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大学授業一歩前(第78講)
はじめに
今回は明治大学経営学部の先輩で現在大学院でPPP.PFIの研究をしてらっしゃる森山真稔様に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。是非ご一読くださいませ。
プロフィール
Q:ご自身のプロフィールを教えて下さい。
A:明治大学経営学部を卒業し、コンサルティングファームで官民連携(PPP/PFI)に関するコンサルティング業務に従事していました。現在は業界団体の研究所へ出向しており、 神戸大学大学院経済学研究科にも在籍しながら主に公益事業やPPP/PFIについて経済・経営学的視点から研究を行っています。数年前から業務経験を活かして一般社団法人のガバナンス強化にも取り組んでいます。
オススメの過ごし方
Q:大学生にオススメの過ごし方を教えて下さい。
A:常に未来志向で物事を考えながら過ごしてみることをお勧めします。大学生である期間は将来への投資の期間でもあります。就職活動で重視されるのは「これまで何をしてきたか」ではなく「これから何ができるか、何をしたいか」です。将来何者になりたいか、というビジョンから逆算して「今」を過ごした経験が将来の自分を豊かにしてくれると思います。
必須の能力
Q:大学生に必須の能力をどのようなものだとお考えになるでしょうか。
A:個々人の置かれている状況が異なるので、必須の能力として一概に定義できるようなものは特に無いと考えています。強いて言えば、能力ではありませんが「"好き"を突き詰めること」、「巡ってきたチャンスに対してすぐ行動を起こすこと」でしょうか。これらを心掛けておくと、将来的に何らかの岐路に立った時に切れるカードが増えるという点でメリットが大きいです。手持ちのカードが多い分、就職、転職、結婚など今後訪れるであろうライフイベントにおいて納得のいく答えを導き出せると思います。
学ぶ意義
Q:ご自身にとっての学ぶ意義を教えて下さい。
A:資本形成にあると思います。体力に比べて知力は衰えません。「身体は資本」とはよく言いますが、知識・知性も同様、むしろ長い目で見た時に価値が変わらないのは知識・知性の方ではないでしょうか。特に人生100年時代と言われる世の中、長期に渡って価値を持ち続ける資本を形成することに学ぶ意義があると思います。
オススメの本
Q:オススメの本教えて下さい。
A:横田尚哉(2010)『問題解決のためのファンクショナル・アプローチ入門』ディスカヴァー・トゥエンティワン
学問の基本は「なぜ?」と問うことですが、それとは対照的に「何のため?」と問うことの重要性を教えてくれる本です。「ファンクショナル・アプローチ」は世界的にも知られている工学系メソッドであり、この本はそのメソッドを噛み砕いて解説しています。おすすめの過ごし方とも関連しますが、未来志向・目的志向を直感的・体系的に学べる本になっています。
メッセージ
Q:学生へのメッセージをお願いします。
A:ここまで色々と講釈を垂れてきましたが、楽しくもないことを無理に続ける必要はありません。これは私の恩師もよく仰っていたのですが、楽しみなくして得るものはありません。遊び心を持って楽しみながら、様々なことに挑戦してほしいと思います。
おわりに
今回は明治大学経営学部の先輩で現在大学院でPPP.PFIの研究をしてらっしゃる森山真稔様に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。PPP.PFIは私も勉強しており、学問を通したご縁を感じました。オススメの一冊を私も読んでみようと思います。次回もお楽しみに!