高級オーディオの販売員がゼンハイザーの新作【MOMENTUM4 Wireless】を試聴してきた。
ゼンハイザーからワイヤレスヘッドホンのフラグシップモデルとなる「MOMENTUM4 Wireless」が発表されてから、ようやく試聴してきました。前機種のMOMENTUM3を発売してすぐ買ってからずっと愛用していたので、後継機に当たる今回のモデルはとっても楽しみでした。
軽くレビューを書いていこうかと思います。
まずは第一印象から。かなりデザインがスッキリして、手に持った感覚もMOMENTUM3と比べると軽量で、装着感も快適というのが印象的でした。僕の個人的な好みで言うとMOMENTUM3の重厚でビンテージ風なデザインが好きだったので、今回のモデルのデザインの刷新はマイナス評価です。
しかしながら、今回のモデルからは前機種の折りたたみ機構は取り払われ、SONYの様なハウジングを捻って水平にし収納するタイプに変更された事により、キャリングケースに収納した際の持ち運び安さが向上しました。
本体の素材感もかなり変更が効いており、3のレトロで高級感のあるレザー張りから、同社のワイヤレスイヤホンの充電ケースを思わせる、繊維質なマテリアルを使用したデザインで且つ、モダンな雰囲気が特徴です。
音質に関してはかなり向上していると感じました。3が発売された際、初めて聴いた時は音質の良さに震えたんですが、そこからしっかり進化をしたなと言う印象です。まずアクティブノイズキャンセリング機能がかなり進化していました。3と比べて装着感も軽く、側圧も低減されているにも関わらず、頭に装着した際のフィット感と静寂感において4は圧倒的に高性能です。
やはり3のデカくて装着している時の重厚感には難色を示す人もいたんでしょうか笑
しかし、音色に関して音響の音質厨からひとつ言いたいのは、MOMENTUM4によって3の音質がもはや「いなたい」印象を受けてしまうことは必至なのですが、この少し至らない部分と言うものも音質においては大事な「個性」だったのでは、と思う所があります。
ハイエンドなオーディオ機器の音を沢山聴いてきましたが、さらなる音質の向上を目指して技術を投入していくと、到達していく音はどのメーカーも似たような音になってしまう印象があります。
MOMENTUM3の際に感じた高い音質と独創的な音色は、ゼンハイザー内の技術の進化の過渡期に偶発的に生まれた産物だったのかも知れません。
しかしながらMOMENTUM3の頃にあったであろうユーザー側の意見やニーズに柔軟に応え、さらなる音質の向上を成功させた今作「MOMENTUM4 Wireless」一聴の価値ある。さらには初めてワイヤレスヘッドホンを購入する人にも自信を持っておすすめできるヘッドホンです!
途中、懐古厨の様な老害レビューをしてしまいましたが、今使っているMOMENTUM3が壊れようものならすぐにでも買い替えたいと感じるであろう、使い勝手の良い進化をしたと思います。さあ買いに行こう!
追記:スマホと連携して使えるゼンハイザーのアプリですが、あれは全然使い難いのでまずはイコライザー調整する際のバンド数を3個から最低でも5個に増やすところからアップデートして頂きたい。現状、あのアプリがあんまり息していない。。。