【活動報告】#5.第38回大分県国保地域医療学会_2024.11.09
はじめに
こんにちは。
いつもUniTreatの活動を応援していただき誠にありがとうございます。
UniTreat代表の津村佳希です。
経緯
2024年11月9日(土)12:30-18:00、大分医療DX推進会議-UniTreat-代表として
大分県国保地域医療学会様よりシンポジウム講演の招聘をいただきました。
大変貴重なご機会を賜り、感謝申し上げます。
学会概要
日時:2024年11月9日
場所:トキハ会館5階「ローズの間」 (大分市府内町2-1-4)
形式:対面、オンデマンド
シンポジウムテーマ
「人口減少時代の地域包括ケアシステムの姿を探る ~DXを活用したSDGsの実践~ 」
講演内容
「多死社会に備えた 医療DXの推進」
大分医療DX推進会議-UniTreat- 代表 津村佳希
本講演では、津村が医師として臨床現場で診療する中で、実際に直面した医療現場の多死社会への備え不足の実感を背景に、以下のような内容で講演を構想しました。
導入と背景
2025年には団塊の世代が75歳以上になり高齢化率は29.6%に達する予測が示されている。
2040年には年間死亡者数がピークの170万人に達する。
すでに多死社会が現実となっている。
医療現場の課題
高齢者人口の増加に伴う医療需要の高まりと労働人口の不足。
医療情報の標準化と集約化が不十分であり、効率的な医療提供を妨げている。
DX推進のためのキーワード
標準化: 異なるシステム間でのデータ交換をスムーズに行うため、コードなどを規格統一
集約化: 情報をクラウドなどで一元的に管理し、検索性や共有性を向上させる。
全国医療情報プラットフォームの構築、マイナンバーカードの保険証利用、クラウドネイティブ型の電子カルテなどが情報の標準化と集約化に重要。
現状と未来
DXによりAIやビッグデータを活用し、診断支援や予防医療を促進する。
社会全体でのDX推進が必要であり、各機関間の連携と共同作業が求められる。
結論
UniTreatが各機関の連携のハブとなり、医療DXを推進を効果的に促進できる。UniTreatは営利目的ではなく、医師や医療系学生、エンジニアなどがボランティアで活動している。
UniTreatは医療現場とエンジニア、行政の通訳となりうる。
「連携」と「実行」が重要である。
反応
「多死社会に備えた医療DXの推進」というタイトルでシンポジウム講演をさせていただきました。アーカイブはこちらのYouTubeをご覧ください。シンポジウムでは、大分県の市長さん達や院長先生方、国保学会関連の皆さんを含む約300名に聴講していただきました。本講演に対する皆様の反応は非常にポジティブで、特に地域に根ざした取り組みへの関心が高かったこと、そして未来を見据えている我々のMVVに強く共感いただいたことが印象的でした。
講演中には、「大分医療DX推進会議 -UniTreat-」という名称に「大分」という単語を含めた意図についてご質問がありました。この質問に対して、大分が直面している具体的な医療の課題と、地域社会全体としてそれにどう取り組んでいくかの重要性を説明しました。地元「大分」に密着した活動の中での成功体験を通じて、より多くの地域住民や医療従事者に直接影響を与え、最終的には大分だけでなく日本ひいては世界の医療DXの充実のための支援を行うことができると考えております。
また、結論部分で強調した「連携」と「実行」に関して、参加者の方々から強い賛同を得ました。多くの参加者が、医療DXの議論が理論的なものに留まらず、実際の行動として具現化される必要があると感じていました。私が提唱した「検討のみで何もしない」を避け、「とことんみんなで議論して行動に移す」というアプローチは、特に共感を呼びました。
学び
皆様のフィードバックを受け、私たちの取り組みが地域社会において正しい方向で進んでいることを確認でき、今後も引き続き情報の標準化と集約化を推進し、全ての人が必要な医療情報を容易に取得できる環境を整え、具体的な行動へと移していくことに力を入れていきたいと思います。
UniTreat代表・津村
2024/12/05