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大学授業一歩前(第79講)
はじめに
今回は日本評論社の経済編集部様に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。是非ご一読下さいませ。👇のnoteも是非合わせてご覧くださいませ。
自社の概要
Q:自社の概要を教えて頂きたいです。
A:日本評論社は1918年創業。当初は文芸中心でしたが、昭和期の初め(1927年)にかけて社会問題・社会科学分野の比重を高め、現在に至ります。法律、経済、心理、数学等の分野を中心に、さまざまなジャンルの本や雑誌を出版しています。私たちは、その中でも経済編集部で『経済セミナー』という、その名の通り経済学の学習に役立つ情報を提供することを目的とした雑誌を作っています。創刊は1957年。通巻で720号を超える伝統のある雑誌です。
オススメの一冊(他の出版社様)
Q:オススメの一冊を他の出版社様の本のなかから一冊ご紹介頂きたいです。
A:齊藤誠『教養としてのグローバル経済――新しい時代を生き抜く力を培うために』(有斐閣、2021年)
この本は商業高校の科目として新設される「グローバル経済」の学習指導要領に基づき、初めて経済に触れる人に向けて書かれた本です。現代の経済を知るうえで切っても切れないのが、ヒト・モノ・カネ・情報が国境を超えて行き来するグローバル化。グローバル化の光と影、特に格差の問題も丁寧扱うのが印象的です。コロナ禍とグローバル化の関係も解説します。大学で学び、考えることを体験するための一冊目としてオススメです。
オススメの一冊(日本評論社様の中から)
Q:オススメの一冊を自社の中から一冊ご紹介して頂きたいです。
A:市村英彦・岡崎哲二・佐藤泰裕・松井彰彦編『経済学を味わう――東大1、2年生に大人気の授業』(日本評論社、2020年)
副題の通り、東京大学の経済学部の先生方が1、2年生向けに行ったオムニバス講義を基づいた本です。最近の経済学者が何を考えて、どんな社会の問題にチャレンジしているのかを、各執筆者の専門分野の視点から語ります。本書で経済学を知ってもらい、さらに深い学びにつなげて頂くことを目指しています。多少難しいところがあっても気にせず、興味のあるトピックだけでも読んでみてください。経済学の意外な一面を覗けます。
メッセージ
Q:大学生にメッセージをお願いします。
A:経済セミナー編集部なので、経済関連の本を2つ挙げてしまいましたが、経済学以外でも興味を持った分野について、入門書から体系立てて学び、テストやレポート、論文等のアウトプットを積むことで、自ら考える力、深く学べる力が身に付くはずです。これが大学での勉強の醍醐味で、最近は何事も移り変わりが早く「最新のテクニック」があっという間に古くなってしまいますが、そんなときにも自ら学び続ける力が一番役立つはずです。
おわりに
今回は日本評論社の経済編集部様に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。経済学以外の諸分野でも、まずは入門書から学問の世界に是非触れてみて下さい。次回もお楽しみに!