバムのオープニングトラック「スペシャル」。
♪~ ジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカ(ギターの音)
「普通」が 普通であるために 努力している人がいる
「信頼」なんて 気を抜いた途端に 甘えに変わる
はあ~~~~~?!!
良い曲すぎない?!!
ってなった。
開始たった数秒で。
実はこの曲を聴いた時期に、元カレとの距離感というか接し方で悩んでいた(普通に接しようと必死だった)ので、特に心に響いたのかもしれない。
アルバムの最初の曲で心鷲掴みにされて、まんまとやられた感がある。
そしてこれがシングルじゃなくてアルバム曲なの強い。
もちろんサビも素晴らしいのでホントに聴いてほしい1曲です。
そっからこのアルバムをエンドレスリピート。
過去の曲も遡って聴きまくり。
なんで私はこんな良いバンドにもっと早く気付かなかったんだろう。
だけど上記の理由のとおり、響くべくして響く時、ハマるべくしてハマる時ってあると思うので、私は、今、SUPER BEAVERと出会う運命だったのだと思った。
「あの見た目で」と言ったら失礼になるかもしれないけど、尖り過ぎてなくて、まっすぐ過ぎてもなくて、常識的でちょっとピュアで、なんか30代ミドサーの私が聴くのにすんごくちょうどいい曲が多い。
見た目と曲と歌詞のトータルのバランスが最高だと思っている。
そう!私が言いたかったのそれ!となる曲がいっぱいで、どの曲を聴いても心にずっしりきて、そして爽快な気分になる。
これはめっちゃ個人的な感覚なんだけど、20代後半くらいから、熱すぎる・捻りすぎてる曲とかがちょっとしんどくなってきたような気がしていて。
拗らせてるのか、曲を聴く熱量が減ったのか、はっきりした原因は自分でもわからないのだけど。
でも良い曲とか心に響く曲は求めていたので、SUPER BEAVERとの出会いは「待ってました!」という感じだった。
ホントに、あくまでも私の感覚です。
そうそう、数ヶ月前には、ライブにも行ってきた。
コロナ禍以降初めての声出し解禁ライブだったこともあって、びっくりするほどの盛り上がりで。
あんなに楽しいライブは久しぶりだったし、やっぱり生に勝るものはないなと改めて思った。
SUPER BEAVERの曲や存在に救われている人たちがたくさんいるんだと思うと、私って大多数の中の1人でしかないなと感じるけど、1人1人に、「私」に、歌って届けてくれているんだ、彼らは。
そう思わせてくれるほど熱くて優しいライブだった。
どんなアーティストのどんな曲でも、自分のためだけに歌われた歌じゃないことはもちろん理解している。
だけど、「こ、これは!私のための曲だ…!」って思える曲に出会える幸せって、30歳過ぎるとなかなかないような気もするから、こういう機会は大事にしたい。
常にアンテナを張って生きていかなきゃな!
「その時」は突然やってくるから。