大学時代の恩師との縁がおもしろい
昨秋、恩師に大学卒業以来初めてお会いした。
何十年も経ったこのタイミングでまたお会いできるとは、人生は先がわからないから面白い。
ゼミの担当教授(指導教官)と研究室がお隣だったA先生(教授)。
隣同士で部屋を行き来する先生たちだったので、A先生の授業は一つも選択していなかったけれど、指導教官の研究室によくコーヒー飲みに行ってた縁で気軽に話をするようになった。
先生たちのちょっとオタクっぽい会話がとても面白く、いつも笑わせてもらってたのが印象に残っている。
卒業後はA先生とは全くお会いすることもなく、英国に留学されたとかの話しだけを担当教官から聞く程度だった。
時は経ち、パンデミック中のFaceBookでA先生の名前をお見掛けして、お元気かなと思った矢先に、A先生と「お友達」になった。
DMで近況を報告しあい、しばらく間が空いたのち、最近のわたしの投稿に音楽関連のネタがあったからと、先生がいけなくなったクラッシックコンサートのチケットを譲っていただくことになった。
チケットの受け渡しのために、再会したのが昨秋。
少しお年を召されながらも、あの時とお変わりない軽妙なトークで、学生のころには知る由もなかった研究やご家族のこと、留学のお話などを楽しくうかがった。
A先生の半生ともいうべきそのお話は、ワクワクとハラハラとちょっとホロリの隠し味。
子育てや教育関連の講演会や本にして出版していただきたいくらい、多くに人に知ってもらいたいことが満載だった。
コンサートはクラッシックには疎いわたしにも、その素晴らしさがひしひしと伝わるピアノリサイタルで、譲っていただかなければ決して知ることのない世界だった。
あれから半年以上たったある日、またコンサートにいけなくなったのでどうだろうかとA先生からのメッセージ。
前回と異なるのは、先生が奥様と一緒にいかれる予定だったのが、先生だけご都合が悪くなられたということ。
もちろん、奥様にお目にかかったことはない。
アテンド(?)・ご同行としてお声がけいただいたのが、なんとも嬉しい。
二つ返事で、コンサートへ行くことにした。
こうして、「隣の研究室の先生」と「学生」として始まった縁は、とうとう(まだ見ぬ)奥様とのデートまで広がった。
タイムマシンがあれば、学生のわたしのところに行って、こんな未来ってあるんだよと、ささやいてきたいくらいだ。
過去には仕事や親子関係でドツボにはまったり、暗い目をして日々を何とかやり過ごすだけの時間をすごしたこともある。
そんなときには、いつまで続くかわからない厭世的でシニカルな感覚に支配されていたこともある。
長い長い時間のように感じた時期も過去となり、もちろんこれからを保証するものでもないが、このような小さな奇跡にようなことに出くわすとき、人生はほんとうにおもしろく、生きるに値するのだなと思う。
縁はタイミング。
そろそろ「ウチの研究室の先生」にもお会いできるといいな。
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