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月光浴で自分とダンス
月の光の影が綺麗な満月の夜。
その明かりの下で深くゆっくり呼吸して、しばらくぼんやりしていると時間に無感覚になっていく。
遠くから聞こえる車や電車の走る音に交じり、虫の声や風の音。
流れる雲、その間をジェット音を吐きながら高い上空を時折飛んでいく飛行機の赤いライト。
暗い天空にはまばらに0等星や1等星の輝きが光る。
真夏ならば昼間の湿度と暑さが残る気だるさに少しぼわーっとしたところから意識が離脱したり戻ったりしているような中で。
冬ならば肌に刺す冷気で冷やされた頭が研ぎ澄まされたような感覚がもたらされる中で。
季節の変わり目ごろならば、温暖化でいつまでも変わらない夏や冬が残る空気を感じながら、無意識のアンテナは微妙な変化をキャッチする中で。
月の光はあやしのようで、どんな自分にも、いつのときでも、やさしくまんべんなく地上の万物に降り注ぐ。
光がとおる空気のなかで繰り広げられる、粒子や原子のダンス。
さまざまな自由なリズムでゆるやかにこころとからだへ伝わり、癒すようなひととき。
なんだか月の光の下にいるだけで、細胞レベルで取り込み、循環し、排出し意識がリセットされる。
そんな時間をたまには味わうのもわるくない。
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