どうすれば英会話が上達しますか？

米国大学で学位取得し帰国した後、一番聞かれることの多い質問がこれです。
言語学を専攻していた友人曰く、世界中には様々な言語があり、学問上、言語を色んな方法で分類・分析したりするそうなのですが、その中でも日本語と英語はかなりかけ離れた語類・語群に位置するそうです。
文法・発音も全く異なりますし、表記一つとっても、英語はアルファベット26文字のみで表現しますが、日本語はひらがな、カタカナ、漢字（常用漢字だけで2500字弱）の３種類を組み合わせて使いますから、それだけでも言語の特性がかなり異なると言えるでしょう。

一方で、語学学校で出会ったスペイン語やドイツ語を母国語とする友人達は、「英語なんて簡単。だって私の母国語（スペイン語）とほとんど同じ単語もあって、発音も似ている。綴りを見れば、予想もできる」と言っていました。
彼らが言っていることは確かです。
私もかつてドイツ語を勉強していましたが、「学生」のことを英語ではstudentと言いますが、ドイツ語だと男子学生の場合はstudent、 女子学生の場合はstudentinと表します。
ドイツ語は男性名詞・女性名詞があったりして、英語にはそのような区別はないのですが、このように言語が異なっても単語がほとんど変わらない、または予想が可能なものもあるのです。
（なぜこのようなことが起こるのか？と思われた方は、言語学または言語の歴史について深めていただくことをお勧めします。）

表題に戻りましょう。
どうすれば英会話が上達するか聞かれたら、答えることはただ一つ。
「使うことでしか、上手くなりません。」

先程申し上げました通り、残念ながら日本語と英語は共通項が見つからない程（語類・語群が）かけ離れた言語です。
なので（旅行英語、日常会話、ビジネスレベルのどこまで身に着けようと思うかは人それぞれですが、）第二言語としてある程度のレベルの会話力を身に着けようと考えたならば、習得にはそれ相応の時間と労力をかける必要があります。
とにかく英語で話す機会を増やす、それが近道です。

具体的にどのような練習を積めば上手くなるか？ですが、お勧めなのはやはり「シャドーイング」です。
好きな海外ドラマを英語で見ながら、自分でも繰り返し発音してみましょう。
俳優・女優さんが何を言っているのかわからなければ、英語の字幕を表示させて見てみましょう。
発音のわからない英単語があれば、辞書で発音記号を調べてみてください。

英語は母音の数が日本語よりも多いため、その違いにかなり苦しむ方もいらっしゃいますが、そこを矯正したい場合は、やはり英会話スクールにて実際に講師の方に聞いてもらい、助言いただくのがいいかと思います。
（または、最近はAIを使用した発音チェックもできると聞いたことがありますので、そのような方法を使ってみるのも良いかもしれません。）
ですが、まずは英語に触れる時間を増やし、実際に自分で発音してみる（喋ってみる）。
それが近道なのかなと考えています。