♯1 メンエス開業への道
メンズエステ店を一度でも利用したことがある方なら、その業態の特殊性や独特な雰囲気を感じられたことがあるかと思います。一見誰かが住んでいるかのようなルーム、セラピストと一対一の空間。ここは本当にお店なのだろうか、とつい錯覚してしまいます。
そしてサイドビジネスや経営に関心のある方なら、「この商売はどのくらい儲かるだろうか」「自分でもやれるだろうか」といったことをついつい考えてしまうものです。
一般的にメンエス店の開業は参入障壁が低く、また客単価も高額なので儲かるビジネスであるとよく言われます。
お店を始めるのに必要な資金は100万円以下でも可能(開業しやすい)
日に一人でもお客さんが来れば十分に黒字(高単価)
専門知識が不要
開業に際して特別な許可をとる必要がない
経営が楽
これだけ見ても、メンエス店が他のビジネスに比べていかに始めやすい事業であるかお分かりかと思います。
ネットで検索をすると「メンエス開業支援」「メンエス経営マニュアル」といった内容のまとめサイトがいくつか見つかるので、それを参考にしてもらえればある程度具体的に開業に際して何が必要かということは知ることができると思います。
ただ、「開業までの流れ」「その後の経営の方法」ということに触れたサイトはほとんどありません。経営の中身に触れてしまえば結果的にライバル店を増やすことにつながるのでこれは当然かもしれませんが、私自身は自分のお店を開業する時にもう少しその辺りのことを教えてくれるサイトがあれば良いのに、と感じました。
実際私には、開業までにどういった手順を踏めば良いのか、その後お店をどう運営していくかといったことに全くの知識がなかったので、大変苦労をしました。結果私がとった行動は、色んなお店に通ってみる、セラピストさんと仲良くなり話を聞かせてもらう、メンエス経営の経験がある方からアドバイスをいただく、といった地道な作業です。とてもお金と時間がかかりましたが、そこで得た知識やノウハウをもとに一つ一つお店のあり方を構築していきました。
さまざまな情報を得る中で一番強く感じたことは、意外とランニングコストがかかるということでした。物件費用は当然のことですので除きますが、お店のホームページ、広告料、求人募集にかかる費用など、いくらメンエス店は開業費用が少なくて済むといっても、経営を続けるだけでこんなに毎月費用がかかるのかと知り一時は開業を断念しようかと思ったほどです。
その背景には、メンズエステ業界の成熟ということが一つの要因としてあると感じています。ここ数年、全国的にメンエス店の数は増え、それに伴いメンエス店をターゲットにした商売も爆発的に増えています。
最たる例が広告サイトです。お客さんが来店して初めて成り立つ商売ですから、集客にはどこのお店も当然力を入れます。検索トップに出てくるメンエス店検索サイトは当然お金を払う価値があると判断され、どこのお店もそこにお金を払って広告を掲載してもらいます。
またセラピストさんがいなければ商売はできないので、求人募集も重要です。今はお店の数の方が多いような状況ですから、女の子たちをお店側が取り合う状況になっています。
そして多くのお客さんがお店選びをする際に参考にするであろうホームページ。こちらも当然きちんとしたものを用意しなければお話になりません。
以上のように、経営の根幹に関わる部分だけでもこれだけの商売が存在します。そしてこれら全てが使用するために少なくない額のお金が必要になります。ここにお金を支払うのはもちろん必要経費です。ただいくら経費とはいえその割合があまりにも大きくなってしまうとお店の経営は大変になります。私が自分の中で課題としたのはこの部分でした。つまり必要経費といえど、なんとか工夫をしてその費用を少しでも抑えられないか、ということです。
どのようにコストをカットしているかという点については追々書いていこうと思います。次の記事ではまず開業までに取るべき手順についてのお話をする予定です。
私はこれからも一貫してローコスト経営が大事!ということをお伝えしていきます。多少のコストは気にしない、お金が掛かってもいいから楽な方がいいよ、という方にはあまり有益な情報ではないかもしれません。ただこの記事はこれから開業を考えている人を対象にして書いています。そのコストをカットするだけで、ぐっと経営の継続が現実的なものになる、という点だけは抑えていただけたらと思います。