♯2 メンエス開業への道
メンエス店の開業にはどういった手順を踏めば良いのか?
知人にメンエス経営者がいたり、スタッフ・セラピストとして働いた経験があったりする場合を除いて、多くの人はまずこの点に戸惑うのではないかと思います。
私自身もそうでした。客として利用したことはあったので、どういうお店の仕組みかといったことは想像ができるのですが、いざ開業となると様々なことが疑問として湧いてきます。
例えば、
「物件はどうやって借りているのか?」
「セラピストはどのように集めるのか?」
「開業届は?」
「税金は?」
など、経営する以前の問題として分からないことが山積みです。
現在では、メンエスを開業するために必要な情報はネット上で簡単に見つけることができます。まずはそういったサイトをチェックしてみることをおすすめします。漠然と開業までの流れが頭の中でイメージできるようになってきたら、その後はひとつひとつ自分のお店に必要なことをリストアップして、それを実行していくだけです。
まずは開業にかかる費用の試算をする必要があります。(マンションタイプの)メンエス開業を考える人は、その開業の敷居の低さに魅力を感じていることが多いと思います。そういった人(私もそうでしたが)にとって、事業に必要な資金を算出し、その後の経営のシミュレーションを行うことは、当然ですがとても大事になってきます。
ただそうはいっても、先に挙げたような物件や求人についてある程度見込みが立っていなければ試算のしようがありません。ですからまず、物件の確保、そして求人のお話からしていきましょう。
まず今回は物件のお話をします。
ここではマンションタイプのお店に限ったお話になります。
一番初めにする話題としては不適切なほどネガティブなお話になってしまいますが、メンエス店を経営するために物件を借りるのは容易ではありません。メンエス店の増加や、業務内容が周知されてきたことで、多くの管理会社、またマンションのオーナーはメンエス店の経営のためと知って部屋を貸すことを嫌がります。そもそも一般の居住用マンションを店舗として利用すること自体ルールに反していますし、仮にその点がクリアできていたとしてもメンエス店のイメージは残念ながらよくないようで、「メンエス店をやりたいけどどこか物件はないだろうか」と不動産屋に尋ねても良い返事は期待できないでしょう。私も物件の確保には随分と苦労しました。
これを読んでいただいている皆さんは、「世の中には沢山メンエス店があるじゃないか」「それらのお店はどうしてるんだ」と疑問に思われることでしょう。あくまでも個人的な印象ですが、多くのお店は管理会社やオーナーに内緒で営業をしているようです。もちろんしっかりと許可をとり、店舗として税金を支払って営業をされているお店も沢山あるので、誤解しないでください。ただ正直にメンエス店をやりますと言ってしまうとほとんど借りられる物件がないため、住居用として借りて黙って営業を行っている店舗も多いというお話です。
これが良い、悪いというお話をしたいのではなく、あくまでも現状のお話として聞いてください。私個人としてはそのようなリスクをとる経営の仕方は推奨できませんし、時間と労力をかけてでもきちんとした物件の確保・契約をされることをお勧めします。
私自身は多くの不動産屋にアプローチし、親身になってくれる営業の方と時間をかけて物件を検討しました。例えば今後、経営が軌道に乗ってルームの増設を、といった場合にも不動産屋さんの力を借りることになるはずです。良い不動産屋さんと早い時期からしっかりと関係を築いておくことは後々プラスになってもきます。
人気のあるメンエス店のルームは、まるでセラピスト自身がそこで生活していても不思議ではないような、綺麗なオートロック付きのワンルームマンションだったりすることが多いです。デザイナーズや築年数の浅い、若い人向けのマンションは審査も厳しいです。ご自身が住むのであれば何ら問題なく借りられる物件でも、そこでお店をやるとなると話は変わってきます。私もこれまでにメンエス経営を考えているという人たちの相談を受ける機会がありましたが、そのうちの数名が物件の確保ができず断念されています。リスクをおかさず、真っ当にメンエス経営をビジネスとして行うために最初に立ちはだかるのがこの物件の確保です。
メンエス経営を考えているなら、まずは物件を探してみてください。早すぎる、ということはありません。