雲海テラスの思い出 VOL.6 【トマムで発生する雲海は3種類!】
星野リゾートトマムの雲海テラスは今シーズン、OPENは2023.5.11〜ですが今回は、雲海仙人が過去の年代に印象深かった事を投稿いたします。
2010シーズンは特に思い出深いというか、現在までつづく「雲海」の基礎が作られたシーズンだったと個人的には思っています。
それは「北海道大学大学院地球環境科学研究院」の先生たちが参入※し、トマムで発生する雲海のメカニズムや発生条件を調査及び伝授していただいたことです。
※後の2013年に星野リゾート・占冠村・北海道大学が産官学連教協定の締結に結びつく
特に、気象予報士の資格を持ち、星野リゾートトマム内の各所に設置した観測機器でデータをとり、惜しげも無く情報を教えていただいた中村一樹先生には、本当に感謝しています。
さて、その3種類※の雲海は
1)低いところに見える「トマム産雲海」
2)山を越えてくる「太平洋産雲海」
3)天気が悪い日の「悪天候型雲海」
です。
※大きく分けて3種類、細かく分けるとそれ以上ありそうです(個人の見解)
1)低いところに見える「トマム産雲海」はとても「儚い雲海」です。
それは天気が良い日に多く発生するので、気温が上昇するタイミングで数時間で消滅してしまい、早い時は営業開始から数十分で消滅してしまうからです。
2)山を越えてくる「太平洋産雲海」は「雄大な雲海」です。
それは遠く離れた太平洋の海上でできた海霧が東方面の風にのり十勝平野を抜け日高山脈を超え100km以上も旅をしてくるからです。
またこれにも物語があり、トマム山の南東側(スキー場側)の雪解け水は鵡川(むかわ)の源流で太平洋に流れ込みます。
なんとその水が海霧となってトマムの地に戻ってくるんですよー!
因みに、トマム山の北西側の雪解け水は空知川から石狩川へと注ぎ日本海に流れます。
3)天気が悪い日の「悪天候型雲海」は「気ままな雲海」です。
いつ現れるのか?どのくらいの量の雲なのか?等々とても予想が難しいく、しかも台風の接近時など強風時に発生する場合が多いので、ゴンドラが運休し皆さんが雲海テラスに行けない可能性もあります。
そしてこのシーズンの営業はスキー場が終了する4月上旬〜11月までの営業で時間も朝の3時〜20時までと今では考えられないロングランの営業でした。
ただ、毎日営業は6月1日〜11月11日(5:00~8:30)でその他は予約制です。
この他に「天空BBQ」の営業を4月29日〜5月5日までのGW限定で実施。
「雲海テラス」として2006年(来場者約1万人)から2010年で来場者10万人達成したシーズンでもあった。
このロングランシーズンに限って春先の大雪がとっても苦労したことが画像を見て思い出しました。
4月中旬と5月上旬の大雪・・・汗
色々ありましたが、このシーズンの綺麗な雲海をご覧ください。
私は以前よりアイヌ文化に興味があります。
北海道の地名には意味があり、トマム(漢字で苫鵡)はアイヌ語で「湿地、沼沢」の意。
因みにトマムは、上(かみ)トマム、中(なか)トマム、下(しも)トマムと三つの地域に分かれています(星野リゾートトマムは中トマム)。
沢は当然多いのですが、湿地というだけあってこの高地で実際、水芭蕉が群生しています。
雲海テラスの思い出:つづく
それではまた遊びに来てください。
雲海仙人